2週間前の土曜日のことである。
成田駅から電車に30分ほど揺られて千葉駅へ行った。
さしたる理由はなかったが、一応の目的はコンタクトレンズ購入である。
地元でも買えるのだが昨年利用したのが千葉市内の店だったので、再訪したほうが楽だろうという、きわめてどうでもよい口実だった。
そして、その目的は早々と済んだ。
せっかく「大都会」の千葉市に来たのだから、すぐに成田に帰るのはもったいない。
どこかで昼呑みすることにする(それが実は主目的でもある)。
かなり歩き回った後、街に馴染んだ雰囲気のこちらの店に入ることにした。
「大名寿司」。
ちょっと強面のご主人と愛想の良い女将さんが迎えてくれた。
直感的に、間違いはない気がした。
先客がひとり、カウンターで吞んでいた。
高校野球の話題で盛り上がっていた。
テレビではプロ野球中継が流れている。
瓶ビールと穴子の白焼きを注文する。
「時間がかかりますので」と、ビールと共におつまみも運ばれてきた。
その後しばらくして、穴子の白焼きが来る。
「基本はわさび醤油で、気分転換に塩でも」などと言われた。
どちらで口にしても旨い。
酒は地元千葉県の酒「梅一輪」を2合いただく。
あじとかんぱちを握りでつまむ。
注文すると、
「つまみですか、握りですか?」
と訊かれるのが、酒吞みの自分としては嬉しかったりする。
後から来た老夫婦の客もまた、入店するなり高校野球の話を始めて店主と盛り上がっていた。
店から出た後、スマホで店のことを検索してみたところ、やはり相当に野球好きのお店のようだった。
地元密着な雰囲気ではありながら、よそ者の自分でも充分に居心地の良い時間と空間だった。
時間はまだたっぷりある。
和の後には洋、ということで、次に入ったのは「だん家」という店だった。
以前にも訪れたことがある。
千葉駅直結のショッピングセンター「ペリエ千葉」地下にあるビアホールスタイルの店だ。
白ワインをデキャンタでもらい、グダグダ過ごす。
さっぱりとたたきキュウリを食す。
ムール貝のワイン蒸しは、普段さすがに家では口にしない。
ワインの肴として真イワシオイルサーディンはとてもよかった。
満足した。
帰りの千葉から成田への電車内では気持ち良くうたた寝ができた。
気づくとちょうど成田駅に到着したところだった。
帰宅後、すっかり酔いが醒めたので再び呑みに出かけることにした。
訪れたのは「ホテル日航成田」にあるスカイバー「サンセットラウンジ」だ。
約半年ぶり。
入店するとスタッフさんから驚いたような顔で出迎えられた。
あまりにもご無沙汰してしまっていたこともあり、実はマネージャーさんから2か月ほど前にLINEで安否確認のメッセージも頂戴していた。
ボトルは流れていなかった。
隣りのテナントの店「ほかけ鮨」から湯葉と野菜の炊き合わせをいただく。
この日から始まったという土瓶蒸しも味わう。
季節はもう秋。
心地良く呑めた1日だった。
この日、千葉市の書店で買ったのはこちら。
月日の流れは、早い。