こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と人間観察記というテーマで
クルーエル・インテンションズ
(原題:CRUEL INTENTIONS)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本日の作品は前回、前々回と同じく「危険な関係」という小説の映画化ですが、舞台は現代のNY!
ですので登場するのはブルボン朝の貴族ではなく、アメリカの裕福なハイスクールに通うティーンエージャーたち!
本作は、数ある「危険な関係」の映画化作品の中で。最もライトタッチなラブコメに仕立ての恋愛映画なのです😘
↑あの「危険な関係」が、ライトなラブコメに!?
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…出演している俳優さんの作品名ばっかりの解説ですね😟
なお「4度目の映画化」というのは誤りで、危険な関係は「危険な関係(1959年)ロジェ・ヴァディム監督版①」、「華麗な関係(1976年)ロジェ・ヴァディム監督版②」、「危険な関係(1978年)藤田敏八監督版」、「危険な関係(1988年)スティーブン・フリアーズ監督版」、「コリン・ファースの恋の掟(1988年)ミロス・フォアマン版」と、本作の前に5作品が作られており正確には6作目となります。
↑ロジェ・ヴァディム監督版の「華麗な関係(1959年)」
↑ロジェ・ヴァディム監督版の「華麗な関係(1976年)」は自作リメイク!
↑藤田敏八監督版(1978年)は日活ロマンポルノ(未DVD化)
↑ちなみにミロス・フォアマン監督の「恋の掟(1988年)」は
スティーブン・フリアーズ監督の作品と同じ年に公開されたため
映画の原題も「VALMONT(ヴァルモン子爵)」となっています!
もう3度目の解説となりますので、ストーリーの詳細を説明するのは割愛させて頂きますが、解説にある危うい恋の駆け引きを楽しむ高校生というのは他の作品にはない斬新な設定!
スティーブン・フリアーズ監督の危険な関係に登場するヴァルモント子爵は肉欲の権化のような男でしたが、本作の主人公のセバスチャンも自分の色香に迷わない女性はいないと考えている傲慢な高校生。
↑邪悪な蛇のような人間性のヴァルモント子爵でしたが…
↑セバスチャンもヴァルモン子爵に負けず劣らず下衆な男!!
裕福な家に生まれたセバスチャンですが両親は再婚しており、今は母親の再婚相手の娘である義理の姉キャスリンとNYの豪邸で2人暮らし!
↑とってもセクシーな義姉のキャスリン!
ジゴロのようなセバスチャンとは違って、陰謀を巡らせるのが大好きなキャスリンは、来期から学校に赴任して来る校長の娘のアネットを破滅させたくなり、あるゲームをセバスチャンに持ち掛けます。
↑何この娘!雑誌にフィーチャーされて生意気ね
ゲーム内容は「危険な関係」とほぼ同じ!!
NYにやって来るアネットを口説いて、夏休みの間にセバスチャンが肉体関係を持てるかがゲームの勝利条件。
成功報酬がキャスリンと肉体関係だと聞いたセバスチャンは、ゲームを快諾!!
↑「成功したら、アタシを好きにしていいわよ」
「マジ!?姉ちゃんを抱いていいの!?」
「今じゃないわよ!成功した時のご褒美!!!」
ちなみに、アネットはカンサス生まれの、色恋沙汰に疎い純粋少女!
もしセバスチャンが新校長が赴任して来る前に、彼の娘と肉体関係になっていたとしたら、セバスチャンの新たなナンパ伝説が誕生です!!
↑純粋な娘なら、爽やかなタイプでナンパしてみよう!
…あれ?僕の魅力がいまいち通じないぞ
さて、果たしてナンパの帝王セバスチャンは、純粋少女アネットと関係を持つ事ができるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑さわやか系でダメならセクシー路線で行くぜ!!
本作はティーンエイジャー向けの映画ですので、スティーブン・フリアーズ監督の作品のように、退廃を尽くした事で失ってしまったものをハッキリとは描きませんが、代わりに描かれているのは陰謀を巡らしてばかりの人生って楽しい?という観客への問いかけ。
↑セバスチャンは、今までのナンパを記録していますが
彼のノートには、キャスリンのあくどいやり口も全て書き記されています…
そう。
高校時代とは、純粋な恋を邪魔したり、ナンパするために悪だくみを巡らせるような事もやりかねない危険なお年頃!!
そんなティーンエイジャー向けに、クラスメイトに陰謀を巡らせてばかりいる人生って、ほんとに楽しい事なの?と問いかけている本作は、ある意味「マイ・ファースト・危険な関係」という感じの内容となっていると思います😊
↑今日も陰謀、明日も陰謀、そんな高校生活でいいの?
人を呪わば穴二つ。
みんなを不幸にして楽しんだ代償は、きっと自分自身の身に降りかかってくるのですから…
↑映画のラストで友達を貶めた代償を払う事にるキャサリン。
人を陥れた高校生が受ける代償は安くないのです…
という訳で次回は、スティーブン・フリアーズ監督の作品に戻って、
恋のかんちがい
というテーマで
わたしの可愛い人―シェリ
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