丸亀ピンチョスにのせる想い、食の背景を知ることの大切さについて
みなさんこんにちは!今回は「レシピ班担当」の松村が先日のフィールドワーク(以下FW)の様子をお届けします^^レシピ班とは…?今回のGSPの目的は香川県丸亀市で開催するイベントにて丸亀市の良さを表現する「ピンチョス」を作成することなのです!丸亀市が日本からはるか遠いスペインの美食都市サンセバスチャンと姉妹都市であることやチャコリと呼ばれるワインをPRしていきたいとのお話を伺い、スペインのおつまみ的存在である「ピンチョス」を丸亀風にアレンジした「丸亀ピンチョス」を私たちレシピ班が考えています。「丸亀といえば?」- 「え~うどんかなあ、だって丸亀〇麺ってあるじゃん?」どうしても香川、丸亀=うどんというイメージがぬぐい切れない私たちは直売所と農家さんを訪れることで丸亀市の食のリアルを確かめることにした。-----------------------------------------------------------------------------「伝える」ことを大切に。地元の人に地元を愛してもらうきっかけづくりを― 【地域商社OIKAZE】(OIKAZEの外観。丸亀市の特産品であるおおきなうちわが置いてある)私たちはまず香川県丸亀市の商店街に店を構える地域商社OIKAZEさんに足を運んだ。低い天井にシックな店装、言葉は悪いがシャッター街には見合わないような素敵なお店だ。今回はOIKAZE代表の相原さんにGSPのメンバー全員でお話を伺った。――地域商社とは何ですか?地域に根差したものを取り扱う商社です。この事業は地域創生の一環だと考えていて、地域に稼ぐ力を持たせることが目標なんです。実際にここ(丸亀市内のお店)だけではなくて首都圏に商品を卸していたり、卸せないものを店内で販売や立ち飲みという形で取り扱っています。――OIKAZEが大切にしていることは何でしょうか?商社と聞くとモノを売って利益を得るというイメージがあるかもしれませんが、OIKAZEでは丸亀が地元から愛されるきっかけづくりに尽力しています。例えば商社なのに店舗をもって飲食事業を行う理由は食を通して地元の人に丸亀を好きになってもらうきっかけを作りたかったからで、地域を好きという気持ち(=地元プライド)がある人は言い方はアレですが勝手に地元の観光大使になってくれるんです。例えば自分の地元でとーーってもおいしい野菜があったとすれば、友人が訪れてきた際に「これ美味しいんよ!」って教えてあげて、何なら食べに連れていくでしょう?そんな感じで、まずは地元の人に地元の良さを伝える、そして無料の観光大使になってもらうことを意識しています。地元の人に地元を愛してもらう。この言葉を聞いて、丸亀ピンチョスのテーマが決まった。誰一人として丸亀市に所縁のない私達だからこそ「丸亀の良さ」を第三者の目から見ることができる。地元にプライドを持つ人が増えればそれはやがて町全体の活性化につながる、かつ持続可能なものであるため食を通じた地元理解をテーマに設定しようと考えた。(うちわとともにパシャリ📷)-----------------------------------------------------------------------------名前が付加価値になる ― 【讃さん広場】車に揺られて約30分、丸亀市の豊かな田園風景を眺めながら直売所である「讃さん広場」へレシピ班は向かった。(当初自転車で移動しようとしていた為予想以上の遠さに驚きと安堵を隠せない班員)(讃さん広場にて。お店の中も広々としたつくりになっていた)讃さん広場で迎えてくれたのはJA香川のおふたり。事前に資料も用意してくださり、食マネに対しても興味津々な様子でFWが始まりました。――ほかのお店と比較したときの直売所のメリットとは何でしょうか?顧客と生産者のマッチングですかね。うち(讃さん広場)を訪れてくれるお客さんの多くは店内を遊覧するというよりかは○○さん作った××が欲しいといったように目的をもってきてくれる人が多いです。地産地消を進めていくという面でも香川全域から農作物も仕入れているうちは客のニーズに合わせて仕入れるものを調整しています。直売所では人の名前が見える分その商品自体にファンが付きやすい、つまり生産者の名前が付加価値になっているんですね。――農作物の販売以外に讃さん広場で取り組んでいることはありますかどうしでも生鮮食品を扱う以上傷物や商品にできないものが出てきます。特にこのあたりで有名な桃なんかは特に傷みやすい。まだ食べられるものを廃棄してしまうのはSDGsを推進していくうえでもどうにか避けたい為、加工品として傷みかけたものをジュースやジャム、アイスにして販売しています。(傷んだ桃を利用したアイスクリームとジュース。市販品とは比べ物にならない濃厚さ)ここで桃を利用したアイスとジュースをご馳走になる。桃のフレッシュさと果実感がそのまま残る、市販品とは比べ物にならないほどの絶品っ!!-----------------------------------------------------------------------------本物の味を知らない子どもたち ―【感想】最近は味付きの水など、実際にそのものは入っていないのに香料と甘味料でいかにもその味がするような商品が増えてきていますよね。でも一方で「人工の」味で満足してしまった子どもたちはいずれ「本物の」食べ物を食べなくても満足してしまうのではないでしょうか。特に幼少期の食の体験は大人になってからもずっと食生活に影響を与えるものだからこそ、今一度自分たちが「何を」食べているのか意識しないといけないですね。讃さん広場でのインタビューを終え一番印象に残っているのは最後のお話である。確かに私たちはいつも口にしているものがどこから来たものなのか、果たしてそれが「本物」の味であるのか意識したことはあるだろうか。子どもたちも訪れるであろうイベントに出店するからこそ私たちの作る商品は「本物」の食材であること、そして誰が作ってくれたのか、どこで作られたのか、そんな食の背景も知ることのできるようなピンチョスにしたいと思った。――謝辞食べ物に関わっていくうえで地域や生産者との関わりは切っても切れません。しかしグローバル化が進み、物流の簡便化が進む世の中で食の背景は私たちの知らない場所で行わるものになりました。今回のOIKAZEさん、讃さん広場さんでのインタビューを通じ、私たち自身もレシピ開発を通じて自分たちの口に入れる「食」とその背景について考えるきっかけを下さったこと、誠に感謝申し上げます。OIKAZEさん、讃さん広場さん取材へのご協力ありがとうございました。次回レシピ班担当回ではなすび農家さん訪問と試作会の様子をお届けする予定なのでお楽しみに~!ここまで読んでくださりありがとうございました^^-----------------------------------------------------------------------------OIKAZE SHOP/ 丸亀チャコリスタンド〒763-0043香川県丸亀市通町35番2号☏ 0877 (58) 1088定休日: 毎週火曜日 丸亀チャコリスタンドは毎週水~金曜日営業営業時間: 11:00~17:00, 丸亀チャコリスタンド17:00~20:00(LO19:45)https://oikaze-mg.com/讃さん広場 飯山店〒762-0087丸亀市飯山町西坂元655-1(丸亀市飯山総合学習センター斜め前)☏ 0877-35-8333定休日: 毎週水曜日及び年末年始営業時間: 9:00-18:00(ATM 9:00-19:00)https://www.kw-ja.or.jp/sunsun/