ロードバルベーラの魅力 | ポラ丸の競馬推理ノート

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一口馬主と馬券 謎解きの日々

ロードバルベーラへの期待を書こうとするとその期待が「血統」から来ているのに気づく。そこが面白い。

 

1. 時代はリアルスティール

2023年の種付け料、リアルスティールは昨年と変わらず300万。種付け料ランキング29位。昨年のサイアーランキングは75位。まあこんなもの。上位とは差がある。

 

しかし近い将来リアルスティール(RS)の時代が来るような予感がある。その根拠はRSが遺伝力が強くかつ牝系を生かす種牡馬に見えるから。種牡馬になる以上皆素質があるわけだしその素質が伝われば産駒は皆強いはず。ただそこに遺伝力の強度という別の尺度がある。持っている遺伝形質をどれだけ力強く産駒に伝えるかが大事なのだ。RSはその遺伝力が強力と見える。

 

また種牡馬には牝馬の持っている資質を生かせるかどうかという別の尺度もある。これもRSは優れている。

 

普通の種牡馬であれば良質の繁殖牝馬を配して「やっぱり」「想像通り」の結果を生むが。RSの場合は「えっ」「凄い」と想像外の結果が生じそうな気がする。

 

この二つの尺度が優れていると感じる種牡馬はロードカナロアとリアルスティールの2頭。近い将来この2頭が種牡馬ランキングをリードして行っても不思議ない。

 

2. 「ラヴオリ」の血

ラヴズオンリーミーもラヴズオンリーユーも他牧場の至宝でありその産駒を入手するのは不可能だ。しかしRSを父に持てばその宝物に手が届いていると思うこともできる。

 

「ラヴオリ」の血の凄さは何だろう。「成長力」だと思っている。その並外れた成長力がロードバルベーラにも伝わっている。

 

3. ロードバルベーラの成長力

ロードバルベーラ(LB)の馬体重は10月下旬467kgとまぁ普通。しかしこれが約2か月で30kg増えた結果だという。強い馬は急激な馬体重増を伴う成長期があるという。これはデルレイの時も書いた。

 

北海道滞在の最後6月中旬では479kg。これは以前に比べて増加がわずかに見えるがそれは違う。この間お稽古をこなして馬の形が変わってきているからだ。「馬体重増=馬の形の変化」フォルムの変化これもまた成長なのだ。

 

4. 距離適性

馬体のバランスと距離適性、競馬をやるものなら皆知っている。

大事なのは成長とともに顕著になってくる特徴こそがその馬の本質ということだ。時系列で観察しなければいけないのだ。

 

LBの場合時間が経つにつれ胴伸びしていくのが分かる。LBが瞬発力で勝負する中長距離馬の証。

 

5. 姉ソノラメンテ

18年産の姉ソノラメンテは中央で勝てず地方におろして10連勝して話題になった。その10連勝はダート1000か1200。父ドゥラメンテ、母父ブライアンズタイムからすれば長距離をこなしておかしくない。そこらから距離不安を感じる人もいるだろう。

 

論ずるにはご縁がなさ過ぎで推測するしかないのだが、もしかするとスタミナが濃すぎて短距離馬のケースかもしれない。ステイヤーが過ぎるとスピードの緩急が苦手になり豊富なスタミナで走り切るしかなくなる場合がある。これも昔から言われることだ。平地で短距離専門だったのに障害に行って大成するのがこのケースとも言われた。

 

ここでは10連勝はなんらかの異能を秘める血統の証拠とまとめておこう。ソノラメンテ自身も順調なら来春初子なのだろうか。あわせて期待したい。

 

6. 飛ぶ馬

最後にロードバルベーラの走行フォームに触れておこう。RBの販路動画をよく見ると1キックによる滞空時間が長いことがわかる。これこそ祖父ディープインパクトの走り方。飛んでいると言われたあの走りのイメージがある。

 

昨年デルレイに感じたワクワク感はバルベーラにもある。さぁ今年はどうなる!

 

 

(了)

 

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「馬名についての私見」

本馬はネーミングが残念。会員が様々なアイデアを出すのは当然。あとはクラブが知識とセンスでより良い選択をしてくれないと。単に聞こえがイイとかでは困る。

 

商品名

「ロードバルベーラ」と検索すると今ではこの子がヒットするようになってきたが、以前は「ブックロードバルベーラ」というワインの商品名しか出なかった。いかなる理由があっても馬名が商品名の一部であることは避けたい。

 

女性名詞

サラブレッドはスタッドブックによって全世界につながっている。馬名に先輩国の言葉を使う場合、その国の文化・言語に対する理解とリスペクトが必須なのは言うまでもない。

 

ラテン語に近い伊語・仏語・西語には名詞に性別がある。barberaは女性名詞。代名詞で言えば「彼女」。定冠詞も女性名詞単数なので「la barbera」。男の子に女の子名前をつけてしまったようなもんです。

 

渡辺薫彦厩舎に同世代のアマゾネスという牝馬がいる。カナヤマホールディングスさんの馬。母親も同じ馬主さんで「バルベーラ」。キチンとされているところはキチンとされているという印象。