最近、旅の宿でこれほどまで安眠出来た記憶はない、というほど、気持ち良い目覚めでした。
湯河原温泉「石葉」で迎える朝です。
鳥のさえずりしか聞こえません。
昨夜は夕食後、夜食用に作っていただいた蕗ごはんのおにぎりを食べ、冷蔵庫の冷酒を呑み、更に風呂にも浸かってからの就寝でしたが、心身申し分ない朝です。
チェックアウトは正午。
朝食は9時にお願いしてあります。
8時前には目覚め、昨日とは別の浴場に行きました。
明るく清潔な源泉掛け流しの温泉に独り静かに浸かっていると、本当に幸せな気分に包まれます。
部屋もそうですが、自然の中に身を置いている感覚がします。
実際には山深いところではなく、民家も近くにあるのですが、ずいぶんと俗界から離れているような、そんな心境にさせてくれるのです。
旅館そのものは、どことなく京都の「俵屋」のようでもあります。
風呂から戻れば、オレンジジュースから始まり、朝食の膳が並べられます。
仲居さんも旅館や温泉好きとのことで、昨夜からずいぶんと話が盛り上がりました。
けっして馴れ馴れしいわけではなく、絶妙な距離感も好感度◎です。
食後の本格的なコーヒーも嬉しいものです。
朝食後、10時半まで入れるという浴場に足を運びました。
昨日から数えて5回目ということになります。
普段の温泉宿の滞在では、身体への負担も考えて、せいぜい2~3回の入浴がいいところ、今回の5回は記録的です。
それだけ、相性が良いのだと思います。
温泉だけでなく、この町、この宿もますます好きになりました。
11時を回り、山を下りることにしました。
女将さんや仲居さんに見送られます。
自然体で過ごせ、まさに快適な一夜を過ごすことが出来た「石葉」。
近いうちに再訪したくなることは必至です。