こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力と80年代ビデオ・ホラーというテーマで

 

 

アストラル・ファクター
サイキック・マーダーの復讐(1983)

(原題:INVISIBLE STRANGLER)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力と80年代ビデオ・ホラーとは?

 

私のブログでは毎年10月を、年に一度のホラー特集として、様々なテーマでホラーやサスペンスなどをご紹介しております。

 

本年のテーマは、80年代のビデオ・ブームに量産された、ビデオ発売を意識したようなホラー作品!

 

映画館の巨大スクリーンで鑑賞に耐えられないかもしれない作品でも、家のソファに座って友達と一緒にワイワイ観れば、スクリーンとは趣の違った映画の楽しみ方ができる事に気づいた映画の作り手と観客は、まるで共犯関係のように、ビデオで観るために作られたようなホラー作品をご紹介させて頂ければと思っております🎃👻💀😆

 

 

 

 

 

公開日もタイトルも迷走している作品

 

本作は1983年に公開されたアメリカ映画…とされていますが、実態は1978年に公開された「アストラル・ファクター (THE ASTRAL FACTOR)」という作品の俳優を変えてビデオ発売した作品!

 

「アストラル・ファクター (1978)」

 

 

何故、俳優が変更になったのかは判然としませんが、ビデオ化にあたり作品タイトルも「INVISIBLE STRANGLER」に変更されています。

 

「INVISIBLE STRANGLER (1983)」は

「アストラル・ファクター」の修正作品。

 

 

そして邦題も、原題の変更に引きずられるかのように「超能力脱獄犯の兇行/壁から誰かが見つめている・白い肌のいけにえ達」(TV公開時)「サイキック・マーダー/透明殺人鬼の復讐」そして「アストラル・ファクター サイキック・マーダーの復讐 」(新DVDタイトル)と次々と変更!

 

どの邦題もかなり長いタイトルですが、それに反して本作は上映時間は87分のとても短い作品となっているのです!

 

タイトルからもお分かり頂けるように本作は

超能力が登場する復讐譚です!

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

名優、ロバート・フォックスワース主演によるSFサスペンス。

絞殺犯として刑務所に収監されたロジャーは、身に付けたインビジブル・パワーを使って刑務所を脱走。

5人の証人に復讐を決意するが、彼の存在を知ったチャールズ大尉が調査に乗り出す。

監督:ジョン・フローリー 製作:アール・ライオン 脚本:アーサー・C・ピアース 撮影:アラン・ステンズヴォルド 出演:ロバート・フォックスワース/ステファニー・パワーズ/エルケ・ソマー/スー・リオン

 

 

 

 

はい。

 

上記の解説にある通り、本作は独学でインビジブル・パワーを身に着けたロジャー・サンズという男が刑務所を脱走して、自分の裁判で不利な証言をした5人の女性に復讐してゆくというサスペンス作品!

 
透明になれるロジャーは簡単に刑務所から脱獄!
 
 
 
と言ってもロジャーは無実の罪で収監されていた訳ではなく、実母を殺して逮捕された男!
 
有名女優で独身だったロジャーの母は、息子がいるのが世間にバレてスキャンダルになる事を怖れ、生まれてからずっとロジャーを遠ざけて暮らしていたのです!!
 
思い出の中でも辛く当たるロジャーの母。
 
 
そんな母親を絞殺したロジャーが復讐しようとしていたのは、自分の裁判で不利な証言をした母親女友達の5人!
 
母と同様、華やかな世界で人生を謳歌している5人を母と同じ目に合わせる事が、ロジャーにっとて次の人生の目的となっていたのです!!
 
母親の墓前で、心の中の亡き母に向かって
5人の友人の殺害を誓うロジャー!
 
 
そんなロジャーの殺害方法は当然ながら透明化できる超能力!
 
一人目のターゲットの女優を自宅の風呂場で絞殺したロジャーは、彼女のマネージャーが自宅に入った時を狙って透明化して部屋を出て行ってしまったので、事件は完全犯罪の様相を呈し、辣腕刑事のチャールズ警部補が事件を担当する事となったのです!
 
ロジャーのターゲットとなった5人は
誰もが絶世の美女!
 
そんな美女を次々と絞殺するロジャー!
見えないので抵抗できませんあせる
 
 
 
さてチャールズ警部補は、復讐鬼となったロジャーの暴走を止める事ができるのでしょうか?
 
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
 
チャールズは女優の愛人を疑いましたが
明らかに悲しんでいるのを見て
彼ではないと悟り指紋の調査を開始!
 
すると被害者の風呂場にロジャーの指紋が!
一体どうやって侵入したんだ!?
 

 

 
【私の感想】最大の謎は俳優のすげ替え

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は透明化というチートな能力を有するロジャーに対して、正統派刑事のチャールズが丹念にロジャーの足取りを辿ってゆくという面白い展開の作品!

 

 

透明化したロジャーから襲撃されたチャールズは、早々にロジャーの超能力を認め、ターゲットになっている女性たちに警告を与えますが、超能力を全く信じない彼女たちは次々とロジャーの魔手にかかってしまうのです!

 

ロジャーの母の家を捜査したチャールズは

透明化したロジャーから攻撃を受け

彼が神出鬼没の危険な存在だと気づきますが…

 

チャールズの警告を聞かないダンサーは

舞台で縛られる役を演じた結果

自ら進んで絞殺されてしまいます…

 

 

 

そう。

 

人は権力者の高圧的な要請に対して、無意識に反発してしまうもの!

 

 

 

チャールズが真剣になって女性たちに警告すればするほど、彼女たちは権力者であるチャールズに反発してしまうのです!!

 

警告を無視して外に出てしまう資産家は

部屋にいるよう要請したチャールズに対して

ずっと部屋にいると息が詰まると文句!

 

警告を無視し続ける資産家に怒り

酒のグラスを跳ね飛ばしたチャールズは

引っぱたかれてしまいますあせる

権力者は辛いですね…

 

 

 

私見ですがそんな本作は超能力者vs正統派刑事の知恵比べのようなサスペンス映画であると同時になぜ一度完成した作品が、別タイトルでビデオ化されたのかを検証する事こそが、本作最大のミステリーではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

 

1978年版はジョン・フローレア監督作品、

1983年版はアーサー・C・ピアース監督が

取り直して10分短くした作品であると

海外版のWikipediaには書かれています。

 

 

けれど実際の映画のテロップでは

2人の名前はどこにもなく

代わってexecutive producerの名称で

ジョン・フローリー監督の名前。

 

その上フローリー監督のテロップは

分かるか分からないかぐらいの一瞬だけ!

 

これって一体どういう経緯なのでしょう?

ご存知の方、いらっしゃいましたら

お教えいただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

ジェシカに気をつけろ①

 

というテーマで

 

ジェシカ/妖次元の誘惑

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい"80年代の超能力者”の作品

「スキャナーズ」

80年代に多産された超能力者映画の中で

最も話題となった作品の一つが本作。

当時の特撮技術の粋を尽くした

頭が大爆発するシーンのインパクトは

70年代に作られた本日の作品の特撮を

遥かに凌駕しているのです!!