こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日想像力とRAT-TAT-TATというテーマで

 

 

ザ・ハント(2020)

(原題:THE HUNT)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

★想像力とRAT-TAT-TATとは

 

今月のテーマは、近年増加しているRAT-TAT-TAT(ラッタッタ)と軽快に銃を撃ちまくるガン・シューティング作品をセレクトして、エンターテイメント系のアクション映画をご紹介されて頂く"残弾無制限のガン・アクション"特集🔫

 

ゲームやコミックのようなガン・アクションの世界をお楽しみ頂ければ幸いです😆

 

 

 

 

 

ノー・エスケープとノー・エスケイプ

 

本作は2020年に公開されたアメリカ映画。

 

日本では、豚の描かれたポスターがメインビジュアルとしてい使用されていますが、海外では様々なタイプのポスターが使用されており、冒頭でご紹介させて頂いた警告文のようなポスターも、その一つ!

 

こちらが日本でも使用されているバージョン!

 

 

尚、警告文版の内容は「WARNING (警告)  HUNTING SEASON OPEN (狩猟解禁)  ONLY DESIGNATED PEOPLE MAY BE HUNTED AT THE MANOR (荘園では指定された人しか狩猟できません)」と書かれており、本作は選ばれた人たちによる非人間的な狩猟が描かれた作品となっているのです!

 

草原に置かれた箱の中には狩りための道具!

でもこれって狩猟用ではなく…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば、本作の解説は以下の通り。
 

過激な世相風刺と暴力的な内容が問題視され、米国では9月の公開が無期延期となったサバイバル・アクション。

広大な森の中で目覚めた12人の男女。

そこに突然、銃声が響く。

彼らは、セレブが娯楽のために一般市民を狩る“人間狩り”の標的にされたのだ……。

 

出演は「僕のワンダフル・ジャーニー」のベティ・ギルピン、「ミリオンダラー・ベイビー」のヒラリー・スワンク、「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」のエマ・ロバーツ。製作を務めたのは、「ゲット・アウト」、「透明人間」などのヒット作を次々と送り出すブラムハウス・プロダクションズを率いるジェイソン・ブラム。

 

 

 

 

ん?

 

森の中で目覚めた12人??

 

 

 

森で目覚めたのは11人で、森に到着する前に、既に1名が処刑されています!

 

そして森も広大ではなく、ゴルフ場のような場所ですので、本作はよくある森の中を逃げ惑う人間が狩られる「クライモリ」などのスラッシャー映画とはちょっと異なった不思議なテイストの作品!

 

彼らが目覚めたのは森というより

ゴルフ場か牧草地ですね…

 

 

細かい事を書くようで恐縮のですが、本作は画面上に映っているものの中に、ストーリーのヒントになるようなネタが散りばめられているリアル脱出ゲームのような作品!!

 

 

ですので、ネタバレしないように解説するのが難しい作品なのですが、映画の冒頭部分だけ解説させて頂くと、森で目覚めたのは、大金持ちが所有している個人用ジェット機に乗って、この土地に連れて来られた11人。

 

と言っても、彼らは快適な空の旅をしていた訳ではありません!

 

 

 

彼らはそれぞれ自宅近くの場所で意識を失い、眠ったまま飛行機に乗せられ荷物のように連れて来られた人たち。

 

飛行機の客席に座って優雅な旅を楽しんでいたのは、リッチなセレブたち!

 

ヒント① 仕掛け人はリッチなセレブ

 

個人所有のジェットに乗っていたのは

キャビアを食べ飽きているセレブの男でした。

 

 

 

ですが一人のセレブが客室乗務員と話していた時、恰幅の良い一人の男がフラフラと客室へと侵入して来ました!

 

彼はあまり豊かではない労働者っぽい男で、状況が分からずパニックになっています。

 

シャンパンを注いでいた客室乗務員が

叫び声を上げ、セレブが後ろを見ると

そこには普段着の大男が!ハイジャック犯!?

