こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/





本日も
 

想像力と
ざんねんなタイトル

 

というテーマで
 

ハッピー・ボイス・キラー
 

 

という映画を


ご紹介させて頂ければと思います。





はてなマーク ハッピーな声の殺人者? はてなマーク





本作の原題は
 

THE VOICES
(その声たち)





…日本版のポスターは楽しそうなのに
 

大分雰囲気が違いますね汗

 

 


↑キュートでポップな首チョンパ!という

なんだかコメディっぽい雰囲気の日本版のポスター!






ところで邦題のハッピー・ボイス・キラーとは
 

一体どういう意味なのでしょう?






私の予想では、何らかの理由で
 

ジョーカーやITのような
 

陽気な怪人が登場するホラー映画では?

というものでしたが…


↑ハッピー・ボイス・キラーって、こんな感じ?






けれど、その予想は違ってました
 

m(_ _;)m






本作に登場するのは
 

心の中で誰かの声が聞こえてしまう
 

重度神経症的の人。

 

↑頭の中で声がする…





本作は、善の心を持つ神経症の人が

無理に薬を飲み続けると

 

こんな光景が見えるようになってしまうかも

 

という心療内科への

 

問題提起をしているような作品なのです。


↑もう一つの海外版ポスター。

妄想を治すための薬が何をもたらすのか?

という問題提起の映画です。





カチンコ アバウトなストーリー カチンコ



「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば
 
本作のストーリーは以下の通り


ライアン・レイノルズ主演による
サスペンススリラー。

工場に勤める風変わりな青年
ジェリー・ヒックファンは
喋るペットにそそのかされながら
精神科医・ウォーレン博士の助けを借りて
真っ当な道を歩もうとしていたが…。


う~ん。

 

 

 


この解説では

 

内容が全然分りませんね汗

 

 

 

 

 

ですので、もう少し詳しく説明すると

 

工場に勤務するジェリーは、大人しく善良な男。

 

彼は一人暮らしですが

 

喋る犬のボスコと、喋る猫のMr.ウィスカーズと

 

一緒に暮らしています。

 

↑ボスコとジェリーとMr.ウィスカーズ。

 

 

 

 

 

 

会社の上司はジェリーに気を遣い

 

平気かい?と尋ねますが

 

ジェリーは今の仕事にも満足しており

 

不満はありません。

 

 

 

 

 

そんなある日ジェリーは

 

年に一度開催される会社のパーティーの

 

進行役に選ばれます。

 

 

 

 

 

 

と言っても進行役は一人ではなく

 

数人のグループ!

 

 

 

 

 

そんな進行役のメンバーに

 

なんと、ジェリーが密かに恋をしてた

 

フィオナがいたのです!

 

 

 

 

 

シャイなジェリーでしたが

 

みんなと一緒に企画したコンガも大成功!

 

↑工場内を使ってコンガで踊りまくろう!

 

 

 

 

 

フィオナと話せるキッカケも生まれ

 

ニコニコなジェリーでしたが

 

定期的に通院している精神科の先生からは

 

薬を飲んでいるかと尋ねられ

 

飲んでいないジェリーは答えに窮してしまいます。

 

 

 

 

 

家に帰ってボスコとMr.ウィスカーズに

 

薬のことを相談すると

 

そんなもの飲まなくても問題ないと言われ

 

ジェリーは安心して

 

そのまま今まで通りの生活を続けます。

 

↑うん。薬なんて飲まなくて平気平気!

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

ジェリーにとって二匹の友人との生活や

 

フィオナに恋する日々は

 

かけがえのない充実した楽しい日々であり

 

キライな薬を飲むことは

 

できれば避けたい事だったのです!

 

 

 

 

 

そんなジェリーは、二匹のアドバイスに従って

 

勇気を出してフィオナをデートに誘います。

 

 

 

 

 

けれどデートの晩に

 

フィオナは約束の中華料理店には

 

現れなかったのです…

 

↑大好きなフィオナは来てくれませんでした…

 

 

 

 

 

ジェリーは激怒した?

 

 

 

 

 

いいえ。

 

 

 

 

彼はいつも通りの平穏な顔で

 

レストランを後にし帰路に就いたのですが

 

その途中で偶然に

 

歩いていたフィオナを発見したのです!

