一番のお目当ての南京大虐殺記念館に行きました。
中国語では「侵華日軍南京大屠殺遭難同胞記念館」と言います。
(サイト http://www.nj1937.org/r/rindex.htm )
以前より、ここをめぐって中国側と日本側では意見の矛盾があります。
中国側は被害者が「30万人」と言い切っています。
そんな中、まだ決着がついていないのに、2年もかけ改装した後、去年の12月13日(70周年記念)にリニューアルオープンしました。
総工費3万8000元(約50億円)を投入し、面積を3倍に、展示物を600点→3500点に(約6倍)、入場料を無料にしたという気合の入れよう。
この記念館を世界遺産に認定させる(=中国側の主張している事実を世界に認めさせる)ために、規模を大きくしたというのですから・・・・・すごいですね。
普通は事実ありきの記念館ではないでしょうか?
まだ決着が付いていないのに・・・。
「南京大虐殺」が行われたのは、
1937年12月13日~1938年1月(約6週間)と言われています。
終わりの日にちはハッキリしていないようです。
世界各国の言葉で被害者が「30万人」ということを主張しています。
ここにも「300000」の文字。
平和のシンボル「和平大鐘」は66周年記念のときに建てられたもの。
重さは66周年にちなみ、6.6トン。
高さ等も大虐殺事件にちなんだ数字で決められています。
館内では撮影禁止なので写真は撮れません。
(入り口で3元を払い、荷物を預けなければなりません。)
この日はたくさんの中国人ツアー客で溢れていました。
中国はツアーにこの場所を選ぶのですね・・・。
館内はすっごーーーーく広いので、観るのに2~3時間はかかります。
噂では聞いていましたが、明らかに合成と分かる写真がありました。
(私は3枚見つけました)
延々と並ぶツアー客たち
展示内容について書くとキリがないのであえて触れないでおきますが、
私たちがビックリしたのは、館内のデザインです!
きっと中国の(もしくは日本の?)トップのアートディレクターを起用したのでしょう、ものすんごーく凝ってます!
演出、見せ方、様々な仕掛け、文字のデザイン等がめちゃくちゃカッコよかったです!
ただ、事実を主張したいのであれば淡々と平面に写真や資料を飾ればいいと思うのですが、あんなに立体的に展示されて様々な工夫がされているとまるでアトラクションのようです。作られたもののように思います。
観ている人も興奮し、最後には洗脳されてしまうかんじがします。
出口付近にはパソコンが何台か置いてあり、感想・メッセージを残しておけるスペースがありました。思わず中国人が書いているのをのぞくと・・・・・。
「日本には歪曲された歴史を一刻も早く直してもらいたい」と書いてありました。
この記念館のテーマは「平和」ということですが、観ている中でそんなメッセージは全然伝わってきません。
「日本人がいかにひどいか」を延々と語り、観ている人をも洗脳して日本軍を恨みたくなるような内容になっています。
これはとても巨大なオブジェでした。
亡くなった子供を抱える母だそうです。
いろんな意味で、すごく勉強になり、行ってよかったと思いました。
上海近辺に住んでいる方なら、中国にいるうちに一度行かれることをオススメします。
侵華日軍南京大屠殺遭難同胞記念館
南京市水西門大街418号
開館時間:8:30~16:30
※2008年3月現在、最寄駅は「三山街駅」。
そこからさらにタクシーで西に15分ほど行くとあります。
2号線ができると最寄駅は「茶亭駅」になります。