第5回 2010年1月31日 「"閉塞感"は逃げ口上」 | GTBコンサルティング 平賀 正志(中小企業診断士)



年が開け、早くも1ヵ月が過ぎようとしています。年始の挨拶回りも済んで、腰を落ち着けて日々の業務に当たられているものと思います。



さて、新聞や雑誌・統計資料などを見ていると、異口同音に「リーマンショックに端を発した世界的な景気後退による閉塞感を脱することができず…」と書かれています。



景気が「ふさがったような感じだ」ということなのでしょうが、だからと言って、それが自分が経営する会社や事業所の不振に直接つながるのでしょうか。もしそうだと言うなら、


「回りが調子いい時は、自分も良くて、回りが調子悪くなると、自分も調子悪くなる」


ってことになります。それって「自立」できてない証拠ではないでしょうか。


ぬるま湯に浸かった蛙が、湯の温度が上がるのに合わせて体温を上げ、仕舞いには内臓を破裂させてしまうかのように。



「閉塞感」という言葉を逃げ口上にして努力不足の責任を転嫁していませんか?


もちろん、取引先の業績に影響されて多少売上に伸び縮みが現れることはあるでしょう。それは否定しません。しかし、売上が伸びないなら、新たな取引先を探す、新製品を開発して売上を確保する、などなどやれることはいくらでもあるはずです。

誰かがその「ふさがった感じ」を打破はしてくれません。それぞれが自身で袋小路の出口を見い出さないことには、未来は開けません。経営者の方々は、待ちの姿勢ではなく、こういう時期だからこそ動くべきです。立ち止まっていては、ますます「閉塞感」の渦に飲まれます。



皆様の会社・事業所はそんなに力がないのでしょうか?

そんなことはないでしょう。



しかし、「どうしたらいいのかわからない、アイデアもない」という場合もあるかもしれません。

そういう時は、一緒になって考えてくれる人間を頼るのも手です。その相手は、私のような経営コンサルタントでも良いですし、自治体の企業振興部署でも結構でしょう。同業者組合などに出入りして同じ立場の方々同士で意見交換なさってもいいと思います。または、企業内・事業所内でアイデアを募ってもいいでしょう。


とにかく誰かと話してみて、ヒントを掴むべきです。



「今のままでは良くない」ということであるならば、とにかく行動を起こしてください。

もちろん、私もお手伝いできますので一声掛けてみてください。