観戦記2779 WBCライト級暫定王座決定戦 デビン・ヘイニーvsザウル・アブドゥラエフ | 人生マイペンライ

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残るところ1週間となった東京ドームでの、4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥vsWBC1位ルイス・ネリ!日本人的には王座がどうのこうのといった事を超えた1戦だが、気が付くとWBCダイヤモンド王座決定戦も含まれているらしい・・・と、いう事は勝者はWBC王者からWBCダイヤモンド王者になるのかな!?

WBCのルールには 『WBCは裁量により、各階級で1名のWBCダイヤモンド王者を指定することがある。 この王座は階級で最も非凡な精鋭ボクサーを評価するために報酬あるいはタイトルとして授与されることがある。特殊な状況では、ダイヤモンド王者はWBCが単独の裁量で課したり許可したりする時に防衛戦を行う義務にのみ従うことで、WBC理事会の賛成票によって、階級で最高の王者と指定されることがある。ダイヤモンド王者は選択防衛戦(指名試合としてではなく、相手を選んでの防衛戦)を許可されることがあるが、WBCから特別な認可を受けない限り、ダイヤモンド王座が挑戦者に移譲されることはない。 WBCはまた、WBCの世界王者に適用される防衛戦その他の義務を遵守するようにダイヤモンド王者に命ずることがある』 とあるらしい。

まさしく複数団体王者に対し、WBAのスーパー王者のように正規王者がつくられる事を宣言されたようなものだが・・・・WBCには‘フランチャイズ王座‘という複数団体王者のスターに媚びを売る王者がある。フランチャイズ王者は防衛戦期限もなく、ミドル級でサウルアルバレス、ライト級でワシル・ロマチェンコとテオフィモ・ロペス、スーパーフライ級でファン・フランシスコ・エストラーダと複数団体王者のみ。

テオフィモ・ロペスは、ワシル・ロマチェンコがWBCフランチャイズ王者だったからフランチャイズ王座を獲得した珍しい例。そのロマチェンコは2019年8月31日に、WBA&WBOライト級王者としてWBC1位ルーク・キャンベルとWBCライト級王座決定戦で対戦し王座獲得 『観戦記2710』 そして4団体統一へ向かうロマチェンコに、WBCは暫定王座決定戦を2週間後にWBC1位のデビン・ヘイニ―に指令している。

 

1998年11月にアメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで生まれた‘The Dream‘デビン・マイケルズ・ヘイニー(デヴィン・ヘイニー)は、12歳からボクシングを始める~14歳で出場した全米選手権54kg級では、決勝戦でルーベン・ヴィラに判定負けで準優勝~9月のAIBA世界ジュニア選手権は、3回戦で判定負け~2014年1月の全米選手権は、後のWBCライト級暫定王者になるライアン・ガルシアを降し優勝~2015年1月の全米ユース選手権でも3回戦でライアン・ガルシアを降し、そのままの勢いで優勝。

そしてプロ入りしようとするも、アメリカでは年齢制限でライセンスが降りなくメキシコでライセンスを取得する~12月に、メキシコのバハ・カリフォルニア州ティファナでデビューしてガンサロ・ロペスを1RでTKOに降す~なんと1週間後にも、ホセ・イニゲスを1RにTKOで降す~さらに2連勝して、4月についにアメリカでデビューとなりラファエル・バスケスを判定で降す 『観戦記2438』

 

その後もメキシコとアメリカで闘い8連勝6KOし、2017年3月にマクシミノ・トアラを4RにTKOで降しWBCライト級ユース王座を獲得~4連勝2KO後の2018年5月に、メイソン・メナードを9Rに棄権に追い込みUSBA全米ライト級王座を獲得~9月にも、世界王座挑戦経験のあるファン・カルロス・プルゴスを判定で降しIBF北米ライト級王座を獲得~さらに2019年1月にも、スリサニ・ンドンゲニを判定で降しWBCインターナショナル&WBOインターコンチネンタルライト級王座を獲得~さらなる4団体ランキングを上げる為に、2019年5月にWBAインターナショナルライト級王座決定戦で元WBOラテンアメリカ王者のアントニオ・モランを7RにTKOで降し王座獲得 『観戦記2577』

 

そして、WBC王者のワシル・ロマチェンコは4団体制覇に向かう為に暫定王座決定戦へ!対戦するのは、WBCライト級2位ザウル・アブドゥラエフ!