 

 

 

セレブたちは「薬の量が少なかったんだ」と大騒ぎしますが、同乗していたリッチな風采の医師によって、頸動脈にボールペンを突き刺されて死亡してしまいますが、他のセレブ達は「まだ早い!」と医師が男を殺した事を非難します!

 

ヒント② ハントされるのは労働者階級

 

人の良さそうな医師が登場し

大男をなだめたと思ったらペンで刺殺!

 

 

 

そして画面は暗転し、一人の女の子が森で目覚めるシーンに代わります。

 

女の子は口を拘束するボールギャグを付けさせられており、周囲にいた人々もまた、ポールギャグをはめられており、お互い会話をする事ができませんが、お互いに面識がないので警戒心を抱いていますあせる

 

ヒント③ 拉致された人たちは、知り合いではない

 

警戒し合う拉致された人々!

 

 

 

女の子はフラフラと森の中を彷徨っていると、先ほどの箱がある芝生に到着。

 

一人の男が勇気を出して箱を開けると、中には服を身に纏った豚と人間の殺傷を目的とした武器が入っていました!

 

ヒント④ 服を身に纏った豚といえば…

 

箱の中には服を纏った豚!?

 

 

 

女の子が近くに落ちていた鍵を発見し、労働者たちは口枷を外す事ができましたが、まるでそれが合図だったように、遠くからライフルに狙撃されて、あっという間に女の子を含めた数人が死亡してしまったのです!!!

 

ヒント⑤ 誰が生存できるのかは分からない!

 

気が付くと、目の前には死体!!

 

 

 

さて一体どうして、見ず知らずの労働者たちは、セレブによって拉致され、人間狩りの標的となってしまったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

撃って来たのは丘の上にある

トーチカのような場所!

ですが近づけばハチの巣でので

逃げるしかありませんあせる

 

果たして11人は

生き延びる事ができるのか?

 

 

 

【私の感想】鎧袖一触の破壊力!

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作はスラッシャー映画であると同時に、裕福なセレブ層と労働者階級との対立が激化しつつある現代を風刺したような作品!

 

 

映画の冒頭は、セレブたちが余暇を持て余して人間狩りをしているような作品に見えますが、拉致された人間がどんな人物かが分かって来ると、現代においては、決してセレブたちが絶対有利な世界でなく、むしろネットで連携した一般市民たちの誹謗中傷などによって、絶対的な地位を築いていたはずのセレブたちが失墜してしまう可能性がある事を描いているのです!

 

セレブは労働者より豊かですが

彼等は有名人であるが故に

労働者たちから人格攻撃される可能性が

少なくないのです…

 

 

 

私見ですがそんな本作は「バトルロワイアル」のように有無を言わさず絶対絶命の状況におかれた人々のサバイバルを描いたバイオレンス・アクション映画であると同時にSNSなどが発達した現代代においては、過去のようにセレブたちが圧倒的に有利な社会とは言えなくありつつある事が描かれている作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

 

日本版のポスターに書いてある文字も

政治的な作品である事が暗示されています。

 

セレブ側の人間はどんな人たち?

そして狩られる側の労働者は

何をしていた人たち?

 

という事を意識して観て頂くと

本作で起こるような、

両極の対立による暴力事件は

今後日本で発生しても

おかしくない状況だと思います…

 


尚、「服を纏った豚」で思い出すのは

オーウェルの小説「動物農場」に登場する

ナポレオンという労働者階級の革命家!

 

ナポレオンは革命が成功すると

かつての仲間を隷属化させて支配した

スターリンのような存在!

 

そんなナポレオンをを模した豚が

箱から登場するシーンは

労働者たちを力でねじ伏せるぞ!!

というセレブ・ジョークに

なっているのです😅

 


 

 

 

という訳で次回は

 

銃撃された街

 

というテーマで

 

ベルファスト

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

★おまけ★

併せて観たい"階層の分断"を描いた作品

「パージ:アナーキー」