こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/







本日も
 
想像力と
発掘良品の発掘
第八弾


というテーマで

マドモアゼル



という映画をご紹介したいと思いますので

どうぞよろしくお願いいたします。






カチンコ のどかな村の暗黒童話 カチンコ



本作は、ホラー映画ではありませんが


ホラーより怖いサスペンス映画。

 





何故ならば、本作に登場する怪物は

 

幽霊や妖怪ではなく

 

私たちの近くにも住んでいる

 

善良で周囲の人々から愛されている

 

良き隣人だからなのです…

 

 

 

 

 


カチンコ アバウトなストーリー カチンコ


「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば

本作の解説は以下の通り


異色の作家ジャン・ジュネが、

映画のために初めて書いたストーリーを

「雨のしのび逢い」のマルグリット・デュラスが脚本、

「トム・ジョーンズの華麗な冒険」の

トニー・リチャードソンが監督した。

 

撮影は「ナック」のデイヴィッド・ワトキンで、

音楽は一切使われていない。




はい。

 

 

 

 

解説にある通り

 

本作は一切の音楽が使われていない

 

実録映画のような雰囲気!

 

 

 

 

 

映画の舞台は

 

フランスの地方にある小さな農村。

 

 

 

 

 

映画の冒頭

 

一人の女性が村の水門を勝手に開けて

 

濁流が村を襲い

 

村の家畜たちが水没しそうになり

 

大パニックになります!

 

↑勝手に水門を開けた女のために村は大パニック!

 

 

 

 

縄に繋がれている動物たちは

 

水没しそうになり

 

人々は手分けして動物を救出しますが

 

そんな村人に交じって

 

出稼ぎに来ていたイタリア人木こりも

 

賢明になって

 

救出作業を手伝っています!

 

 

 

 

 

 

そして、そんなイタリア人の姿を

 

水門を開けた女性が

 

ぼんやりと見つめていたのです!

 

 

 

 

 

そんな彼女は

 

村の小学生に勉強を教えるために

 

都会から赴任して来た

 

とても洗練された感じの清楚な女性!

 

↑深窓の令嬢な雰囲気のマドモアゼルは

村人に慕われる女教師です。

 

 

 

 

 

 

村人たちからお嬢様を意味する

 

マドモアゼルの愛称で親しまれている女性は

 

一体なぜ水門を解放させて

 

村人に被害を与えていたのでしょうか?

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑マドモアゼルが水門を開けた犯人だと誰も考えません。

 

↑けれど彼女は、数日後の真夜中に更なる事件を

引き起こす事になるのです!

 

 

 

 

 

カチンコ 隠された欲望の怖さ カチンコ

 

 

 

本作は謎解きのような展開なので

 

これ以上説明するのは差し控えさせて頂きますが

 

彼女がマドモアゼルと呼ばれ

 

村人たちから尊敬される存在だという状態は

 

果たして健全な事なのでしょうか?

 

 

 

 

 

彼女の村での仕事は先生であって

 

お嬢様ではありません。

 

 

 

 

 

けれどお嬢様というレッテルが張られた事で

 

彼女の村での生活は

 

清楚に振る舞う事を強いられていたのでは

 

ないのでしょうか?

 

↑やったぞ。うちの村に清楚な先生が来てくれた!

 

 

 

 

確かなのは彼女が都会からやって来た

 

洗練された女性だという事。

 

 

 

 

 

けれど洗練された都会娘は

 

必ずしもお嬢様とイコールではありませんよね。

 

 

 

 

 

 

 

ですが村人が求めていたのは

 

お嬢様っぽく振る舞ってくれめ先生であり

 

彼女の生来の性格は

 

抑圧され続けていた日々だったのです。

 

↑髪をキュッと結んで、できるだけ色気を抑えて

理想のお嬢様先生に…

 

 

 

 

 

けれどイタリアからやって来た木こりは

 

彼女の事をお嬢様とは見ずに

 

魅力的な女性だとイタリア人らしい気さくさで

 

彼女に声をかけてきたのです。

 

↑精悍な体つきと気軽に女性に声をかける

イタリア人気質の木こりは

彼女の事をお嬢様とは見ませんでした…

 

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

どんな人だとしても

 

人格を抑圧され続けて生き続けるのは

 

とても辛い事。

 

 

 

 

 

 

本物のお嬢様ではないマドモアゼルは

 

木こりと出会う事で

 

抑圧されていた衝動が抑えきれなくなり

 

常軌を逸していったのです…

 

↑抑圧されたお嬢様先生は…

 

↑お嬢様から解放してくれるイタリア人の前では

髪を下ろして目を潤ませるのです。

 

 

 

 

 

そしてきっと、この女性への過度な抑圧は

 

現代においても女性たちの心を

 

苦しめ続けているのではないのでしょうか?

 

↑木こりの前で先生の時とは全く違った顔になる女性。

彼女の心は、抑圧によって歪み

欲望への衝動を抑えられなくなってしまうのですが

これって彼女が悪いのでしょうか?

 

 

 

 

人は聖者には非ず。







他者への人格に過度な期待をかける事は

 

人格の抑圧を招く事となり

 

歪んだ衝動を生み出す可能性があるのです…

 

↑本作の別ポスターには

抑圧によって生まれた奇怪な生物らしき姿が!

本作の衝撃のラストでは

この怪物が彼女の顔からも垣間見えるのです…

 

 

 

 

 


という訳で次回は

 

ロマノフ王朝伝説

 

というテーマで

 

追想

(1956年版)

 

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 


ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

合格おまけ合格


①村人が抑圧的に桃娘を演じさせようとする

映画に興味がある方へ…

 

音譜百万円と苦虫女の回はコチラ音譜

 

 

 

②自分自身で異なるキャラを演じた事で

精神的に抑圧されていく

女性の映画に興味がある方へ…

 

音譜沈黙の女ロウフィールド館の惨劇の回はコチラ音譜

 

 

 

③本物のマドモアゼルが

壊れてしまう映画に興味がある方へ…

 

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