こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
ざんねんなタイトル
というテーマで
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
類似タイトル
本作の原題は
UNA ROSA DE FRANCIA
(一輪のフランスの薔薇)
フランスの薔薇の意味は
ゴージャスなフレンチローズの事でしょうか?
↑華やかで美しいフレンチローズ。
本作におけるROSA DE FRANCIAの意味は
監督されたスペインの巨匠
マヌエル・グティエレス・アラゴン監督に
お伺いするべき事なのですが
日本では知られていないアラゴン監督の作品は
未公開扱いとなってしまい
無関係な作品と酷似した邦題をつけられ
煽情的なパッケージで発売されてしまうのです…
↑本作のキャッチコピーは
「その花は、男たちの魂を焦がし、冒険と未来に微笑む。」
エッチな作品みたいな雰囲気ですね。
けれど本作は、煽情的な作品ではなく
貧困から抜けだす事ができない
ハバナに住むヒスパニック系の人々を描いた
青春映画だったのです!
↑本作は、60年代の日本の青春映画のような
貧困に絶望した若者が
今の状況をどうにかしようと足掻く物語なのです。
アバウトなストーリー
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば
本作の解説は以下の通り
カリブ海の真珠と謳われたハバナを舞台に、
恋、友情、裏切りなど、
さまざまな思いが交錯するラブロマンス。
30年代のキューバ、
密航を繰り返していたシモンは、
ある日パトロール船に発見される。
しかし、窮地のところを
船乗りのアンドレスに助けられ…。
おおっ!
今作については、かなり詳しい解説ですが
残念ですが、黄色い線の部分は正しくありません!
シモンは密航を繰り返していたのではなく
ハバナからアメリカへ密入国を希望する人々を
船に乗せて手引きしている男。
↑俺の船に乗ったヤツは、みんなアメリカに行ったぜ!
けれど彼は誠意のかけらもない男で
お金を受け取った人々を
アメリカ近くの無人島まで運んで
着いたと言って置き去りにしていたのです!
…密航ではなく詐欺ですね!
(-"-;A
けれどある日、人々を置き去りにした帰路に
アメリカの警備艇に発見されてしまい
シモン船は砲撃されてしまい
アンドレスという乗組員が負傷してしまうのです!
危機を救ってくれたアンドレスに感謝し
シモンは負傷した彼を
自分が住んでいる娼館へと運び込み
看病する事にします。
↑ケガをしたアンドレスは
見たことのないような美女たちの館で静養します。
という事は、ここから先は
アンドレスと美女たちのセクシーな展開?
いいえ。
娼館の女たちは
アンドレスには見向きもしません。
彼女たちの目的は
定期的に開かれるパーティで
政治家や医者や弁護士などに見初められ
自分を買い取ってもらう事。
南国の楽園のようなイメージのハバナは
貧困による身売りと
密出国が横行する国だったのです!
↑パラダイスではなく絶望の国でした…
シモンはアンドレスを弟分にする事にして
農家からやって来た
16歳のマリーという少女の見張りを命じます。
↑娼館に住んでいますが男性経験のないマリー。
理由は、処女は高く売れるから!
美しいマリーですが、決して愚かではなく
シモンに悟られないようにしながら
アメリカへ逃亡する機会を伺っていましたが
シモンは、マリーを見初めた判事から
早くマリーを見受けしたいと、急かされていたのです。
↑シモンの目を盗んで航空会社に行き
アメリカ行きのチケットを購入しようとしたマリーですが
現金がなければ予約もできません!
シモンからもらった18金のネックレスを売ろうとしますが
実はそれは、イミテーションだっのだす…
さて、そんなマリーとアンドレスは
一体どんな関係となっていくのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑まだ人生に絶望しきっていないピュア二人は
どことなく惹かれあうのです
薔薇は薔薇でも…
本作はスペインとキューバの合作映画!
スペインとキューバと言えば
ヒスパニック系の人々が住む国ですね。
ヒスパニック系の人々は
愛や情熱を至高のものと考えながらも
やるせない運命も受け入れる
論理よりも人間的な感情を優先する人々。
だからこそ本作に登場する人々は
運命の残酷さを嘆きながらも
自己の欲望に対しては忠実に生きて
ぶつかり合っていきます。
↑アンドレスを弟分にしたシモンは
本当の友人がいない事を嘆いていますが
彼の行動は裏切りの連続なので
誰もシモンの友達になんてなれないのです…
いけないという事は分かってはいても
自分の生き方は変えられない
そんなヒスパニック系の人生観が描かれた本作は
人生について考えさせられる
隠れた名作なのではないかと思われます
ヽ(=´▽`=)ノ
↑シモン、アンドレス、マリーの人生観が交錯する
ヒスパニック系人生の映画なのです!
けれどそんな本作は
ヒスパニック系ではない日本の観客にとっては
興味をもってもらえなさそうな作品…
だからこそウディ・アレン監督の
カイロの紫のバラという作品をもじったような
カリブの白い薔薇という邦題にして
観客の目を引こうとしたのではないでしょうか?
↑なお、カイロの紫のバラの原題は
「THE PURPLE ROSE OF CAIRO」ですので
ちゃんと直訳となっています。
ちなみに私個人としての
ROSA DE FRANCIAの解釈なのですが
イヌバラという野ばらが
ROSA DE FRANCIAとも呼ばれており
艶やかな薔薇ではなく
小さいけど凛々しく咲く野ばらの姿が
マリーを象徴しているような気がしています。
↑イヌバラとは、小さいけれど棘があり
凛々しく咲く野ばらなのです。
…さて、皆様はこんな邦題のつけ方を
どう思われますか?
という訳で次回は
素晴らしき冒険旅行?
というテーマで
さすらいの航海
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
①ヒスパニック系女子の生き方に
興味がある方へ…
②ヒスパニック系犯罪組織の考え方に
興味がある方へ…
③マリーを演じたアナ・デ・アルマスに
興味がある方へ…
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