チリにおけるガブリエル・ボリク候補の勝利は、ラテンアメリカ左翼のリーダーたちを喜びで包んだ。進歩主義は更新された楽観主義のもと、これからの時代に向かっていく。左翼の選択は、ブラジルにおけるジウマ・フセフの退場、ウルグアイ、エクアドルにおける右翼の勝利によって沈んでいた。ボリクが登場し、極右のホセ・アントニオ・カストに勝利したことは、ラテンアメリカの進歩主義ブロックに、新しい空気を送り込むことになった。
「勝利おめでとう！愛する友人、ガブリエル・ボリク！あなたが勝ち取った勝利はチリ人民の勝利であり、自由、平和、正義、尊厳とともに生きることを望むラテンアメリカ人民と分かち合うものである！引き続きわたしたち両国民の団結のために奮闘しよう｣、ペルーのペドロ・カスティジョ大統領はツイッターに書き、ともに働くことへのはっきりした招待をおこなった。カスティジョは数週間前に、ペルー議会の罷免の試みから救われたのだが、この方式での可能性は、つねにどこの大統領をも脅かしている。これにボリビアのエボ・モラレス元大統領が加わった。「チリ人民の民主主義の能力」に挨拶を送った。
ブラジルのルラ・ダ・シルバ元大統領は、大統領職への復帰を目指しているが、ネットにボリクの選挙キャンペーンでのスミレ色の帽子をかぶってアップした。「ボリク同志、チリ大統領の選挙おめでとう。われわれのラテンアメリカでの、新たな民主的、進歩的候補の勝利を喜んでいる。すべてのもののためのより良き未来の建設を｣と書いた。ルラはボリクの明かな対抗者にふれて、それを自国の大統領ジャイル・ボルソナロと似通ったものとして描いた。
独裁者アウグスト・ピノチェトが民政に権力を譲ったとき、ボリクはわずかに4歳に過ぎなかったのだが、アルゼンチンもまた、かれの勝利を自身のものと感じた。「人民はつねに戻ってくる。おめでとうボリク大統領、あなたにそしてチリ人民に」、アルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス副大統領はツイッターに書いた。アルベルト・フェルナンデス大統領も書いた：「わたしたちの国を結びつけている兄弟の絆を、強めていくという義務を引き受けなければなりません。そしてラテンアメリカに存在する格差を終わらせるため、ともに団結して働きましょう｣。あなじようにボリビアのルイス・アルセ大統領も「ラテンアメリカの民主主義は強化された」とボリクの勝利について書いた。
チリのリカルド・ラゴス元大統領も新大統領にたいし言葉を捧げ、そのなかで重要なときに直面していることを想起した：「現在の経済危機とパンデミックにたいする挑戦のなかで、政府も野党も何らかの共通点を見つけ、国が団結する端緒を与えなければならない。そして新しいチリ憲法に署名し、施行する栄誉を持っている｣。
ラテンアメリカのそのほかの大統領たちも、その政治的立場の違いにもかかわらず、やはりボリクを祝った。「チリ人民に兄弟の挨拶を。今日新しくボリク大統領を選んだことにたいし。人々の幸せのために、あなたの政治が成果のあることを｣、エクアドルのギジェルモ・ラッソ大統領がツイッターに書いた。コロンビアのイバン・ドゥケ大統領は、その残された任期が8ヶ月となっているが、両国間の良い関係について書いた：「ガブリエル・ボリクが、チリの新しい大統領に選出されたことにおめでとう。われわれを結びつけている両国の歴史的、兄弟的関係を強めるため、ともに働き続けたいというわれわれの関心を表明する。われわれの国は兄弟である｣。ウルグアイのルイス・ラカジェ・ポウ大統領は、「チリ人民のための良い」成果を希望した。
多くの人々にとって、今回の勝利は多分にサルバドル・アジェンデの人物を思い起こすものであった。「チリにおいて左翼が勝利した。わたしたちの世代の多くににとって、1973年のアジェンデにたいする恐ろしいクーデターを忘れることはできません」。スペインの元囚人の代表、社会主義者のメルセデス・ガジソは書いた。「今日ボリクがチリの選挙に勝利して、大きな並木道を新たに開いた。そしてラテンアメリカにおける新しい左翼を｣。
スペインにおいてもっとも喜びに沸いたのはポデモスであった。この党は社会主義政府と同盟を結んでいる。「チリ人民は民主主義、フェミニズム、兄弟愛を選択した。おめでとうガブリエル・ボリク大統領。全世界があなたを賞賛、誇り、期待の目で見ている。わたしたちは近く、あなたの側にいる。闘いの価値はある｣、イレネ・モンテロ平等相がツイッターに書いた。ヨランダ・ディアス副首相は喜びのままであった：「希望が恐怖に打ち勝った。若者たちの、女性たちのチリが勝利した。民主主義の進歩主義のチリが。市民を守る、権利を拡大する希望の時代が始まった｣。
（通算3514) (El PaisのJuan Diego Quesadaによる)
（サンティアゴ勝利集会。foto:AFP）