米国俳優のトム・クルーズ主演映画は『カクテル』(1988 film)の中でも出てくる、米国の都市部で1980年代に流行っていたカクテルに「フライアー・タック」がある。作者や由来が不明のカクテルで、日本のカクテル・ブックにはレシピだけしか載っていないし、詳細は不明である。
それで、そのカクテルのレシピを紹介するが、ベースのフランジェリコ・リキュールに、ライムジュースにグレナデン・シロップを加えて、これをシェークしてカクテルグラスに注ぎ、オレンジのスライスを飾りつけて供する。
ベースのリキュールはイタリア産のバルベロ社のもので、ヘーゼルナッツの風味が主体の酒、つまり、榛(ハシバミ)の香りとナッツの芳しい甘いリキュールなんですネ。瓶はお坊さんの形をしておりまして、この酒を造ったフランジェリコという修道士の姿をボトルのイメージにして、リキュールの商品名もフランジェリコと名付けられたようです。
カクテルの「フライアー・タック」というネーミングには、多分、このカクテルを創作したであろう米国人のバーテンダーが、1973年のディズニー映画のアニメである『ロビン・フッド』を観ていたからだと思われるとボクは個人的に推察し想像する。
このアニメ映画は、ロビンが狐で、相棒のリトル・ジョンは熊、そして仲間の穴熊はフライアー・タックことタック修道士である。この修道士とカクテルのベースであるフランジェリコ・リキュールのイメージを重ねて、自ら創作したカクテルに「フライアー・タック」と名付けたのだと思われる。
さて、ボクは、このカクテルのオリジナル・レシピに、オレンジジュースを少々加えて作っていた。そのレシピは以下に載せておこう・・・・・・・
※フランジェリコ/40ml
※ライム・ジュース/15ml
※グレナデン・シロップ/5ml
※オレンジ・ジュース/10ml
上記をシェイクしてカクテル・グラス(3オンス)に注ぎ供する。
このカクテルはベースがスピリッツではなくて、アルコールが低めのリキュールであり、約12度ぐらいで、甘味と酸味が柔らかく調和していて、ヘーゼルナッツの香りが上品である。
さらにオレンジ・ジュースを加えると、その味わいは柔らかく優しい飲み口になり、女の子ウケするナッティーでフルーティーな口当たり。
フルコースの料理でも対応できて、フレンチのディナーにボクならお口直しのグラニテにしても楽しめようと思われるカクテル。お酒がダメな人はフランジェリコのリキュールを、ノンアルコールのヘーゼルナッツシロップに変えるとヨイだろう。
それはシロップの有名なメーカーで、フランスの『モナン』社の製品で、「ノアゼット」のシロップがお薦めである。ノアゼットはフランス語で、ハシバミの意味で、英語ではヘーゼルナッツのことである。