観戦記2703 WBOバンタム級暫定王座決定戦 ジョンリエル・カシメロvsリカルド・エスピノサ | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

12月11日から始まったWBA総会で、元5階級制覇王者のノニト・ドネアが自らのバンタム級での世界ランキング入りを請願した報道があった。一時は、唯一の暫定王者のみだったスーパーフライ級王座獲得を目指す話もあったが、井上尚弥選手とアレハンドロ・サンティアゴに完敗し41歳。人生でいったらまだまだなので、ここは無理をしないでほしい。

歴史に残る5階級制覇だが、他には6階級制覇したオスカー・デラ・ホーヤとマニー・パッキャオ、5階級制覇がトーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、フロイド・メイウェザー、ホルヘ・アルセとレジェンド揃い。アメリカ人やメキシコ人から誕生しているのは当然と言えば当然だが、フィリピン人から2人も出ているのを同じアジアの日本人としては嬉しいような悔しいような。しかし、井上尚弥選手が早ければ2024年には5階級制覇?井岡一翔選手もバンタム級で5階級制覇を目指す可能性はあるのか!?

日本ではファイティング原田選手の幻の3階級制覇(スーパー階級が無いから実質5階級)から長らく3階級制覇が悲願だったが、2010年10月に亀田興毅さんが初の日本人3階級制覇(アンセルモ・モレノをスーパー王者にしての決定戦だが)フィリピンでは、パッキャオとドネアの次に2017年4月にドニー・ニエテスが3階級制覇達成(後に4階級制覇)『観戦記1646』

そして、フィリピン人4人目の3階級制覇王者を目指してカリフォルニアに乗り込んできたのがジョンリエル・カシメロ!

 

1989年2月にフィリピンのレイテ州オルモックに生まれたジョンリエル・リポンテ・カシメロは、2007年6月に18歳でデビューしロベルト・バヨに判定勝ち~その後も8連勝5KOで、2008年8月にロデル・クイラトンとフィリピンPBFフライ級王座決定戦を判定勝ちし栄冠~10月に、日本で八重樫選手や内藤大助さんと 『観戦記25』 闘ったリエンペット・ソーウィラポンとのWBOアジア太平洋ライトフライ級王座決定戦を5RにTKO勝ちし栄冠~アラン・ラナダとのノンタイトル戦を判定勝ちした同じ月の5月にアーデン・ディアレに8RにTKO勝ちし初防衛に成功~12月に、ニカアグラでコロンビアの元WBAライトフライ級暫定王者のセサール・カンチラとWBOライトフライ級暫定王座決定戦で11Rに逆転TKO勝ちし暫定王座を獲得~2010年7月に、メキシコでラモン・ガルシアの挑戦を受けるも1-2の判定負けで王座陥落~2011年3月に、モルティ・ムザラネのIBFフライ級王座に挑戦も5RにTKO負けし王座獲得ならず~10月に再起し、ロエマルト・センティジャスを1Rに棄権に追い込む~2012年2 月に正規王者ウリセス・ソリスが長期休養中の為、ルイス・アルベルト・ラサルテとIBFライトフライ級暫定王座決定戦を10RにTKO勝ちし暫定王座栄冠~正規王者に認定。

2012年8月に、後に八重樫東選手に勝利しWBCライトフライ級王座を獲得し木村悠選手に奪われ 『観戦記1016』 拳四朗選手にも挑戦した 『観戦記1369』 ペドロ・ゲバラに2-1の判定勝ちし初防衛に成功~2013年3月にパナマに乗り込み、ルイス・アルベルト・リオスに判定勝ちで2度目の防衛に成功~10月にフェリペ・サルゲロを11RにTKO勝ちし3度目の防衛に成功~2014年5月に、マウリシオ・フエンテスを1RでKOするもカシメロは計量オーバーで王座剥奪~12月に、メキシコに乗り込みIBFフライ級王座決定戦でアルマンド・サントスを2RにTKOで下し挑戦権を獲得。そして、2015年6月にアムナット・ルエンロンのIBFフライ級王座に挑戦するもアムナットのダーティーファイトに判定負け 『観戦記1402』

 

しかし、1年後の2016年5月に中国でアムナットに再挑戦し4RにKO勝ちしてIBFフライ級王座を栄冠し2階級制覇達成 『観戦記1406』

 

