こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/






本日も
 
想像力と
発掘良品の発掘
第八弾


というテーマで

ラスト・タイクーン



という映画をご紹介したいと思いますので

どうぞよろしくお願いいたします。






カチンコ 未完の小説の映画化 カチンコ



本作は、華麗なるギャッツビーを執筆した

 

F・スコット・フィッツジェラルドの

 

未完の小説をベースに映画化したもので

 

自分を、ハリウッドの雇われ脚本家と自嘲していた

 

晩年のフィッツジェラルドの生活が

 

色濃く反映されている作品だとされるのですが

 

当人は執筆中に死亡しているので

 

本当に彼の胸中を語ったのかは確認できませんね

 

 





本作は、そんな誰も知らないフィッツジェラルドの

 

心の中を描こうとした作品なのです…






カチンコ アバウトなストーリー カチンコ


「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば

本作の解説は以下の通り


ハッピーエンドの物語を創り出す

ハリウッド黄金時代を背景とした、

男と女の愛の物語。





うん。

 

 

確かに本作はラブストーリーですが

 

本作を読み解く上では

 

晩年のフィッツジェラルドについての知識が

 

少し必要となると思われます。

 

 

 

 

 

1920年代に華麗なるギャツビーで

 

一世を風靡していたフィッツジェラルドでしたが

 

30年代の大恐慌時代以降は

 

時代の移り変わりについていけず

 

作品の売り上げが振るわなくなった事で

 

アルコール依存症となり

1940年12月に心臓麻痺で死亡してしまいます。






けれど、フィッツジェラルドが

 

アルコール依存症になってしまった原因は

 

作品だけなのでしょうか?

 

 

 

 

 

本作は、1930年代のハリウッドで

 

映画製作の実権を握り

 

最後の大君と呼ばれていた

 

才能あふれるスターという製作部長の男が

 

ある日突然アルコール依存症となり

 

転落していく姿を描いた作品。

 

↑才気あふれる製作部長のスター!

 





彼は、映画の魅力を知り尽くしており

 

不必要なシーンをカットして良い作品にしたり


収益重視の映画と芸術的な作品とを

 

バランスよく製作して、映画産業を陳腐化させないなど

 

あらゆる事に心を配れる異才の持ち主。

 

↑私の手にかかれば、映画産業は自由自在さ!

 

 



けれど、そんなスターの私生活は

 

地味で静かなもの。

 

 

 

 

 

最愛の妻を失ったスターは

 

孤独を紛らわすかのように映画に入れ込み


浮いた話もありませんでした。

 


↑愛した妻は、もういませんでした…




けれど、そんなある日スターは突然

 

見ず知らずの女性に恋します!

 

 

 

 

 

彼女は撮影所に遊びに来ていた

 

名前も分からない人!

 







スターは彼女の事を

 

遠くからチラッと見ただけでしたが

 

猛烈な恋に堕ちてしまい

 

撮影所のスタッフたちに調べさせて

連絡先を突き止めさせ

 

自分から会いたいと連絡したのです!

 

↑何としても彼女会いたいんだ!!

 

 

 

 

さて、一体なぜスターは

 

一目見た女性に恋してしまったのでしょう?

 

 

 

 

そして彼女とスタートは

 

果たして結ばれるのでしょうか?

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑女優でもない一般女性に突如恋したスター。

一体なぜ!?

 

 

 

 

カチンコ エリア・カザンの遺作 カチンコ

 

 


本作は、赤狩りの時代に汚名を遺した

 

エリア・カザン監督作品。

 

 

 

 

彼は、政府が共産主義者狩りをしていた時

 

仲間の名前を売った裏切者。

 

 

 

 

そしてこの事は、赤狩りが終わった後も

 

彼の人生に暗い影を落とし

 

1976年に公開された本作以降は映画を作る事なく

 

2003年に他界されました。

 

 

 

 

 

そんなサガンもフィッツジェラルドと同様

 

心の奥底を語る事なく

 

人生を終わらせる事となった映画人。

 

 

 

 


だからこそ、本作のスターというキャラクターには

 

フィッツジェラルドとエリア・カザンの想いが

 

重ね合わされているよう思えます。

 

↑栄光と転落を味わった二人の投影?

 

 

 

 

彼らはどちらも天才と呼ばれた人たち。

 

 

 

 

 

けれど、そんな彼らは

 

運命の歯車がかみ合わなくなった時

 

上手く乗り越える事ができず

 

存在価値とメンタルを崩壊させていきます。

 

 

 

 

そして本作のスターの場合は

 

同郷のキャスリーンという女性との出会い。

 







映画への一途な想い以上に

 

キャスリーンを愛してしまったスターは

 

運命の歯車が狂った瞬間に

 

あっという間にラストタイクーンの座から転落し

 

暗黒の中へと消えていきます。

 

↑スターの想いが通じ、相思相愛となったはずなのに!

 

 

 

 

 

…という事は、キャスリーンは悪女なの?

 

 

 

 

 

いいえ。

 

キャスリーンとスターの悲劇は

 

出会った時期が悪かったというだけの事!

 

 

 

 

 

けれど、そんな運命によって

 

蟻の一穴のように心が壊れていくスターは

 

純粋なるが故に崩壊したのです。

 

↑映画以上に注ぎ込むものを発見したスターは…

 

↑それを失った瞬間に

映画人としての人生も終わらせてしまいます。

 

 

 

 

 

フィッツジェラルドやエリア・カザンは

 

一体何を失った事で

 

職業人としての未来が消えたのでしょう?

 

 

 

 

 

本作は、そんな事に想いを馳せ

 

純粋ゆえの脆さについて考える映画として

 

エリア・カザンが遺した

 

運命についての映画なのかもしれませんね…

 






という訳で次回は

愛すべき

脇役たちの退場

 

というテーマで

 

デリンジャー



という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。






ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

合格おまけ合格


①映画業界の変革期を描いた映画に

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②映画業界あるあるを描いた

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