こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日もグラインドハウス今昔物語というテーマで

 

ホステル2(2007)

(原題:HOSTEL: PART II)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

★グラインドハウス今昔物語とは?

今月は、2020年10月に開催させて頂いた"想像力とおうちでグラインドハウス"の続編。

かつてホラーやサスペンスなどのB級作品を好んで公開していたグラインドハウスと呼ばれていいた映画館で人気を博していたような作品の過去と現在というテーマで、グラインド・ハウス系映画の新旧比較をお送りさせて頂いております🎃👻💀😆

 

 

 

残酷無双イーライ・ロス監督!

 

本作は「ホステル」だけでなく「キャビン・フィーバー」「ノック・ノック」「グリーン・インフェルノ」などの残酷無双な映画を得意とするイーライ・ロス監督の作品!!

 

↑本年度ご紹介させて頂くイーライ・ロス監督作品は

 8月の「アフター・ショック」に続き2作目😄

 

 

 

イーライ・ロス監督作品の特徴は“日常と地獄の対比”"反転する倫理観"

楽しかった何気ない日常が、予測もしなかった出来事の発生によって地獄と化し、渦中にいた人々が成すすべもなくバタバタと倒れてゆくという絶望的な展開が多いイーライ監督作品は、グラインドハウス系映画の王道と言えるものかもれせん!

 

 

ですが単なる残酷映画とは違い、イーライ・ロス監督の作品は最初は残酷さに目を向けていた観客が、ラストでは残酷ショーを楽しむようになるという"観客の倫理観の逆転"を巧みに演出する頭脳派監督でもあるのです😘

 

↑あれ?残酷さに目を背けていたハズの観客が…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ホラー界の新鋭イーライ・ロス監督がスマッシュ・ヒットを放った「ホステル」の続編。

東欧の小村にやってきたバックパッカーが、村ぐるみで営む拷問ビジネスの餌食となる。

クエンティン・タランティーノが製作総指揮を務める。

出演は「テキサス・チェーンソー」のローレン・ジャーマン、「BULLY ブリー」のビジュー・フィリップス、「ウェルカム・ドールハウス」のヘザー・マタラッツォ。

 

 

…村ぐるみで営む拷問ビジネスの餌食??
 
これは明らかに間違った解説汗汗
 
 
ただし本作を解説する際には、どうしても前作「ホステル」の内容を説明せざるを得ませんので、ここから先は前作のネタバレとなってしまいますので、お読みになる際には、どうぞご留意頂ければと思います😊
 
 

前作「ホステル」は、オランダに遊びに来ていたアメリカ人の若者3人が、現地の若者からスロバキアのブラティスラヴァという町に、すごく性的に開放的な場所があるという情報を教えられ、スケベ心を出して予定を変更してブラティスラヴァに行き、そこで一人一人拉致されていくというお話。

 

↑楽しいハズのヨーロッパ旅行は…

 

↑言葉も通じない国での地獄の拷問に!!

 

 

 

彼等を拉致したのは、拷問殺人を楽しみたい大金持ち達のクラブ!

 

 

もちろんブラティスラヴァでも殺人は非合法ですので、このクラブは絶対に外部に情報が漏れない対策を施した秘密クラブ!

 

彼等がターゲットを集める方法は以下の通り

 

1.わきの甘そうな若者を、ブラティスラヴァ以外の場所で見つけ出してマークする。

 

2.彼等に"フリー・セックスのパラダイスみたいな場所がある"と伝え、予定を変更させてブラティスラヴァに向かわせる

 

3.若者向けのブラティスラヴァのホステル(ホテル)は秘密クラブが運営しており、宿泊客は隙を見て拉致される

 

4.拉致された若者は、街から遠く離れた郊外の廃工場に連れて行かれ、そこで金持ちに引き渡される

 

5.金持ちは自分の好きな殺し方で、拉致した人間を拷問して殺す事ができる

 

 

はい。

 

スケベ心を起こした若者たちは予定にないブラティスラヴァに向かってしまっているので、捜索願が出ても発見する事ができず、明日もホステルには、新しい被害者がチェックインし続けていくのです…

 

↑ホステルには明日も被害者たちが…

 

 

という訳ではホステル・シリーズのあらすじが分かったところで、2作目の内容のご紹介!

 

映画の冒頭で、殺人クラブを運営している組織がヨーロッパの権力者たちであり、ターゲットにされた人間はほぼ確実に生き残れないといが説明された後、本作の犠牲者たちの話に移ります。

 

↑資産家たちが自身で仕切っている殺人クラブは

 冷徹な規律がある秘密結社!

