観戦記2833 IBFミニマム級王座戦 重岡銀次朗vsペドロ・タドゥラン | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

いよいよ1ヶ月を切った4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥vsTJ・ドヘニーだが、どうしても東京ドームで開催された5月6日のルイス・ネリ戦のような 『観戦記2789』 盛り上がりは無いが、ボクシングで全国規模の映画館でのライブビューイングが行われるらしく価格は5500円。生観戦の気分を味わうのにはいいのかもしれないが、だったら東京ドームが開いてないなら他の球場や埼玉スーパーアリーナ―のスタジアムバージョンなどでやってくれればいいのに・・・・・

5月6日は悪役を全うしてくれた‘悪童‘ルイス・ネリだからこそというイベントだったが、敗れたネリはフェザー級で世界ランク入りし3階級制覇を目指すらしい。日本で9月にジョンリエル・カシメロと対戦か!?との報道もあったが、ネリ自身は否定していて元WBC&WBOスーパーバンタム級王者スティーブン・フルトンとの対戦を希望しているらしい。

そんなルイス・ネリが来日して、山中慎介さんが様々なメディアに取り上げられ因縁の対決を盛り上げた。当人同士以外は野次馬根性で‘敵討ち‘だ、国内解禁だの騒いだがネリは山中戦後もスーパーバンタム級で世界王座を獲得するなど何のこと!?という感じだった。山中慎介vsルイス・ネリの1戦目が行われたのが2017年8月と7年前なのも驚き、その後も世界の1線級で闘っていたのはネリも凄い事だが、日本での出場禁止なんて全く関係が無かったこと。あの山中さんとルイス・ネリの1戦目は京都島津アリーナで開催され、南京都高校出身の山中さんは凱旋試合と云われていた。

しかし、山中慎介さんの出身は京都ではなく滋賀県。大阪や京都では試合をした事はあるが、地元滋賀県で試合をしたことは無く、滋賀県ではいままで世界戦が開催された事が無かった。しかし、2022年12月に完成した滋賀アリーナで重岡銀次朗選手が初のボクシング世界戦を開催する!

 

1999年10月生まれ熊本県熊本市出身の重岡銀次朗選手は、幼稚園から空手をしていて小学校4年からはボクシングも始める~中学生からはボクシング1本に絞り、地元の開新高校に進学~2016年度高校選抜ピン級優勝~2016年度インターハイピン級優勝~2016年度国体少年の部ピン級優勝~2017年度高校選抜ピン級優勝~2017年度インターハイピン級優勝と高校5を達成。~アマチュア戦績56勝17RCS1敗、唯一の1敗は兄の重岡優大選手とインターハイ熊本予選の決勝で当たりゴングと同時に棄権敗け。

高校卒業後に上京して、ワタナベジムに兄の重岡優大選手と所属する~19歳になる寸前の2018年8月にデビューし、タイのサンチャイ・ヨップンに3RでTKO勝ち~2019年2月にギアッティポン・グムサワットを1RにTKOで降す~4月には、前年に谷口将隆選手とWBOアジア太平洋王座を争ったフィリピンのジョエル・リノに判定勝利~そして7月に、わずかデビュー4戦目でWBOアジアパシフィックミニマム級王座決定戦出場してWBOアジアパシフィック4位のクライデ・アザルゴンを1R72秒でKOし王座栄冠 『観戦記1952』

大晦日には、元IBOライトフライ級王者のレイ・ロリトを5RにKOして初防衛に成功~2021年7月に、WBOアジア3位の川満俊輝選手を2RにTKOで降し2度目の防衛に成功~WBOアジア王座は返上して、2022年3月に日本ミニマム級2位の仲島辰郎選手との日本ミニマム級王座決定戦に判定勝ちして王座獲得~7月にも、日本1位の春口直也選手を4RにTKOで降し初防衛に成功。

そして日本王座を返上して、2023年1月に具志堅陽高さんと同じデビュー9戦目でIBFミニマム級王者のダニエル・バラダレスに挑戦も3Rバッティングで無効試合 『観戦記2515』

 

当然、再戦となるはずだがダニエル・バラダレスが負傷が癒えなく・・・・2023年4月に、IBF3位のレネ・マーク・クアルトとのIBF暫定王者決定戦を9RにKO勝ちして暫定王座を獲得 『観戦記2578』

 

10月に、因縁のIBF正規王者ダニエル・バラダレスとの王座統一戦を5RにTKO勝ち 『観戦記2671』

 

2024年3月の2度目の防衛戦は、IBF9位のアルアル・アンダレスと防衛戦予定もアンダレスにドクターストップがかかり・・・・試合5日前に、亀田ファウンダーが探してきたIBF6位のジェイク・アンパロを2RにKOする 『観戦記2771』

 

そして、初の滋賀県での世界戦となるらしい3度目の防衛戦!挑戦者は、IBミニマム級1位ペドロ・タドゥラン!

