こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力とタイトルの女
というテーマで昨日に引き続き
百万円と苦虫女
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
人間関係というのは厄介なもの。
良好な人間関係を築きたいと思っていても
相手も人格のある人間ですので
思った通りの反応をしてくれるとは限らず
トラブルとなる事も少なくありません
(ノ_-。)
だとしたらいっそ
人間関係を構築しないで
生きてみる
というのはいかがでしょう?
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
人間関係というものは
拒絶しても我慢しても
解消しない事が
描かれた映画だから
本作の主人公の鈴子はフリーター。
フリーターの女の子です。
短大を卒業後、就活に失敗し
ウェイトレスのバイトをやっていましたが
同じバイト仲間に勧められて
家を出てシェアハウスする事を決意します。
↑バイト友達と共同生活!
これぞ自立した社会人の第一歩だ!
けれど友達は、鈴子の承諾なしに
彼氏も一緒に住む事に決めてしまっており
鈴子はその事実を
住むアパートが決定した後に知らされます。
↑えっ?何それ??
けれど鈴子は
あまり人付き合いが上手くない子。
ですので、断る事も怒る事もできず
なんとなく3人で住むことになってしまいます。
おおっ。
という事は、一つ屋根の下で
女二人と男一人のラブコメみたいな映画?
いいえ。
そうではありません。
鈴子がアパートに引っ越してみると
そこにいたのは、彼女のボーイフレンドだけ!
彼女はどうしたの?
と尋ねると、男はぶっきらぼうに
別れたから、ここには来ない
と言い捨てるのです。
鈴子は、かなり動揺しますが
ここでも、自分の感情をハッキリと出せず
なんとなく二人で住むことになります。
なるほど!
同棲生活から始まるラブストーリーですね
ヽ(=´▽`=)ノ
いいえ。
それもちがいます!
彼は、とても自分勝手な男。
鈴子が拾ってきた子猫を
うるさいからと言って、勝手に捨ててしまい
鈴子がその猫を探しに行くと
既に車に轢かれて死んでいたのです
↑雨の中、轢かれた子猫を見つける鈴子。
なんでこんな事に!
怒りが限界に来た鈴子は
猫を捨てられた復讐に
彼が留守の間に
彼の持ち物を全て捨ててしまいます!
…そして、その結果
器物損壊罪で刑事告訴された鈴子は
有罪となり刑務所に収監されてしまうのです。
そして出所した後、鈴子には
街にも家にも居場所がなくなっていたのです。
高校時代の同級生の悪口や
受験を控えた弟が
鈴子の前科が、自分の進路に
悪影響を与えると怒りに耐えられず
鈴子は決意します!
これからの人生、一切の人間関係を否定し
100万円貯まったら
住んでる場所から出て、別の場所に引っ越し
誰も自分を知らない場所で
また100万円貯まるまで生活して
次の場所へ移るという、流浪の人生を歩む事を!
↑もう誰とも関わらずに生きていく!
さて、そんな鈴子の
人間関係を拒絶したライフスタイルは
果たして成功するのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑誰とも関わらなければ、
誰も傷つけないし、誰にも傷つけられないよね…
本作で鈴子が移り住む場所は3か所。
彼女は常に、人との距離を保てるよう
控えめに生活を始めますが
どんなに彼女が他者を拒否したとしても
他者が鈴子に関心を持つ事を
拒絶する事はできません。
↑海の家で、お手伝いをする事にしても…
↑山間の村で農作業を手伝っていても…
↑他者が彼女と関わろうとするのを
拒否する事は難しいのです。
鈴子は常に
自分の意思を表明する事を避けて
生きていこうとしますが
彼女の意思をハッキリ伝えていない以上
彼女の真意は伝わらず
どこへ行っても、彼女は人間関係のトラブルに
巻き込まれ続けるのです。
推薦理由②
自分の意志を表明せずに
他者との人間関係を拒絶する事は
不可能である
↑鈴子は他者に話しかけられると
困ったような、苦しいような変な顔をします。
まるで苦虫をかみつぶしたような…
では、鈴子は自分の街を出ずに
ずっと生活していた方が良かったのでしょう?
いいえ。
恐らくそちらの人生も
辛いものとなると思います。
鈴子の弟の拓也は
小学校でいじられています。
拓也は、勉強ができるので
中学受験をして
いじめっ子たちから解放されたと願っていますが
日々のいじめは、激しくなるばかり。
けれど仕返しが怖い拓也は
いじめっ子たちに一切反撃をしないので
拓也の学校生活は
地獄のようになっていくのです。
… … …
鈴子のように逃避してもダメ。
拓也のように耐え忍んでもダメ。
(-"-;A
人間関係とは難しものですね。
けれど、二人の共通点が見えてくると
本作のテーマも分かってきます。
彼らはどちらも
自分の意志を他者に表明しません。
そして、それこそが
彼ら自身を苦しめている根源だと分かった時
二人の次のステップが見えてきます。
↑姉にも話したことがなかった拓也のいじめ。
けれど、拓也がいじめに立ち向かったのを知った時
鈴子は初めて、何が大切なのかを悟ります。
自分の存在は消せない以上
想いはキチンと口にしなくてはいけない!
それが理解できたラストには
最後の試練が待っています。
それは鈴子の試練ではなく
鈴子と同じく、自分の意志を伝えられない
鈴子と仲良くなった男の子。
↑鈴子と同じように
他者との交流が上手くない青年と鈴子は
3番目の街で仲良くなります。
彼が勇気を出し、鈴子に意思を伝えられたかどうか
観客の想像力に委ねられます。
↑本当の想いを伝えられず
二人は終わってしまうのかな?
人生で辛い事も、口にしなれれば続きますが
幸せな事も、口にしなければ
終わってしまうものかもしれないのです…
推薦理由③
意思を表明しないのであれば
人生は輝かない!
と言う訳で次回は
不思議で怖い女心
というテーマで
黒い十人の女
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑頑張れ鈴子!
自分の居場所は、自分で作ろう!!
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