- 神様の裏の顔/KADOKAWA/角川書店
- ¥1,620
- Amazon.co.jp
人格者の元校長が亡くなる。通夜に集まった喪主の長女、次女、教え子、元同僚、隣人、アパートの店子はそれぞれ事情を抱えている…偶然、故人がそれぞれの事情に深く関与していたことが判明していく。果たして、故人は神様だったのか?それとも悪魔だったのか?
本書は横溝正史賞受賞作品。各人の独白による章だての手法は上甲宣之がよく用いるので新しい手法とは言えないが、最後の最後のどんでん返しが「あっ、そういうことだったの?」と来る。読者を騙すというか錯覚させるやり方はクリスティに通じるところがあるのでは…
偶然、著者がラジオに出演していたのを聴いた。元芸人でコントのネタからこの作品が生まれたらしい。
ついでに「週刊現代」の記事で、最近、葬儀の場が、故人の批判、悪口大会になると言うのを思い出した。
星は★★★☆☆