こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
ザ・プレイヤー
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
ハリウッドの超大作映画というのは
どんな目的で作られているのでしょうか?
観客の方に喜んでもらうため
とか
映画史に残る名作を作るため
という答えが理想的なのですが
残念ながら
金儲けのため!
という作品も決して少なくないのです…
(-"-;A
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
80年代以降における
映画プロデューサーの実態を
辛辣に描いた作品だから
本作の主人公のグリフィンは
ハリウッドの大手映画スタジオのプロデューサー。
↑僕がプロデューサーです!
おおっ!
プロデューサーと言えば映画製作の責任者!
プロデューサーが主役の映画なんだから
映画に情熱を続けた人たち感動的なストーリー?
いいえ。
残念ですがこの映画のプロデューサーは
映画への情熱なんて全く持っていなかったのです!
↑映画への情熱?何それ。
グリフィンの仕事は
脚本家の書いたアイディアを聴いて
映画化するかどうかを決定するというもの。
と言っても
ちゃんと台本を読むわけではありません。
超多忙なグリフィスは
脚本家に、映画の内容を25単語で説明させ
観客が喜びそうな内容かどうかを
判断するだけなのです。
↑とりあえず、簡潔にストーリーを話してみてよ!
映画の感想を25単語で説明してと言われれば
かなりシンプルなものになりますよね。
例:ローマの休日を
25単語で説明してみよう!
(ヨーロッパの)(お姫様が)
(親善大使として)(ローマに)(やって来る)
(ここまでで5単語)
(退屈した)(お姫様は)、
(夜中に)(宿舎を)(脱走する)。
(ここまでで10単語)
(お姫様は)(新聞記者に)(助けられて)
(彼の家で)(一夜を過ごす)
(ここまでで既に15単語!)
…やばい!
残りのスートーリーを説明できる単語は
あと10しかありません!
↑まだ、ここまでしか説明していません!
かなり端折って書くと…
(お姫様は)(ローマの休日を)(楽しみ)
(夜になって)(新聞記者に)(別れを告げて)
(宿舎に帰る)
(ここまでで22単語!)
(翌日)(お姫様として)
(ちゃんと仕事をしました。)
(これで25単語!)
↑はい!「ローマの休日」は、こんなお話です
… … …
( ̄_ ̄ i)
…この説明だと、ローマの休日の魅力が
全然伝わってこないですね!
つまり、25単語で説明しようとすると
メッセージ性のある映画は説明不可能なのです!
↑ローマの休日は、ドタバタラブコメのような作りですが
込められたメッセージはとても深い作品。
とても25単語で説明できるようなものではないのです。
だからグリフィスの求めているのは
有名俳優が登場!
スリル!アクション!どんでん返し!
ラブストーリー!サスペンス!
いろいろあっても
最後はハッピーエンド!!
という感じの
単純明快で観客が盛り上がる映画
だけだったのです!
例:25単語で説明可能な映画とは?
過疎の町子供たちが
伝説の海賊の宝を探しに
町の地下を冒険して
いろんなピンチに会うけれど
最後は宝を発見して街を救う!
これならOKですね!!
1980年代以降は
監督の作りたい映画よりも
多くの観客に受ける映画が望まれていたのです!
ですのでグリフィスのところに持ち込まれた
まともな映画の脚本は、ほとんどがゴミ箱行き!
だからグリフィスは脚本家に憎まれており
最近彼の事務所には
脚本家らしき人からの脅迫めいた怪文書が
送りつけられるようになったのです。
↑すべての脚本家の敵、お前を殺しに行くぞ!
という脅迫状が毎日届くように…
こんな脅迫状が毎日来るようになると
さすがのグリフィスも不安になり
怪文書を出した人間を探すことにするのです。
↑俺に恨みのある脚本家といえば…
数えきれないぞ!!
さてグリフィスは、怪文書を出した人間を
見つけ出す事ができるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑…そういえば、脚本を読んで返事すると言って
ずっと無視し続けてた男がいたな。
ひょっとして彼か?
グリフィスは、とにかく不誠実な男。
自分を脅迫する人間の事は気になっても
良い映画を作る事には全く興味がないグリフィスは
劇中で様々な映画関係者と話していますが
誰に対しても口先だけ。
けれど作品を作りたい映画関係者たちは
少しでもグリフィスの気を引こうと
涙ぐましい努力をするのです。
↑ねっ!グリフィスさん!
このネタは絶対ヒットしますよ~!!
そんな説明の時、グリフィスはよそ見…
こんな不誠実なグリフィスが
どうしてプロデューサーに選ばれたのでしょう?
それは、彼の目的が金儲けだから!
映画製作者の想いが映画愛だとすると
プロデューサーの思いは金儲け!
そして、映画に出資する企業としては
映画愛よりも、金儲けの方が
必要としている才能だからなのです!
↑社長がグリフィスを雇う理由は
金を稼げる映画を選べるからなのです!
推薦理由②
理想だけでは飯は食えない!
では、そんなグリフィスは
プロデューサーとして
永久に君臨し続けられるのでしょうか?
いいえ。
そんな事はありません。
彼の才能は金を稼ぐことですから
彼が金を稼げなくなったり
もっと稼ぐ才能のある人が登場すれば
グリフィスはたちまちお払い箱!
本作でも、グリフィスの会社の社長は
別の映画会社の敏腕プロデューサーを引き抜いて
グリフィスの同僚にしてしまいます。
稼げなくなれば、俺はおしまいだ!
そんな焦りを感じ始めていたからこそ
グリフィスは脅迫状の事が頭から離れなくなり
大変な事態を引き起こしてしまいます。
↑焦ったグリフィスは、どんでもない事を…
では映画のラストでグリフィスは破滅するの?
それは、どうでしょう?
不誠実でも、金儲けができるならOKだとしたら
大事態を引き起こしても、金儲けができるのなら…
はい。
メディア業界においては
金儲けの才能のある人間に対しては
特別ルールが適用される事も珍しくはないのです…
推薦理由③
お金を稼ぐ才能があれば
人格や誠実さがなくても
社会は受け入れる
↑何をしたって許されてしまう。
それが“勝ち組”ってもんじゃないっすかね!
と言う訳で次回は
プロデューサーの仕事について
もう少し解説したいと思い
発掘良品シリーズから離れて
プロデューサー求める
映画とは?
と言うテーマで
トロピック・サンダー
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑ちなみに「ローマの休日」は
かなりシッカリと練り込まれた脚本と
一見しただけでは分からない
世界の平和へのメッセージが込められた作品
ですので25単語で説明するのは
絶対不可能なのです。
そんなローマの休日の謎については
以前、解説しておりますので
よろしければ是非!
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