観戦記2809 WBC&IBFウェルター級王座統一戦 エロール・スペンスJrvsショーン・ポータ | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

WBOが本日(6月21日)に発表した最新の世界ランキングで、八王子中屋ジムの佐々木尽選手が4位から2位にランクアップされた!WBO王座は2階級での4団体制覇をしたテレンス・クロフォードが王者だが、クロフォードは8月にスーパーウェルター級でWBO暫定王座決定戦をWBCスーパーウェルター級王者イスラエル・マドリモフと対戦予定。WBOウェルター級暫定王者に無敗のブライアン・ノーマンJrが正規王者に昇格しそうだが、ランキング1位にはシャクラム・ギヤソフ(シャフラム・ギヤソフ)がいるが、挑戦者決定戦に出ることになれば快挙。日本人初のウェルター級王者が誕生なるか楽しみだが、アジア2冠とはいえアジアと世界の力量が大きくなるウェルター級以上で17勝16KOの破壊力が通用するのか!?

そんな日本人には挑戦すら大変なウェルター級(66.678kg)だが、佐々木選手は174cmと日本人では普通な身長。かつてウクライナでWBAウェルター級王座に挑んだ佐々木基樹さんは、ライト級からの階級アップだったのもあり170cm。現代のウェルター級では170cmはかなり小さいが、同じく170cmだが瞬発力と運動量でIBFとWBCでウェルター級王者になったのがショーン・ポーター!

 

1987年10月にアメリカのオハイオ州で生まれたショーン・ポーターは父親のケニー・ポーターからボクシングを教わり、アマチュア戦績は豊富で2006年にナショナル・ゴールデングローブにミドル級(75kg)で優勝~全米選手権は後のWBAミドル級王者になるダニエル・ジェイコブスに決勝で敗退し準優勝~2007年の全米選手権ではダニエル・ジェイコブスに勝利も、決勝で後のミドル級世界ランカーのフェルナンド・ゲレーロに判定負け~2008年の北京五輪予選では、ダニエル・ジェイコブスに敗退も補欠に選ばれアマチュア戦績は276勝14敗と云われている。

オリンピック後の2008年10月にスーパーミドル級でプロデビューし、ノーマン・ジョンソンに1RでTKO勝ち~オハイオ州出身だがラスベガスを中心に戦績を積み 、12連勝(10KO)で2010年2月にラッセル・ジョーダンとのNABO北米スーパーウェルター級暫定王座決定戦を判定勝利し栄冠~4月にラウル・ピンソンを1RでKO~5月に、ロバート・クリワーを5RでTKO~7月にレイ・ロビンソンに判定勝ち~10月にヘクター・ムニョスを9RにTKO勝利し、NABF北米ウェルター級王座を獲得~2月にエンジャス・アジャホに判定勝ちし初防衛に成功~王座を返上し、4月にパトリック・トンプソンを6RでTKO勝利~7月にミゲール・コットのWBAウェルター級王座、サウル・アルバレスのWBCスーパーウェルター級王座に挑戦経験があり、後に亀海喜寛選手に勝利する 『観戦記852』 アルフォンソ・ゴメスには判定勝ちしNABO北米ウェルター級王座を獲得~12月にフリオ・ディアスとドロー~2013年5月にフィル・ロ・グレコに判定勝ち~9月にNABO北米ウェルター級王座戦&IBF北米ウェルター級王座決定戦でフリオ・ディアスに判定勝ち~12月に、デボン・アレクサンダーのIBFウェルター級王座に挑戦し判定勝ちし初の世界王座栄冠 『観戦記710』

2014年4月に、元2階級制覇王者のポール・マリナッジを4RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記787』

 

しかし、8月にIBF1位の指名挑戦者ケル・ブルックに0-2の判定負けで王座陥落~ゴールデン・プロモーションからも契約を破棄される。2015年3月にロベルト・ガルシアと再起戦予定も、ガルシアが体重超過。代役のエリック・ボーンに5RでKOして再起し、6月に、後の4階級制覇王者(この時点で3階級制覇)のエイドリアン・ブローナーとスーパーライト級(140ポンド)とウェルター級(147ポンド)の間の144ポンド契約で対戦し、頭から突っ込むポーターに組付くばかりでなにもできないブローナーに判定勝ち『観戦記937』そして、WBA2位としてキース・サーマンのWBAウェルター級王者のキース・サーマンに挑戦するが判定負けで王座獲得ならず 『観戦記1359』

流石に1年間を空けて、2017年4月にWBCウェルター級王座挑戦者決定戦でWBC4位のアンドレ・ベルトと対戦し見事に9RTKO勝ちで挑戦権を獲得 『観戦記1703』