 

 

 

 

 

今度こそ激怒?

 

 

 

 

 

 

いいえ。

 

 

 

 

ジェリーは笑顔で彼女を車に乗せ

 

ちょっと気まずかったフィオナも謝罪して

 

二人は改めて夜のドライブへと出かけますが

 

そこで思わぬ事件が発生し

 

フィオナが死んでしまったのです!!

 

 

 

 

 

 

さて、フィオナの死体を前に

 

ジェリーは一体どんな行動をしたのでしょう?

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑大変だ!フィオナが死んじゃった!

ああ、そうだ。やらなきゃいけない事があるんだ…

 

 

 

 

 

カチンコ 地獄か?狂気か? カチンコ

 

 

 

 

賢明なる皆さんは、もうお察しだと思いますが

 

ボスコやMr.ウィスカーズの声は

 

ジェリーの心の中が生み出している幻聴!

 

↑理性的で優しいボスコの声も…

 

↑ワイルドで辛辣なMr.ウィスカーズの声も

ジェリーの心の中の声です。

 

 

 

 

 

幼いころに恐ろしい体験をしたジェリーは

 

心に傷を負ってしまい

 

幻聴や幻覚が見えてしまっていたのです。

 

 

 

 

 

 

だとしたらやっぱり薬を飲むべきでは?

 

 

 

 

 

はい。

 

 

 

 

ですので劇中一度ジェリーは意を決して

 

医師からもらった薬を飲みます。

 

 

 

 

 

すると、彼の家の様子は一変します!

 

ボスコもMr.ウィスカーズも

 

今まで見ていたようなキレイではなくなりますし

 

荒れ果てた家に住んでいた

 

とてもつらい現実を思い出してしまいます。

 

↑薬、飲みました…。

現実が見えて良かったのでしょうか汗

 

 

 

 

 

薬を飲んで知る

 

どうしようもない辛く苦しい現実と

 

薬を飲まない事で

 

幻想の動物たちと暮せる楽しい日々。

 

 

 

 

 

 

もし、自分がジェリーだったら

 

果たして薬を飲む勇気があるのでしょうか?

 

 

 

 

 

本作のマルジャン・サトラピ監督は

 

ペルセポリスとチキンとプラムという前2作品で

 

人間の心の孤独というのは

 

他者に理解できない絶望的なものである

 

という事を描いています。

 

↑親と離れ、イラン革命から逃れ

小さいころにヨーロッパに亡命したマルジの

孤独な心の中は誰も知らない…

(「ペルセポリス」より)

 

↑最愛のバイオリンを壊され

自殺を決意したバイオリニストの心の中の絶望は

家族にも理解できない…

(「チキンとプラム」より)

 

 

 

 

ですので本作でも

 

薬を飲む事に抵抗したジェリーの心の中は

 

誰にも知られることがなく本作はエンディングを迎え

 

目を覆うような事件を起こしたジェリーは

 

心の中で、家族や被害者と共に

 

オージェイズのシング・ア・ハッピーソング

 

という曲で踊りながら

 

死への階段を上っていくことになります。

 

 

 

 

 

 

そして、このエンディングで描かれた

 

誰も知る事がないジェリーの優しい心を知った時

 

観客はきっと涙するのです。

 

 

 

 

 

ですので本作は

 

ハッピーなボイスのキラーの映画ではなく

 

心の中で声が聞こえる人に

 

一体どう接するべきなのかを観客に問う

 

考えさせられる映画だと思うのです。

 

 

 

 

 

 

…さて、皆様はこんな邦題のつけ方を

 どう思われますか?

 

↑日本版。

 

↑海外版。

問題提起っぽいのはどちらでしょう?

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

困ったときのデス!

 

というテーマで

 

スウィート・ヘル

 

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格

 

 

①誰も知らない絶望した心の中に

興味がある方へ…

 

 

音譜チキンとプラムの回はコチラ音譜

 

 

 

 

②重度のうつ状態と薬の関係に

興味がある方へ…

 

 

音譜私は「うつ依存症」の女の回はコチラ音譜

 

 

 

 

 

③心が壊れてしまった人との

人間関係の築き方に興味がある方へ…

 

 

音譜ラースと、その彼女の回はコチラ音譜