 前作で生き延びたパクストンも

 無事では済みませんでした…

 

 

今回の犠牲者は、ローマに留学しているアメリカ人女子大生ベス、ホイットニー、ローナの3人!

 

彼女たちは、休暇を利用してプラハに遊びに行きますが、プラハに向かう列車中で知り合ったアクセルという美女から「ブラティスラヴァに素敵なスパがある」と聞かされ、予定を変更してブラティスラヴァに向かう事にします。

 

ブラティスラヴァのホステルはロマンティックな作り!

 

垢ぬけないローナは大興奮。遊び好きのホイットニーも魅力的な男性を物色し始めますが、資産家だった母親の遺産を全額相続した大金持ちのベスは、この程度の旅には興奮せず、むしろ準備周到すぎるホステルのサービスに、どこか胡散臭いものを感じていたのです…

 

↑若者向けなのに妙に立派なホステル!

 何故か甲斐甲斐しく3人の世話をしてくれる

 モデルのように長身のアクセル。

 ベラは、なんだか胡散臭いものを感じます。

 

 

彼女たちが到着した晩は、ちょうど村祭りの真っ最中!!

 

祭りの最中に男性からゴンドラに乗ろうと誘われたローナは、喜び勇んで夜の街へと消えて行きますが、翌日になってもホテルへ戻って来ませんでした。

 

↑ローナは怪しげな男性に誘われて有頂天!

 ベラは諫めますがローナは行ってしまいました!

 

 

不審に追いながらも、サーシャの言っていたスパに向かったベスとホイットニーですが、スパに入っているうちにホイットニーの姿も消え、直感的にスパから逃亡する事にしたベスも捕えられて、前作と同じ廃工場へと連れて行かれてしまったのです!!

 

↑サウナでイチャイチャしているホイットニーを見て

 笑っていたベスですが、彼女たちも消えてしまい…

 

↑その後、アクセルの手引きによって

 暴漢たちがベラも拉致してしまいます!!

 

 

 

さて、絶体絶命となったベラたちは、果たして殺人クラブの魔の手から逃れる事が出来たのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑ありとあらゆる拷問道具が揃った廃工場!

 一体何が使われるのでしょうか?

 

 

 

グラインドハウス今昔夜話 "スロバキアの話ではなく…"

 

皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は前回の「誰も眠らない森」のポーランドに続き、東欧スロバキアを舞台にしたスラッシャー映画!!

 

 

ええええっ!

 

東欧って、こんな怖い所ばかりなのあせるあせるあせるあせる

 

 

 

いいえ。

 

「ホステル」シリーズは、本当にあった誘拐事件をベースにして作られたメタフィクションだと言われている作品!

 

本当かどうか確証はありませんが、本作を実際に起こった国を舞台にして作ってしまうと、万が一、誘拐をしている組織から報復を受けるかもしれないと考えた制作陣は、舞台をスロバキアに変えるという安全策を取ったという噂があります。

 

恐ろしい事に、人間を殺して愉しみたいと望む人間は世界に一定数存在するようなのです…

 

 

 

本作は第一作では語られなかった、そんな人間たちがどんな人間なのか?そして、どんな理由で人を殺したいと考えているのかという快楽殺人者視点の映画でもあり、ターゲットをオークションにかけたり、ウキウキと準備する様子が描かれています。

 

↑スキャンされたベスたちの写真を使って

 世界中でオークションが始まります!

 

↑ゴルフよりもバカンスよりもやらなきゃならない事!!

 それは殺人権利を勝ち取るオークション

 

 

 

そう。

 

人間を殺して愉しみたいと考えるのは、十分すぎる富や名声を手に入れ、それでも人生に刺激を求めたい有閑者たちなのかもしれません…

 

↑欲しい!欲しい!殺人権が欲しい!!

 

 

 

ではもし皆さんが、そんな外道な有閑者に命を弄ばれたとしたら、彼等をどうしたいと思いますか?

 

 

 

はい😉

 

前述しました通りイーライ・ロス監督作品の特徴は"反転する倫理観"!

 

最初は残酷さに目を向けていた皆さん自身が、ラストでは残酷ショーを楽しむようになるという"観客の倫理観の逆転"をどうぞ体験して頂ければと思います!

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

イタリアン・スラッシャー

というテーマで

 

クラシック・ホラー・ストーリー

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

★おまけ★

併せて観たいグラインドハウス系映画
「キャビン・フィーバー」

 

イーライ・ロス監督作品の特徴は"反転する倫理観"の真骨頂と言えば本作!

 

汚染された湖の水を飲んで病気になった人に対しては、親友であっても恋人であっても、思いっきり距離を取って逃げようとする!

 

それが人間の原罪というものなのではないでしょうか?