母が転んで、膝半月板を損傷したという。
その報を受けたのは、おとといの金曜日のことだった。
父は20年もの昔に他界しているのだが、結婚記念日の祝い名目での姉との会食からの帰り道だったらしい。
小田原の駅ビルで床に足をとられ、派手に大の字になって転んだという。
よりによってめでたい記念日に惨事とは、ショックの大きさを窺い知るのはたやすい。
痛みはあるものの歩くことは可能で、手術や入院などはしなくてよいらしいのは不幸中の幸いである。
電話の声も変わらず明るかったので安堵した。
花見も兼ねて近々湯河原に行こうと思っていたのだが、目的は見舞いに変更しよう。
3日前に上海の空港で買ったベタなお土産を持参して。
母、84歳。
フォークダンスを生きがいに元気に生きてきた。
子どものころに遊んだ「だるまさんがころんだ」は最後、全力で走って逃げたと記憶している。
「おかあさんがころんだ」の顛末は、全力疾走とまではいかなくても、また踊れる状態に向かってほしいと願うばかりだ。