 

1996年10月にフィリピンのアルバイ州リボン‘Kid Pedoro Heneral‘ペドロ・へネラル・タドゥランJrは、公式では18歳の2015年5月にデビューしてナサニエル・マサニガンを1RにTKOで降す~さらに5連勝4KOも、2016年4月にジョエル・リノに判定敗けし初黒星。直ぐに再起して4連勝2KOし、2017年5月にフィリップ・ルイス・クエルドを2RにTKOで降しPBFフィリピンミニマム級王座を獲得。

2018年1月には、ジェリー・トモグダンを5RにKOしてGABフィリピンミニマム級王座を獲得~8月にWBC14位として、ワンヒン・ミナヨーヒンのWBCミニマム級王座に挑戦も判定敗け~12月に、ジェフリー・ギャレロを2RにKOしてGABフィリピン王座初防衛に成功~2019年9月にIBF3位として、IBF1位のサムエル・サルバとのBFミニマム級王座決定戦を4RにTKOで降し王座獲得。

2020年2月に、ダニエル・バダジャレスと4R負傷引き分けで初防衛に成功~2021年2月に、IBF3位のレネ・マーク・クアルトに判定敗けし王座陥落~2022年2月に、レネ・マーク・クアルトとダイレクトリマッチも判定敗け~2023年1月に、パウエル・バラバを3RにTKOで降し再起する~2023年12月に、IBF4位としてIBF3位のジェイク・アンパロとのIBF王座挑戦者決定戦で判定勝ちして挑戦権を獲得。

 

前大会で兄の重岡優大選手が王座を陥落し 『観戦記2770』 兄弟揃い踏みとはならず、世界戦では初のメインとなる銀次朗選手!『挑戦者は今までやってきた中でも強い選手。そういう根性のある選手を倒してこそ評価される。メインイベントもずっとやりたかった。盛り上がる熱い試合をしたいと思います』 と話す。

 

2024年7月28日 IBFミニマム級王座戦 重岡銀次朗vsペドロ・タドゥラン

 

重岡銀次朗 11勝9KO無敗1無効試合 3度目の防衛戦

 

ペドロ・タドゥラン 16勝12KO4敗1分 IBF1位

 

1R、サウスポー同士、タドゥランがジャブをポンポン出していく

 

タドゥランのパンチが伸びる~下がる銀次朗選手を追いかけ打ち込む!

 

2R、タドゥランが振ってくるが、銀次朗選手も廻りながらボディー!

 

しかし、タドゥランは止まらず伸びる左を叩きつけていく

 

ガンガン踏み込むタドゥランは、銀次朗選手を追いかけワン・ツー!一瞬、銀次朗選手の腰が落ちる

 

3R、銀次朗選手は右目のダメージあるも、動きながら手数出す~しかし、タドゥランの勢いに押される

 

どうしても、下がりながらの攻撃になる銀次朗選手~タドゥランを止めるべくボディーを連打

 

4R、出てくるタドゥランに、銀次朗選手は廻りながら返す~しかし、タドゥランの伸びてくる左に捕まる

 

銀次朗選手は、必死に廻りながらボディー~しかし、タドゥランは手数でも銀次朗選手を勝り打ちまくる

 

5R、まだ目を気にしている銀次朗選手に、タドゥランは左を振り回す!銀次朗選手もカウンターを狙う

 

タドゥランはクリンチアッパーのように、銀次朗選手の頭を押さえながら左を連打!

 

6R、やはりタドゥランが左をガンガン振っていき、銀次朗選手を追い込む

 

銀次朗選手もカウンターを狙うが、タドゥランの豪快なパンチにロープを背にする

 

銀次朗選手も必死に廻るが、タドゥランが追い込む~レフリーも止めるタイミングを見ているか!?

 

7R、銀次朗選手が足を使いながらワン・ツーも、タドゥランはノッシノッシと出ていき強烈なボディーを振り回す!

 

ジャブで突き放そうとする銀次朗選手も、タドゥランは止まらず左ストレートを伸ばしていく

 

銀次朗選手も足を止めて返すも、タドゥランは効いてないとジェスチャーをして打ち返す

 

8R、ゴングと同時にタドゥランがラッシュ~銀次朗選手廻るが、タドゥランの左が追いかけてくる

 

タドゥランの回転が上がる~ボディー連打から左ストレート!

 

銀次朗選手もボディーを返すが、明らかにダメージで動けなく打たれる

 

9R、まだまだ足が動く銀次朗選手も、タドゥランの左が追いかけてくる

 

銀次朗選手はクリンチも、タドゥランは引き剥がして打ちまくる!

 

度々スリップで倒れる銀次朗選手に、レフリーが出来るか確かめる~再開後も、タドゥランが左で追い回す

 

タドゥランが、またも銀次朗選手の頭を右手で押さえて左を連打!

 

流石にレフリーが分けるも、再び銀次朗選手は打たれレフリー止めるか!?

 

タドゥランがラッシュ!銀次朗選手はロープを背に動けない!

 

なんとか倒れない銀次朗選手も、ついにレフリーが止めに飛び込む!

 

見事に9RTKOで、ペドロ・タドゥランがIBFミニマム級王座奪取!タドゥランは豪快なパンチで銀次朗選手の片目を潰し、スタミナ切れしないまま打ち勝っての新王者。『厳しい練習をしてきた。チャンピオンになれてよかった。すごくうれしい。1Rから12Rまで戦うスタミナは準備していた。ボディーとフックが嫌だった。相手の目はちょっと腫れて、嫌がっているようにしていたから、狙っていた。ボディーも作戦。いっぱい練習したから』 と話す。

他団体との王座統一戦~ミニマム級4団体統一を目標に挙げていた銀次朗選手だったが、2Rから右目が腫れて6R以降は右目は見えていなかったらしく試合後には右眼窩底骨折で入院。アマチュアで兄の優大選手との対戦に棄権しか敗けが無かった銀次朗選手は、初の黒星がKO敗けとなってしまった。指名挑戦だったタドゥランに再戦のオプションは無く、タドゥランはWBO王者オスカー・コラーゾとの統一戦を希望する。

 

★3150Fightの終了と新生3150Fightの発表もあったが・・・ 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村