そして、11月にWBCシルバー王座決定戦でWBCスーパーライト級11位のアドリアン・グラナドスを判定で降し王座獲得 『観戦記1876』

 

WBCランキングも2位に上げてWBAスーパー&WBC王者のキース・サーマへとの再戦もみえてきたが、サーマンは左手の負傷でWBC王座を返上(WBAスーパー王座は保持)そして2018年9月に、WBC1位のダニー・ガルシアとWBCウェルター級王者決定戦で対戦し判定勝ちして王座栄冠 『観戦記2199』

 

2019年3月に、WBC6位のヨルデニス・ウガスを2-1の判定で降し初防衛に成功 『観戦記2398』

 

そして、ついにビックマッチ!2度目の防衛戦で、IBFウェルター級王者のエロール・スペンスJrと王座統一戦!

 

1990年3月ニューヨーク州生まれロングアイランド出身の‘The Truth‘本物と呼ばれるエロール・スペンスJrは、18歳で出場した2008年度全米ユース・ウェルター級で優勝~2009年5月にナショナル・ゴールデングローブスで優勝、全米選手権ウェルター級優勝~2010年度4ヶ国トーナメントウェルター級優勝~2011年度全米選手権ウェルター級優勝。2011年世界選手権ベスト8~2012年8月のロンドン五輪ベスト8。

アマチュアで135勝12敗の戦績を残し、11月に早くもプロデビューしてジョナサン・ガルシアを3RでKO~さらに2連続KOも、2013年3月のルイス・トーレスには判定勝ち~さらに4連続1RKOし、2013年10月にエマニュエル・ラルテイ・ラーティーには判定勝ち~その後も2014年6月にはロナルド・クルスには判定勝利も、その後は5勝4KO無敗~そして2015年4月に、後に世界ランカーになるサミュエル・バルガスを4RにTKOで降す 『観戦記2172』

 

2016年4月に元WBOスーパーライト級王者でIBFウェルター級12位のマニー・パッキャオとも対戦したクリス・アル ジェリを5RにTKOで降す~IBFはウェルター級王者のケル・ブルックの挑戦者決定戦としてIBF3位のコンスタンチン・ポノマレフと対戦を指令するも、プレマノフが拳の怪我で後にパッキャオと闘うIBF4位のジェフ・ホーンや元2階級制覇王者のIBF5位レイモント・ピーターソン、6位のサミュエル・バスケスも対戦を断る。そして、次期IBFウェルター級王座挑戦者決定戦でIBFウェルター級7位のレオナルド・ブンドゥ(試合前に6位にアップ)を6RにKOして挑戦権を得る 『観戦記1419』

 

そしてIBFウェルター級1位として、2017年5月にケル・ブルックのIBFウェルター級王座挑戦に敵地イギリスに乗り込み11Rに見事にTKOで降し無敗で世界王座を奪取 『観戦記1684』

 

2018年1月に、元3団体スーパーライト級&元WBAウェルター級王者のレイモンド・ピーターソンを7R終了時TKO勝ちして初防衛に成功 『観戦記1970』

 

6月に、IBF3位のカルロス・オカンポを1RにKOして2度目の防衛に成功 『観戦記2108』

 

2019年3月には、WBCライト級王座を保持したままのマイキー・ガルシアをフルマークの判定で降しIBF王座3度目の防衛とWBCダイヤモンド王座を獲得 『観戦記2402』

 

この時点での他団体ウェルター級王者は、WBA王者にマニー・パッキャオ、WBO王者にテレンス・クロフォードと日本人が獲得できていない階級ならばの豪華さ!激戦区ウェルター級で4団体制覇をした王者はいないなか、4団体統一が熱望されるウェルター級の王座統一戦!

 

2019年9月28日 WBC&IBFウェルター級王座統一戦 エロール・スペンスJrvsショーン・ポーター

 

エロール・スペンス 25勝21KO無敗 IBF王座4度目の防衛戦

 

ショーン・ポーター 30勝17KO2敗 WBC王座2度目の防衛戦

 

1R、ドッシリ構えるスペンスに、ポーターは跳ねるように廻る~飛び込んでいきたいポーターだが、まだ遠く届かない

 

廻るポーターに、スペンスが詰めていく~ポーターはロープに詰まるも、必死に身体を振る

 

2R、ポーターは足を使う~スペンスが前に出るも、ポーターが打ってくるとバックステップして左!

 

下がりながら廻るポーターに、スペンスはジリジリ詰めていく~ポーターは、速い踏み込みからのパンチで抜けていく

 

3R、ポーターが、突貫小僧らしい突っ込みから押し込む~しかし、スペンスも受け止めながら押し返す

 

それでもポーターは、低く頭を押し付けながらボディー~スペンスをロープまで押すが、スペンスはサイドステップから左を振り落とす!

