
桂二豆 「始末の極意」
桂南光 「質屋蔵」
「矢橋船」
本当は「我慢の三連休」なのだが、前から予約をいれていたのと、キャンセル不可ということなので迷いながらも行ってきた。約1年ぶりの新世界南光亭。
定員が半分から7割までOK になってから、初めての動楽亭の定員の7割、70名なのだそうだ。
コロナ前なら、なんともなかった数だが、今ではちょっと多いと気になる。
おっさん、マスクせずに大声でしゃべって並んでいる。中に入ったら入ったでおばさんが友達のために席にかばんやら、ハンカチなど置いて多数占有する・・・いつもマナーが気になる・・・言うたら言うたで、ややこしいので我慢する。
二豆さんは米二さんのお弟子さん。この春に内弟子修行が明けた(はず)。「始末の極意」ってまたまた渋いネタで、若手の方でやったはるのを聴いたことがない。
「質屋蔵」、一種の幽霊、化物ばなしなのだが、結構長い。落語会なら出るが寄席ではとりでもまずかからない。丁稚定吉に熊さんがなぜ呼ばれるのか尋ねるあたりとか、だんさんに熊さんが言い訳するところとか米朝師匠や枝雀さんのと比べて割とさらっと流されたかなと思った。でも、さすがに聴き応えがあった。
「矢橋船」は米朝師匠のCDで聴いたことはあるが、生で聴くのは初めて。今回のネタおろしなのだそうだ。「東の旅」の後半の一部分。琵琶湖の矢橋から大津までの渡し船の噺で、「兵庫船」や「三十石」みたいに前半は似ているが、侍の刀の取り合い辺りで一気にかわる。
「おもろないでしょう」と南光さんはしきりに言うが、おもしろかった。
次回は12月22日、古稀を迎え、原点に帰り「つる」をするのだそうだ。そう言えば師匠の枝雀さんはよく、「つる」かけていたのを覚えている。