インタビュー:日本のM&A、製造業中心にクロスボーダー案件増加へ=大和SMBC佐治氏 | 本日の学習結果

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 [東京 8日 ロイター] 大和証券SMBCの佐治大祐M&A担当常務取締役は、日本企業をめぐる買収・合併(M&A)について、製造業を中心に日本企業が海外の企業を買収する「内・外(イン─アウト)」のクロスボーダーM&Aが増える可能性が高いとの見通しを示した。


 日本では東芝<6502.T>が英国原子燃料会社とウェスチングハウスの買収で合意したほか、日本板硝子<5202.T>が英ガラスメーカー大手ピルキントン<PILK.L>の完全子会社化で合意するなど、年初来、海外企業を買収する大型案件が目立ってきた。佐治氏は、このように本格的な事業拡大のため外の企業を買収することで成長路線を描く日本企業が今後も増え、なかでも製造業が中心になるとみている。


 佐治氏はロイターとのインタビューで、日本企業による海外企業の買収が増える背景として、黒字事業を残して赤字事業を売却するといった動きだけではなく、黒字でも戦略的に合わなければ売却するといった「戦略的な事業再編が増えてきている」と指摘。佐治氏は、このような動きが「もっと増えるだろうし、そうあるべきだと思う」と述べた。


 2005年1─12月期、日本企業のM&Aはメガバンク2社の統合による三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>の誕生という大型案件があったため、金額ベースで約20兆円に迫る規模に急拡大したが、佐治氏は金額だけではなく件数が2700件超になった点に着目し、「M&Aのすそ野が着実に広がっている」(佐治氏)と指摘した。2006年1─12月期はこの件数が「3000から最大で4000件に拡大してもおかしくない」(同)という。


 なかでも、日本企業のM&A全体を業種別に見た場合、非製造業が33%、製造業が28%、小売り・商社などが21%、金融が18%を占めるなか、日本企業が海外企業を買収するイン─アウトの案件は、製造業で46%を占めると指摘。今後も「イン─アウト案件は製造業を中心に増える可能性が高い」(佐治氏)と指摘した。


 トムソンファイナンシャルによると、2005年1─12月期に日本企業による海外企業の買収は約2兆1000億円(約176億ドル)と前年比で120%増え、案件数では321件と前年比約29%増加した。


 大和証券SMBCは日本板硝子の英ピルキントン買収で、UBS、ラザードとともにフィンシャルアドバイザーを務めた。


 日本の証券会社はこうしたクロスボーダー案件の増加を見込み、M&Aのアドバイザリー業務を強化している。昨年、野村ホールディングス<8604.T>傘下の野村証券は、ロスチャイルドと日欧間のM&A仲介業務で提携したほか、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>のみずほ証券は今年2月、ブティック型の米投資銀行エバーコア・パートナーズ(本社ニューヨーク)とクロスボーダーM&Aの仲介業務で提携し、仲介業務のネットワークを拡大している。


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