「サンセットラウンジ」から眺めるサンセット | プリンシペ・オリエンタルのブログ

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誰も知らない元覆面ルチャドール(プロレスラー)“プリンシペ・オリエンタル”のブログです。リングネームだったプリンシペ・オリエンタル=東洋の王子様。しかし、素顔は王子とはかけ離れた男であります。今はプロレスとはまったく関係ない毎日を送っています。

「ホテル日航成田」内の「スカイバー サンセットラウンジ」の営業時間が変更された。

 

16時から、と早まったのである。

 

コロナ禍において、飲食店も大変である。

 

 

 

先日、開店時刻直後に訪れてみた。

 

一番のりである。

 

外はまだ明るい。

 

 

 

この日はドリンク半額のハッピーアワーのチケットを持参していた。

 

せっかくなのでいろいろと試し吞見してみようと意気込んで臨んだ。

 

 

 

生ビールで喉を潤した後に、まずは響21年からいただく。

 

なんとも上品な味わい。

 

結局、ストレートのまま堪能した。

 

揚げ物の香りが邪魔にすら感じられる。

 

次いで、山崎18年。

 

かつてはフツーにボトルキープして呑んだりしていたものだが、最近では随分と貴重になったものだ。

 

こちらもロックに移行することなくストレートでいただく。

 

 

 

次第に太陽が沈んでいく。

 

まさに「サンセットラウンジ」である。


 

 

 

 

 

 



やがて、店内はすっかりと夜のバーの雰囲気になった。

 

次は白州18年をいただく。

 
ストレート。
 
上品にウイスキー3杯で気持ち良くなってきた。
 
何人かのスタッフさんと話を交わしながら、至福の時間である。
 
 
 
ひと呼吸入れたくなり、I.W.ハーパーをソーダ割で注文する。
 
「そっちにいきますか」
と言われる。
 
「シュワッとしたい気分で」
と言い訳してみる。

 

次をどうするか迷う。

 

ひとりのスタッフさんにあれこれ相談していたところ、

「まずいウイスキーもありますよ」

と言われた。

 

迷わず、

「それにします」

と言う。

 

「本当にまずいですよ」

 

「いいです。話のネタにしますから」

 

 

 

注文を聞いたカウンター内のスタッフさんが表情を曇らせて、こちらを心配そうに凝視してきた。

 

「えっ?本当にいいんですか?」

と念押しされる。

 

複数人にそこまで言われると、ますます興味が湧いてくる。

 

ひねくれた性分の本領発揮である。

 

 

 

奥の方から運ばれてきた「まずい」ウイスキー。

 

漂う香りは漬け物のような感じだった。

 

ひと口なめてみる。

 

たしかに、先ほどまでのウイスキーとは違い、エグいカンジである。

 

 

 

紳士然としたスタッフさんが傍にやって来て、

「まだ若いんですね。あと何年かするともう少し味わいが出るのでしょうね」

などと、説明してくれた。

 

さすがにストレート、というわけにはいかず、氷を入れてもらってロックでチビチビと呑む。

 

「進みませんね」

とからかわれる。

 

「良いお酒ですね」

 

「無理言わなくていいですよ」

 

「吞んでもすっかり酔いを醒ませてくれました」

 

事実、頭がスッキリしてきたのだ。

 

 

 

ハッピーアワー終了の19時になろうとしていた。

 

「ラストですが、どうされますか?」

と訊かれる。

 

迷う。

 

 

再びの響21年に戻った。

 

この調子ではエンドレスになりそうである。

 

 

 

そんなこんなで、4時間ほど長居してしまった。

 

店内は途中からは大盛況となったが、とても居心地が良く愉しい時間を過ごすことが出来た。

 

国際空港近くのホテルのバーではあるけれど、気分はご近所の小料理屋さんくらいのカンジであった。

 

 

 

翌朝。

 

二日酔いもまったくなく、快い目覚めだった。

 

「まずい」ウイスキーも含め、良酒とはそういうものなのであろう。