母が今年、生きていたなら満で卒寿になることに気づいた。そんな歳になるんだと、正直驚いている。ちなみに母と作家の向田邦子とは学年が向田邦子が下になるが同い年になる。向田邦子も生きていたなら卒寿になる。いつまでも、向田邦子は50代、母も亡くなった60代みたいな気がする。
生クリームに胸焼けする母が食べられる生クリームのケーキは不二家のイチゴショートだった。イチゴも好きだったんだろうな。
いつも不二家でイチゴのホールケーキか姉が結婚してから、イチゴショートを買った。最後の誕生日は親父と三人で回転寿司を食べに行った。結局、グラスに入った。イチゴを少し食べた。最期のときもイチゴを欲しがった。
だから、姉はいつもイチゴの季節になるとイチゴを供える。自分は母が亡くなってからイチゴを食べなくなった。母の意識の朦朧とした姿を思い出すから。
姉は自分がイチゴを食べないことを知らない。なぜ食べないかも知らない。供えたらすぐに下げて持って帰って欲しいのだ。けれどもいつも供えぱなし。食べたらいいというがそうそう一人で食べら切れるものではない。
姉はああいう人なんだと思うことにしているのだが我慢ができない。最近、甥のお祝い返しと父と母へのお供えを家に入れないので供えられないと言って来ている。
本当は勝手に家に入ってもらいたくないのだ。それすら姉はわからない。もし、T美がこっちに来てもずかずか入って来るのだろうか?姉は空気が読めない。