子供に勉強好きにさせる方法その9 | アメリカおばさんのブログ

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アメリカの学校の先生と日本語学校の補習校の先生をしています。教育のこと、習慣の違いに驚いたこと日々感じたこと、起こったことなど独り言を書いてみたいと思っています。趣味は料理です。

お久しぶりです!!!
お元気ですか?
ここのところ本当にますます忙しくなってしまいました。
今までは小学校の低学年の校舎、そして小学校の高学年の校舎、中学校の校舎だけをまわればよかったんだけど、2月になってから、もう一つの小学校の低学年の校舎をまわることになりました。

ここのところ私のボスが忙しくて、このもう一つの小学校低学年の校舎で、私が一人でESLのクラスを教えなければならなくなりました。これは私がスタディプランを考えて勉強を教えます。
生徒はいまのところインドから来た男の子で、小学校の1年生一人。
でもこの子供のおねえちゃんともう一人のどこかの国から来た子供もこれからさらに教えて欲しいと言われています。

このインドの男の子はただ勉強をする機会が今までに無かっただけだと思います。
はじめてあったとき、「本は読めないんだ。ぼく・・・」って下を向いていた。(インドなので英語は話せるんだけど。)
でも、このごろだんだん読めるようになって来た!!!
教えがいがある。私が教えたこと、単語とかどんどん吸収している。

いままでいろんな子供を見てきたけど、だいたい分かるんだ。「お!!!この子は伸びるぞ!」って。
それは本人がやる気があるかないか。
悔しいという気持ちがあるかないか。

親がうるさく言ってやる子はその時は成績がいいけど、だんだん高学年になってくると親もあんまり口が出せなくなる。こういうのって依頼心が強くあんまり伸びない。親がいないとダメとなっちゃう。
何だか自分の息子の話みたいだね。息子もなかなか自分で出来ない、というか旦那が口出ししすぎ、うるさすぎ!
やはり大きくなると、本人のやる気があるかないかで違ってくるね。

そこでやる気が出るようにこういうんです。

「よっしゃ!!!よくできたね。本当に勉強が好きなんだね。偉いね。教えたことはすぐに覚えることが出来る。頭がいいなあ。私ね、すごく嬉しいよ。」
こういうと、インドのこの男の子は最初は目が死んでいたけどここのところ目が輝き始めました。
本当にどんどん覚えています。
本読みですが、
最初に本を声を出して読ませます。つっかえながらでもなんとか読ませます。
次に私が判読します。そして、「この意味わかる?」と聞きながら話しかけながら読みます。
「このときこの子はどんな気持ちだったのかな?」「どうしてこうなったのかな?」「うわーこれすごいねぇ。」
つまり読解させます。
それから本人に、もう一度一人で読ませます。
ただこれだけ。

2度目はだいぶ読めるようになります。
でもここで本読みは終らせます。
やる気が出ているところで終了。ついもう一回読ませたくなるんですけどね。
もっとやりたい勉強したいというところで勉強を終らせると次回に繋がるから。
それと小学校の低学年の集中力は長くて15分が限度。大抵は10分。
だから他の勉強に切り替えます。フラッシュカードをさせたり、クイズやワークシートをさせたり。

小学校2年生のクラスもそうです。アメリカでは「ローテーション」といって、「詩、作文、算数、単語の勉強、本読み」など7分ごとにステーションを変え、一つのクラスの中で移動します。

「え?もうローテーションの時間なの?もっとやりたいのになあ」とこどもたちはいいながら次のステーションにうつります。

「もっとやりたいな」の気持ちこれを持たせるのがコツです。


本日は、アメリカの中学7年生(日本で言うと中学1年生)の生徒のスペイン語のクラスを
8時間目には私が一人で教えなければならなくて、授業をしました。
朝来たら急にボスに言われて「授業をしてください!」だって・・・。
スタディプランは「最初にフラッシュカードを勉強させてそれからグループでゲームをさせてください。それだけでいいから」とのこと。
ゲームは、スペイン語の双六(すごろく)。

「世界一受けたい授業」とか人気の番組はなぜ世界一受けたいのか?
楽しいことをしてくれる。知りたいことを教えてくれる。
なにか賞品を貰える。

アメリカってなんと授業中にスティッカーをもらったり、キャンデーをもらったり。
でもスペイン語のクラスは「キャンデーは無し。」発音するからね。口に何か入っているのは禁止なんだ。
でも今回はゲーム。
「すごろくで勝った人だれ?賞品はキャンデーだよ。」「えー????」
スペイン語のゲームをやる時は見ているとどうもいつもだらだらしている。
「勝っても負けても別にいいじゃん」といった態度。
ところが、今日はキャンデーだ。
こどもってさ、ちいさなマーブルチョコレート、ジェリービーンズ一粒でも必死になるんだね。
もう夢中で勉強するんだね。
「うわーっ!!!キャンデーもらえるのかぁ」ってみんな必死になった。
この双六のルールは、表にはただ絵が書いてあるの。ハサミ、ノート、鉛筆とか。そしてさいころを振って出た目の数を進むんだけど、自分の進んで止まったところの絵をスペイン語で言います。答えられなかったり間違えたら振り出しに戻る。(双六の紙の裏には答えが書いてあります。答えられなかったら見ることが出来ます。)

そして、授業終了のベルが鳴る。
「えー!!!??もう?」「もっとやりたかったな。」
「きょうはほんとうに楽しい授業だったなあ!!!」と皆は口々に言って授業終了でした。
私は教えていません。でもスペイン語の勉強を生徒はしていました。

日本の学校ではアメリカのようにお菓子をあげることは出来ない。
しかし、
以前日本の高校生の生徒に日本で、
「夢のハワイ旅行のプレゼント!」と言って、
景品はハワイの絵はがきをあげたことがありました。
「これを枕の下に入れてほーら!!!ゆめのハワイ!!!」
「なーんだぁ夢か」「絵はがきねえ」と言いながらも貰った子は嬉しそうでした。
今なら、インターネットで画像を出せば良いので、普通にプリントすればいい。
絵はがき買わなくてもいいし。
お金は掛からないし。

ちいさなスティッカーを1枚もらうのも頑張れます。

ゲームでアイテムを貰っていくのと同じ原理。

そう言えば、このアメーバーのピグもそうだと思いませんか?
クエストをクリアーすると「ライフチケットが貰える」とか「イベントに参加すると何か貰える。」
「えがおの黒酢、すっぽん小町、を注文するとアメゴールドがもらえる」
「もらえるというのに魅力があります。」笑

このようにわたしたち大人でも夢中になってしまうんですもんね。
◯◯が貰える!!!という言葉に弱い!!!
これからの教育はゲーム感覚で覚えさせる!!◯◯が貰える!!!がいいのかな。