 

1994年3月にロシアのスタヴロポリ地方ディディムキンで生まれたザウル・マゴメダリエビッチ・アブドゥラエフは、アマチュアでは2010年度ロシアナショナルジュニア選手権ライトウェルター級で準優勝~2011年欧州ユース選手権ライトウェルター級で準優勝。

ライセンスはアルメニアで取得し、2017年3月にロシアのベレゾフスキーでデビューしてサルドルベック・カンロフに1RでTKO勝ち~さらにロシアで6連勝4KOして、2018年2月にアーディ・ボヨセを7RにTKOで降しWBOライト級ユース王座を獲得~4月にも、デイネル・ベリオを判定で降しWBCライト級シルバー王座を獲得。

9月に、ヘンリー・ランディを判定で降しWBCシルバー王座初防衛に成功~2019年2月にも、ウンベルト・マルティネスを10RにTKOで降し2度目の防衛に成功。

 

当初はWBC1位のデビン・ヘイニ―とWBC2位のザウル・アブドゥラエフで挑戦者決定戦だったが、ワシル・ロマチェンコが4団体制覇の為にWBCにフランチャイズ王座を要請する話があり暫定王座決定戦になったのでは!?と、言われる1戦!

 

2019年9月13日 WBCライト級暫定王座決定戦 デビン・ヘイニーvsザウル・アブドゥラエフ

 

デビン・ヘイニー 22勝14KO無敗 WBC1位

 

ザウル・アブドゥラエフ 11勝7KO無敗 WBC2位

 

1R、開始と同時にアブドゥラエフが出ていくが、ヘイニーは軽快に廻りながらジャブを伸ばす

 

前に出ていきながら、左を伸ばすアブドゥラエフ~ヘイニーは下がりながら距離を保ち、入ってくるところを狙う

 

ヘイニーは、遠い距離から長いジャブ連打に入り右を打ち降ろす!

 

2R、廻りながらも、ヘイニーの飛び込み速く左フックで入り右を叩きつける!

 

ヘイニーのスピードに、アブドゥラエフはパンチが出てこない~ジャブを出すと、ヘイニーのアッパーが飛んでくる!

 

3R、アブドゥラエフは必死に追いかけるも、ヘイニーはジャブを当てながら動く

 

スピードに差があり、ヘイニーの飛び込みにアブドゥラエフは着いていけない

 

4R、前には出るアブドゥラエフも、手数はヘイニー~ヘイニーの打ち終わりを狙うもかわされる

 

当てては動くヘイニー~L字ガードから、プレッシャーをかけ打っていく

 

手数が止まったアブドゥラエフに、ヘイニーが飛び込んでワン・ツー!

 

さらにヘイニーは、ジャブを突きながらアブドゥラエフを追い込み右!

 

アブドゥラエフ効いた!ヘイニーが追い込む~アブドゥラエフはガードできない!ヘイニーがアッパー!

 

なんとかラウンド終了も、ダメージも深くアブドゥラエフ陣営はギブアップ!

 

4R終了時TKO勝ちで、デビン・ヘイニ―がWBCライト級暫定王座を獲得!

 

見事に全勝対決を制して、初の世界王座を獲得したデビン・ヘイニ―!スピードを生かして遠い距離からジャブを当て、バックステップでパンチをかわす~素早いステップインで右ストレートを打ち抜き、4Rまでの採点もジャッジ3者とも40-36のフルマークでヘイニ―に付けていた。そうなんだよなぁ~ヘイニ―は 「安全運転」 「塩試合」 と言われるが、世界王座獲得まではガンガン倒しに行っている。

ギブアップとなり初黒星を喫したアブドゥラエフは左眼窩壁骨折だったらしく、再起戦は11ヶ月空いて2020年8月に再びロシアで金子大樹さんとも対戦した 『観戦記1918』 元WBAインターコンチネンタル王者のパベル・マリコフと対戦。そしてWBCライト級暫定王座を獲得し、正規王者ワシル・ロマチェンコとの団体内統一戦が期待されたヘイニ―だが・・・・ロマチェンコが申請したWBCフランチャイズ王者が翌月の10月に認定される~デビン・ヘイニ―はWBC正規王者に昇格。ヘイニーのプロモーターであるマッチルームのエディ―・ハーンは 『ヘイニーはロマチェンコと対戦したかったのに、トップランク社がフランチャイズ王者になれるよう要求し、WBCがロマチェンコをフランチャイズ王者にしたことで、ロマチェンコは指名試合の義務がなくなり、誰も彼に触れられなくなった。ヘイニーは尊敬されず、批判を受けます。でもそれはヘイニーのせいではありません。彼はワシル・ロマチェンコと対戦しようと必死でした。しかし彼は対戦できないと言われたのです』 と話す。

そしてヘイニ―の初防衛戦は、2ヶ月後の2019年11月にYouTuber対決のKSIvsローガン・ポールのアンダーカードでWBC14位のアルフレド・サンティアゴと対戦。

 

★廻りまわってヘイニ―がロマチェンコと対戦するのは3年8ヶ月後 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村