
シナロケは音楽に目覚めた中高生の頃から知っていた。
鮎川さんのYMOの参加や細野晴臣のプロデュースの「真空パック」からずうっと、テクノとかニューウェーブのバンドだと思っていた。
ちょっと考えが改まったのは、鮎川さんが、平本アキラの「俺と悪魔のブルーズ」の解説をしていたことから、あっ、ブルーズよく知ったはるわ。前のバンドがサンハウスで、これまた知る人ぞ知るブルーズマンで、ブルーズロックやってたんやと。
その鮎川さんの生涯、生い立ち、シーナと出会いと結婚、娘さんらの誕生、シーナの発病と別れ、お孫さんの誕生、三女の LUCY MIRRORのバンド加入、鮎川さんの発病、病気をおしてのライブ活動。そして家族の看病と死、葬儀に至るまでを本人、家族、友人、またミュージシャン、ファンのインタビューを交えてのドキュメントに綴る。
クールな風貌とは違い、家族、友人、ファン想いと久留米弁丸出しの暖かい人柄がよくわかる映画だった。
特にまだ学生の甲本ヒロトのインタビューでライブに行けなかった甲本を無理やりラジオ局に連れて行った話や、松重豊が上京して、鮎川誠見たさに、下北沢の中華料理屋でバイトしていた話、同じバイト仲間だった甲本(松重とヒロトがバイト仲間だったというのは聞いたことがある)に「今日、鮎川さん見かけた」と話合ったエピソードなど心暖まる話がよかった。
甲本ヒロトが「鮎川さんが亡くなったことが問題ではない。鮎川誠が存在したことが凄いことだ」と答えていたのが印象的だった。
シーナ&ロケッツは残念ながら2回しかライブを見たことがない。学生時代に大学祭のオールナイトに来たときと、難波のビッグステップで、スカパラかだれかのとのフェスか対バンのときだった。
もっと行っといたらよかったかと思う。
この映画はおすすめです。見てください。是非とも。