資産運用の世界最大手ブラックロックが、通常の米国債に続き、物価連動債のポートフォリオへの組み込みを奨めている。
「私たちは、経済成長へのショックによる株式の売られ、また過小評価されているインフレ・リスクの両方のバラストとして、物価連動債が重要な役割を果たすと考えている。」
◆ポイント
国債は、利回りが低下した後も、ポートフォリオのバラストとしての重要な役割を維持している。
欧州中央銀行(ECB)は金利を変更しないで維持したが、将来の緩和への扉を明確に開いた。
連邦準備制度理事会は、見通しに対する下振れリスクに対する保険として、政策会議で金利を引き下げると予想されている。
ブラックロックは物価連動債の組み込みを推奨する理由を2つ挙げている。
1つは他の資産クラスの下落リスクを一部カバーできるかもしれない点。
るもう1つの理由は、上記のとおりインフレ・ヘッジ。
「保護貿易主義的な政策の結果として長期的に世界のサプライ・チェーンが分断されうることは、鈍い経済成長と高いインフレという歓迎されざる組み合わせ、株式・通常の債券両方の困難な環境につながりうる。」
「多資産ポートフォリオに国債を保有する場合の希望:株式が下落すると債券価格は上昇し、リスクオフのエピソードによるポートフォリオ全体の影響を緩和するはずだ。」
国債は現在の環境におけるリスク資産の売却に対して重要なバラストを提供することになるという。