こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力と70年代クラヤミ・ホラーというテーマで

 

 

悪魔の調教師(1973)

(原題:BARN OF THE NAKED DEAD)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力と70年代クラヤミ・ホラーとは?

 

本シリーズは70年代に公開された、おどろおどろしいホラー映画を特集したもの!

 

60年代のカウンターカルチャーの終焉や環境汚染問題、核戦争の恐怖や校内暴力、そして政治不信などが吹き荒れていた70年代のホラーは、どこか病んだ感じがする鬱展開のホラー!

 

ですがエンターテイメント系ホラーとは異なり、鬱展開のホラーは観終わった後についまでも記憶の中に残るような、忘れられない作品でもあるのです…

 

本作では、そんな70年代に作られた暗闇系のホラー映画を特集させて頂きました🎃👻💀😆

 

 

 

 

 

どんなホラー?

 

原題の「BARN OF THE NAKED DEAD (納屋の中の裸の死体)」というタイトルは、内容に関する直接的な表現が少ない海外の映画タイトルの中でも異彩を放つエクストリームなタイトルである上に、ポスターにも様々なシーンが描かれていて、なんかサーカスっぽい雰囲気がありますね!

 

それもそのはず。本作の別タイトルは「TERROR CIRCUS (恐怖のサーカス)」!!

 

本作の別タイトル・ポスター

 

尚そんな本作は、作品内に差別的な人間描写がある閲覧注意作品となっておりますので、ご覧になる際にはその事に十分にご留意頂ければ幸いです。
 

本作は「閲覧注意作品」なのです!!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

両親を失った青年の残虐な内面を描く猟奇映画。

製作・脚本はジェラルド・コルーミア、監督はアラン・ルドルフ、撮影はE・リン、音楽はトミー・ビッグが各々担当。

出演はアンドリュー・プライン、マヌエラ・サース、シェリー・アルベローニなど。

 

 

 

 

んんん?

 

本作に登場する残虐な青年は、両親を失っている訳ではないのですがあせるあせる

 

 

尚、そんな本作の冒頭の内容は以下の通り 。

 

① 映画の冒頭、ラスベガスでショーに出演する事になったショーガールのシモーン、シェリ、コーリィネの3人娘は、ボロボロの車でネバダ州の荒野を突っ走っていました。

 

ネバダ州を車で縦断する女子3人!

 

 

② 一刻も早くラスベガスのホテルにチェックインしてシャワーを浴びたいと考えた3人は、人気のないショートカット・コースを選ぶ事にしましたが、荒野の真ん中で車が故障してしまいます。

 

誰も通らない荒野を選択した3人でしたが…

 

日暮れ時、車は故障してしまいました!

 

 

③ 途方に暮れた3人ですが、近くに民家もなくい荒野では身動きできず、極寒の砂漠一夜を過ごす事になりましたが、翌朝、偶然通りかかったジープに乗ったアンドレという青年が、彼女たちを乗せて街まで連れて行ってくれる事になりました。

 

3人にとってアンドレは地獄に仏!

大喜びでジープに乗せてもらいました。

 

 

④ ですがジープが到着しのは、何もない場所に建っている納屋、納屋の横にはジャガーの入っている檻以外何も見当たりません。不安に思った3人が、アンドレのいない時に納屋に入ってみると、そこには鎖につなぎ留められた何人もの女性がおり、助けて欲しいと懇願するのですが、その時背後からアンドレが鞭を手にやって来て、シモーンたちも鎖に繋がれて、納屋に監禁されてしまったのです!!

 

何気なく3人が入った納屋の中には…

 

捕えられた女性たちが

鎖につながれていたのです!!

 

 

 

 

さて果たしてアンドレは、ネバダの荒野に建っている納屋に女性たちを捕えて、一体何をするつもりだったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

持ち捨てられた納屋の周囲に

アンドレ以外の住人は見当たりません。

 

そんな絶望の納屋に捕らえられた

シモーンたち3人の明日はどっちだ!?

 

 

 

【私の感想】ネバダ州のトラウマ!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はネバダ州の荒野で行方不明者が出る作品!!

 

そして70年代と言えば、ネバダ砂漠で行われていた核実験の影響が怪談話のように語られていた時代だったのです。

 

1951年から1957年までネヴァダ州の核実験場で行われた核実験は地下だけでなく、地上での核爆弾を爆発させ、建物や人体にどのような影響を与えたかを実測したというショッキングなものであり、現在でも記録フィルムなどを閲覧する事が可能です。

 

ネバダで行われていた核実験。

 

 

当然ですが、これらの映像を観た人の多くは、ネバダ州の砂漠に恐怖を感じ、もしそこに人間がいて事故に巻き込まれたら?、もし実験していた場所に移り住んだ人間がいたとしたらどうなってしまうのか?という話題は、都市伝説のようなカタチとなって映画の題材となっていったのです…

 

 

そう。

 

人間が恐怖するものは、全てが怪談になり得るもの。

 

 

本作はそんなネバダ州を舞台にした類似作品の「サランドラ (1977)」より一足早く作られた作品!

 

本作を換骨奪胎したような「サランドラ」も

ネバダ砂漠を旅行していた人が襲われる作品。

 

 

 

ですが「サランドラ」でネバダ砂漠で旅人を襲っているのが退化してしまった人間たちなのに対して、本作のアンドレは、一見すると普通の人間に見えるところが本作の恐ろしいところ!!

 

アンドレは父がかつてネバダで行っていたサーカスを再興しようとしていた男であり、そんな彼の精神が孤独と核実験の影響によって異常をきたしていき、動物と人間の区別がつかなくなっていながらも、なんとか動物(捕えた人間)を調教して、サーカスを開こうする姿勢は、ホラーである同時に、ある種の悲哀と人生残酷さ感じさせる展開となっているのです…

 

疾走した母親に戻ってもらうため

サーカスを再興しようと頑張るアンドレ!

 

けれどアンドレがどんなに努力しても

既に狂っている彼の行動では

決してサーカス再興を成し得ないのです…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

70年代悪魔シリーズ第六弾

 

というテーマで

 

悪魔の受胎

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい日本未公開1970年代ホラー

「VENOM (1971)」

「VENOM (ベノム)」と言えば

スパイダーマンの敵の名前ですが

本来の意味は「猛毒」!

 

ナチスの科学者と

「蜘蛛の女神」と言われてる女性が、

蜘蛛の毒を使った神経ガスの

開発を試みるという本作は

情報が極めて少ないホラー作品なのです。