今年は夏の終わりが早かったな、と思ったら、しつこくジメーっとした日が続いておりますね。
今日で上半期が終わったという事業者様も多いと思います。
ちっとも景気回復の実感がなく、消費者の視点では日常生活における購買活動への締め付け感が半端ない感じで、心身ともに重たくなってしまう昨今ですが、頑張って乗り切っていきたいものです。
さて、今月の本コラムは、私の失敗談を取り上げます。
そしてそこから、経営上の重要ポイントを見い出してみたいと思います。
その失敗ですが、一つは世間的にも話題のニュースに私自身が巻き込まれたもの、もう一つは単なるアンフォースド・エラー(Unforced Error、要はうっかりミス)です。
長くなりそうなので、コラムを2回に分けて書きます。
まずその1は・・・
<失敗談その1>
これを書いております、9月30日午前にYahooメールが完全停止するという事態が起こりました(現在も継続停止中)。きっとこれをお読みの方々の中でもYahooメールをお使いの方もいらっしゃると思います。
私もYahooメールのユーザーであり、仕事関連のメールを全てそこへ集中させて使っていたものですから、メールアカウントが使えなくて、仕事が止まってしまっております。それによる苦情も来ました。仕事の依頼だったのですが、「メールが跳ね返ってしまうぞ!」とお叱りも受けました(たまたまそのご依頼者の方は私の電話番号をご存じでしたから、電話をいただいて事なきを得たのですが)。
ここから何を読み取るか・・・ですが、
もちろんメールが停止し、それが長引いていることそのものは、Yahoo株式会社の大失態であります。
しかし、便利さにかまけて、緊急事態回避措置を講じていない私自身にも問題があります。つまり、
「1ヵ所にメールを集中させていて、他のメールアカウントにてデータコピーを取っていない」
ところに問題があるのです。だから、依存状態に問題が起きてしまうと、もうお手上げ。
では、相手側(今回はYahoo株式会社)がミスを犯しても自分が大丈夫でいられるように何ができるのか、を考えておかなければなりません。例を挙げてみましょう。
1、(先にも書きましたが)他のメールアカウントにデータコピーを持てるような仕掛けを作る。
例えば、メールを送信する際に、必ずCCやBCCで自分の使っている別のメールアドレスを指定し、そこに常にコピーが送られるようにしておく。受信メールの場合は、受け取ったらすぐにFW機能を使ってその別アドレスにコピーを転送する。
2、送受信したメールは全部プリントアウトしておく。
あまり経済的なやり方ではありませんし、時間も手間も場所も取るのですが、確実性は高いでしょう。
3、メールでのやり取り自体を止めてしまう。
これもEメールの便利さをわざわざ回避してしまうことになるのですが、そもそも今回のような問題に遭遇するこは全くありません。但し、別の問題が発生しますが・・・。
こういう1~3のような対応策を練って、講じておくこと。
今回は単にEメールの使用というごくごく業務の一部分に相当することだったのですが、これを経営全般にまで広げたものが、BCP(Business Continuity Planning=事業継続計画)というものです。
少し前に(特に東日本大震災直後)よく聞かれた言葉です。
緊急事態というものは、得てして予測が難しいのですが、難しいことは百も承知で(そういうものだと認めた上で)何らかの予防策や対応策を準備しておくのが、このBCPというものです。
BCP自体の全般的なことは、インターネット上に山というほど文献が出ていますので、ここでは述べません。しかし、こういうメールアドレスなどという些細なこと一つとっても、不測の事態が起こればアタフタするのが人間というものです。
そうならないために、常に代替策を持っておくことが重要なのですが、そういうことを皆様にお知らせするのが仕事である私自身が今回は全く何もできていなかったという、痛い経験でした。
これをお読みいただいている皆様には、まずEメール環境やインターネット利用環境が仮に滞ったらどうする?というのをまずお考えいただきたく思います。
もちろん、そのアイデアや実践策構築のためのお手伝いもさせていただきますので、お声かけください。
次回は続編を書きます。私の大好きな自転車にまつわることです。
お楽しみに(!?)。
では、季節の変わり目、まずはくれぐれもご自愛くださいますように。
