こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日は想像力と発掘良品の発掘というテーマで
トト・ザ・ヒーロー
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本日の映画は、ちょっと不思議な展開の作品!
その理由は、主人公が特に理由もなく隣人を恨み続けているというお話しだからです
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
自分が向かいの家の子供と産院で取り違えられたと信じる??
なんか日本語が変ですね。
けれど、本作の解説としてはこの言葉がピッタリ。
本作の主人公のトマは、自分は本当は金持ちの隣家の家の子供として生まれてきたのに、出産直後に病院が火事になり、同じ日に生まれた隣家のアフレッドと取り違えられたと、勝手に信じ込んでいる少年だったのです!
↑でも、アルフレッドが生まれた病院が火事になった時、
アルフレッドと僕は取り違えられちゃったんだ!
↑だから本当は僕が、大金持ちの家の息子のはずだったんだ…
えっ!
確かな証拠はあるの??
いいえ。
…という事は、この話はあくまでもトマくんの想像
↑ある日トマが、その事を面と向かってアルフレッドに告げると…
↑思いっきり殴られてしまいました
ああ。
こういう妄想を抱くことって、小さい頃にはありがちですよね😊
けれどトマは、その後も事ある毎にアルフレッドに憎悪を燃やし、老人となって介護施設に入所してからも恨み続けていたのです!
↑アルフレッドのせいで、ワシの人生はメチャクチャだった
…つまりトマは、妄想で隣人を恨み続けて老人になってしまった男って事?
はい。
けれどそんなトマはある日テレビで、事業に失敗したアルフレッドがギャングから命を狙われ失踪したというニュースを聞いて、アルフレッドを殺すのはマフィアじゃなくて俺だと心の中で叫び、介護施設を脱走してアルフレッドを暗殺する旅に出発したのです!!
↑介護施設の警備員のピストルを盗み出し
アルフレッドを暗殺の旅に出るトト!
なんか頭のクラクラするような展開ですね💫
さて果たしてトマは、勝手に憎んでいるアルフレッドを暗殺する事ができたのでしょうか?そして何故主人公の名前がトマなのに、映画のタイトルがトト・ザ・ヒーローなのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑本作は原題も邦題と同じ「TOTO LE HEROS」。
主人公はトマなのにどうしてトトなの!?
本作は、とても感動的なラストが待っている作品なので、物語の詳細を書くのは差し控えさせて頂きますが、トマは自分の名前も気に入らなかった少年!
トマトスープとあだ名を付けられたトマは怒って、僕は本当はトマじゃなくてトトなんだ!という妄想を心の中で膨らませます。
トマの心の中のトトの姿は、完全無欠の名探偵!
どんなピンチも物ともせず、華麗に事件を解決する名探偵トトになりたかったトマですが、映画を観ている観客がトマ自身の家族関や人生を見る限り、彼は決して不幸な人生には思えません。
仲睦まじい陽気な家族…
父と姉は演奏好き…
たくさん良い思い出があったにも関わらず、トマはトマである人生を否定し、トトという別の人格になりたいと望み続けました!
↑トマなんて嫌だ、僕はトトになりたい!!
けれど本当に、トマの人生を清算してしまって良いのでしょうか?
↑大好きだった姉との思い出も抹消して良いの?
そう。
人生とは、苦楽が混然となったもの!
辛い事を消してしまうのなら、楽しい事も消え去ってしまう。
そう考えた時、人の一生というのは抹消してしまうほど価値がないものかを一考してみるのは、無意味な事ではないと思います…
本作を作られたジャコ・ヴァン・ドルマル監督は、本作以降も「ミスター・ノーバディ」や「神様メール」という、人生選択の意味を問い続ける禅問答のような映画を作り続けられている方。
トマは、トトでなくてトマで良かったと感じられるようになった時、初めて本物のヒーローとなってゆくのです😊
↑楽しい思い出まで抹消してまで、別の人生を生きたい?
という訳で次回は
ジギー・スターダスト伝説
と言うテーマで
ベルベット・ゴールドマイン
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
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