こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と歌は世につれというテーマで

 

SR サイタマノラッパー
ロードサイドの逃亡者(2012)

 

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

歌は世につれとは?

昨今、歌や歌手をフィーチャーした作品が注目されています。

 

ミュージシャンの人生を映画化した作品。ミュージシャンに影響を受けた人の映画。歌の魅力を最大限に生かしたミュージカル。そして作品のテーマとなるメッセージを挿入歌に忍ばせたような作品。

 

映画と歌との心地よい関係は、今、正に絶頂期なのではないかと思います😆

 

本作では、そんな様々な歌が使用されている作品を映画をご紹介させて頂ければと思います!
 

 

↑本シリーズの概要はコチラ!

 
 
本作をセレクトさせて頂いた理由

 

本作は2012年に公開された「SR サイタマノラッパー」の続編として作られた作品。

 

2008年から2年毎に作られた「SR サイタマノラッパー」シリーズは本作を以てトリロジー(3部作)として完結した訳ですが、本シリーズの素晴らしいところは、常に観客の予想を超えた展開の新作を生み出しながらも、ヒップホップという音楽の本質を映像化しているだけでなく、メインの登場人物であるIKKU、TOM、MIGHTYの3人の精神的な成長も描いているところ!

 

 

尚、そんな本作の魅力を倍増させているのは、劇中では部分的しか流されなかったり、ライブ音源で聞き取りにくかったりする劇中歌をサントラでキチンと補完している所!

 

 

 

 

特に本作のサントラは、第一弾の「SR サイタマノラッパー」の「俺らSho-Gung」というIKKUたちの聴いていた方にとっては号泣ものの「俺ら征夷大SHO-GUNG」という神曲を聞く事ができるのです🤣

 

あれ?

あのIKKUがカッコよくなっている!

一体彼の身に何が!?

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

青春ヒップホップ映画「SR サイタマノラッパー」シリーズ第3弾。

マイティ、イック、トムの再会を、ライブシーンや巨大フェスシーンを織り交ぜ描く。

監督・脚本は、「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」の入江悠。出演は、「SR サイタマノラッパー」の奥野瑛太、駒木根隆介、水澤紳吾。
 

 

 

 

むむ。

 

何かマイティ、イック、トムの再会を、ライブシーンや巨大フェスシーンを織り交ぜ描くと解説されると、ありきたりな青春映画みたいに思われてしまうかもしれませんねあせるあせる

 

前作に引き続き、キネマ旬報社さんの解説は素っ気ないですね汗

 

 

そんな本作の冒頭のストーリーは以下の通り。

 

① 本作の主人公は元SHO-GUNのメンバーだったMIGHTY。IKKUとTOMの後輩で、当初はIKKUたちとつるんでいたMIGHTYですが、IKKUが先輩のKENと揉めてSHO-GUNが分裂した時に、IKKUを裏切ってKEN側につき東京でミュージシャンになると宣言したMIGHTYは、2年後に半グレ集団のような人気ヒップホップグループ"極悪鳥"の下働きになって辛い日々を送っていました。

 

第一作でIKKUと一緒にいても

成功しなさそうという理由で離脱して

東京に行ってしまったMIGHTYでしたが…

 

2年後彼は、極悪鳥というグループの

下働きとなっていました。

 

 

② 極悪鳥のメンバーと名乗る事も許されていなかったMIGHTYでしたが、個人として参加したニュージェネレーションMCバトルの決勝戦に進めれば正式メンバーとして認めてやると言われ、全身全霊を賭けたラップ・バトルで4回戦を勝ち抜き、悲願の決勝戦進出を果たします!

 

映画ではカットされていますが

MIGHTY渾身のラップバトルの様子は

全曲サントラで聴く事ができます。

 

 

③ 決勝戦に進出した事を極悪鳥の幹部に電話で伝えたMIGHTYは、幹部は決勝戦の相手が自分たちの知り合いだから、わざと負けろと命じられ、泣きながら試合放棄のようなバトルを行い相手に勝利を譲りますが、翌日、極悪鳥幹部に約束通り、決勝戦進出は果たしたのでメンバーとしてステージに立たせて欲しいと懇願したMIGHTYに対して、幹部は「ラップバトルで泣くような奴をメンバーになんて入れられない」と嘲笑し、この2年間が無駄だったと悟ったMIGHTYは激怒して幹部を滅多打ちにして東京から逃亡し、その後、栃木で盗難車を違法転売している超絶ブラック企業の社員となってヒップホップの事は忘れてしまいます。