 

4R、やはり、ポーターが突っ込む~ガード高く廻るスペンスに、ポーターは追いかけボディー連打!

 

さらにポーターが、左右のフックでスペンスを追い回す~ガードを固めるスペンスに、ポーターは右ストレート!右ストレートでガードを割る!

 

スペンスも返すが、ポーターは止まらずボディー~左右のフックを振り回す!

 

5R、ポーターが、跳び跳ねるように左右のフックを振る~スペンスはボディーを打つも、左ストレートは当てさせてくれない

 

スペンスがポーターをロープに追い込んでいくが、ポーターは素早く身体を入れ替え連打!

 

6R、ラウンド開始と同時にスペンスが出ていく~ポーターをロープに押し込み、ボディーから顔面へ打ちまくる!

 

スペンスが頭を付けてボディー~離れても、スペンスがジャブを突いてボディー!ポーターは揉み合いから、スペンスを動かさないように手数多く打つ

 

7R、今度は、開始と同時にポーターが出ていく~ボディーでは無く、顔面に連打で突進!

 

さらにポーターが、ボディーからアッパーを飛び上がるように突き上げる~ポーターに動かれたくないスペンスは、頭を付けて押し込んで打っていく

 

8R、スペンスが、ジャブをポンポン当てていく~ポーターが飛び込んでくると、スペンスはバックステップして出際に打ち降ろす

 

ポーターも何度か仕掛けて飛び込むが、スペンスはジャブで捌く~ポーターの手が止まると、左を打ち降ろしてくる!

 

さらにスペンスがボディーも、ポーターはショートの右!

 

9R、ポーターが揉み合いに持ち込みグチャグチャに打つが、スペンスは距離をキープして右を当て止める

 

スペンスがスイッチしながら左右のフックでポーターを追い込むも、ポーターは相打ち覚悟で返す~潜って右を突き上げる!

 

10R、ポーターが突っ込む~スペンスも揉み合っての打ち合いに応える!

 

ポーターが、頭を当てながら打ちまくる~スペンスはボディーを返すが、ポーターの連打に飲み込まれる

 

11R、スペンスが出ていき、ポーターが廻る~スペンスが詰めるとポーターがクリンチも、スペンスは振りほどいて連打!

 

ポーターは、身体を入れ替えて頭から打ち込む~ポーターが低く入るも、スペンスが右フックから左!ポーターは手を付きダウン!

 

立ち上がったポーターが、ダメージは感じさせず打ちまくる~スペンスがクリンチで逃れる

 

12R、ポーターは下がりながらも、スペンスが出てくるところを狙っていく!

 

スペンスが前に出て打ちまくるも、当てているのは下がっているポーター!

 

判定は、116-111 112-115 111-116 2-1の判定勝ちで、エロール・スペンスJrが王座統一!

 

見事に、判定でWBC王座を獲得し2団体王者になったスペンスJr!ショーン・ポーターに動き回られないようになのか、ガンガン前に詰めていきジャブを当てまくりボディーで動きを止めた。しかし、ダウンは決定的だと思ったら採点は2-1・・・・スペンスに116を付けたジャッジは、2R、4R、7R、9Rをポーターに10点。もう1人スペンスに116を付けたジャッジは、1R、2R、4R、7Rをポーターに10点。スペンスに112を付けたジャッジは1R、4R、7R、9R、10Rをポーターに10点。11Rにスペンスがダウンを奪いジャッジ3者がポーターに8点だが、もし11Rをポーターが取ったとしても115-113でスペンスだったが私のイメージはスペンスの勝ちは揺るぎなかったがポーターの勢いある飛び込みにポイントが流れたのだろうか。

スペンスは 『最高の気分。タフな試合だったが、努力が報われた。誰とでも試合をしたいし、挑戦を受ける』 と話し、リング上には元2階級制覇王者のダニー・ガルシアが上がるが・・・・この試合の12日後の10月10日に、エロール・スペンスはフェラーリで何度も車体が横転する事故を起こす。集中治療室に入ったニュースが流れ世界中が凍る。しかし、奇跡的に後遺症が残るような大怪我にはならないも、2020年はコロナウィルスが猛威を振るう。エロール・スペンスとダニー・ガルシアの対決は、1年3ヶ月後の2020年12月にテキサス州のAT&Tスタジアムで激突。3敗目となってしまったショーン・ポーターは、11か月後の2020年8月に再起してセバスチャン・フォルメラとWBCウェルター級シルバー王座決定戦。

 

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