 

生死不明になるまで幹部を殴って
東京から逃走したMIGHTYは…
 

すっかり反社の人っぽくなって

栃木で盗難車を売りさばいていました。

 

 

④ そんなある日MIGHTYは、社長の友人の違法産廃業者の企画する野外音楽祭をサポートするよう命じられ、ライブ会場の設営に携わる事となりますが、何とそのライブには、IKKUとTOMがSHO-GUNとしてエントリーしていたのです!!

 

未だライブが出来ていないSHO-GUN。

IKKUとTOMは念願の初ライブのために

栃木までやって来たのです!

 

 

さて、果たしてIKKUとTOMは念願のSHO-GUNライブを開催できるのでしょうか?そしてラッパーとしてデビューするために東京に行ったはずのMIGHTYには、どんな未来が待っているのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

出演者オーディションで知り合った

栃木のラッパーの"征夷大将軍"と意気投合し

一緒にライブする事にしたIKKU!

あれ?

気が付けば音楽仲間も見つかってる!!

 

 

【映画と音楽】ストレス耐性とヒップホップ

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は第一作で全ての夢を失っていたはずのIKKUが、映画のラストで逃亡寸前だったTOMに対して歌った「MC Ikkuのやったるぜラップ (第一作目のサントラに収録)」を歌う事によって絶望の淵から這い上がり、再び夢に向かって歩み寄れるようになっていった先に待っていた世界が描かれている作品。

 

俺は何も持ってねぇ、

車、金、才能、取り柄がねぇ。

仲間もいなけりゃ、女もいねぇ、

そもそもFUKUYAには何もねぇんだ。

バイトでレジを打っているが夢は捨ててねぇぞ!

マイクなくてもライム止まらねぇだろ!

 

とノーマイクで叫んだIKKUは、

そんな自分にもヒップホップがある

という心の支えを発見し、

価値ある人生を模索し始めた結果

本作で初ライブを開催するに至ります。

 

 

そう。

 

現代社会を生きるためには、何らかの心の支えが必要になるもの!

 

 

尚、心の支えとは、ストレスへの耐性を醸造するものであり、一般的には容量、処理、感知、経験、回避、転換という思考の多様性であると言われていますが、恐らくですか、ヒップホップには、これらの感情を口に出し叫ぶ事が可能な音楽であり、本シリーズでは映画のラストで、人生に行き詰った主人公たちが魂の叫びをラップに込めて叫ぶ事で、ネクストステージへの足掛かりを見つけて行くのです😉

 

以前はIKKUたちの3人の中で

最もラップが上手かったMIGHTYですが

本音を歌に昇華できないために

どんどんドツボにハマってしまいます!

なんでこうなっちゃうんだ!!!

 

 

私見ですがそんな本作はキネマ旬報社さんの解説のようにMIGHTY、IKKU、TOMの再会を、ライブシーンや巨大フェスシーンを織り交ぜ描いた作品であると同時に現代社会においては、時に思いっきり自分の本音をさらけ出す機会を持つ事が重要であり、実は日本のように平和が無限に続いてしまうような環境においては、劣悪な社会で歌われるヒップホップとは別の意味で、絶望を回避する有効な手法なのだという「ヒップホップの真の価値」を教え考える大傑作としても観る事ができる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

遠くから聞こえて来る

かつて見捨てた仲間のラップ。

 

埼玉から遺伝子受け継ぎ

ヒップホップへの想いブレずに

消えてなくなれ心の傷は

しかしなくならねぉ俺たちの絆。

 

ラップを始めて紆余曲折、

辛い時にもクヨクヨせず、

マイク握りつづけ花が咲いた

ここがステージ!

ネクスト・ステージ!

 

果たしてこのソウルは

MIGHTYの心にどう伝わるのか…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

アウトサイダーの花道

 

というテーマで

 

プリシラ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい魂の叫びの作品
「心が叫びたがってるんだ。」

 

舌禍によって父母が離婚し

それがトラウマになって

喋るのに恐怖を感じるようになった

女の子ですが

喋らなければ想いも伝わらず

理解者も現れないのです…