9月にはイギリスO2アリーナに乗り込み、IBF14位のチャーリー・エドワーズを10RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記1410』

 

2017年6月には、ジェッカー・ブハベに判定勝ち~そして9月に階級を上げ、IBFスーパーフライ級王座挑戦者決定戦で同じフィリピン人のIBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王者ジョナス・スルタンと対戦も判定敗け 『観戦記2503』

 

2018年7月にメキシコで再起してホセ・ペチを2RにTKOで降す~2019年2月にフィリピンで、山下賢哉選手を6RにTKOで降す。

そして、スーパーフライ級は飛ばしてWBOバンタム級暫定王者決定戦へ!対戦するのは、元WBOラテンアメリカバンタム級王者のリカルド・エスピノサ!

1997年7月にメキシコのバハ・カリフォルニア州ティファナで生まれたリカルド・エスピノサ・フランコは、2015年1月に地元ティファナでデビューしてアンヘル・クルスに3RでKO勝ち~さらに6連勝5KOするも、2016年5月にサム・ロドリゲスに判定敗け。その後は13勝11KO1敗で、2018年8月にダニエル・ロサノを2RにTKOで降しWBOラテンアメリカバンタム級王座を獲得。

11月に、ジェイソン・バルガスを2RにKOしてWBOラテンアメリカ王座初防衛に成功~2019年3月にも、リカルド・ヌネスを10RにKOして2度目の防衛に成功。

 

WBOバンタム級正規王者のゾラニ・テテが、2018年11月のWBSSバンタム級トーナメント1回戦でミーシャ・アロイヤンに判定勝ちしてから 『観戦記1595』 肩の怪我で防衛戦ができていなく(と、言っても5ヶ月)WBSSの絡みもありランカーと防衛戦ができないのもあっての暫定王座決定戦!メインのWBCウェルター級シルバー王座戦 ダニー・ガルシアvsアドリアン・グラナドス 『観戦記2493』 が終わった後で会場が寂しく、テレビ中継も無い中で開催された暫定王者決定戦!

 

2019年4月20日 WBOバンタム級暫定王座決定戦 ジョンリエル・カシメロvsリカルド・エスピノサ

 

ジョンリエル・カシメロ 26勝17KO4敗 元2階級制覇王者

リカルド・エスピノサ 23勝18KO2敗 元WBOラテンアメリカ王者

 

1R、初回から、エスピノサがガンガン振り回していく!

 

カシメロは、廻りながらクリンチ~前に出てくるエスピノサに、カシメロは軽いステップから右フック!

 

2R、低いガードながらも、カシメロは前後のステップでエスピノサのパンチをかわしながらジャブを入れる

 

エスピノサは、手数多くカシメロを追い回す~カシメロは、ロープに詰まりクリンチが多い

 

3R、エスピノサが振り回す~カシメロは下がりながらも左フックを返すが、エスピノサは止まらず追いかけ振る!

 

距離を取りたいカシメロも、エスピノサはガンガン詰めてくる~右が相打ちも、カシメロが効いたか!?下がったカシメロに、エスピノサが連打もヒット率悪い

 

4R、下からのジャブを打ちながら、距離を取るカシメロ~エスピノサが入ってきたところに右フック!

 

細かく当てているのはカシメロだが、エスピノサがパンチは当たらなくても押し込む

 

5R、エスピノサがグチャグチャに打ってくるが、カシメロは下がりながらも左ボディー!

 

頭を当てながらエスピノサが振り回す~真っ直ぐ下がったカシメロに、見栄えがいいパンチを振り回す!

 

6R、エスピノサが打っていく~廻りながら返すカシメロに、エスピノサはボディー!さらに回転が上がり、打ちまくるエスピノサ~しかし、カシメロがカウンターの右!エスピノサ効いた!

 

一気にカシメロが連打で、エスピノサはダウン!

 

エスピノサが立ち上がったところでラウンド終了

 

7R、カシメロが極めにいくが、エスピノサも返す~エスピノサの右に、左フックを狙うカシメロ

 

エスピノサが右をガンガン叩きつける~カシメロも下がりながら返すが、クリンチが多くなる

 

8R、前に出てくるエスピノサに、カシメロは距離を取りながらも振りかぶった右を叩きつけていく

 

エスピノサが入ってくるところに、カシメロが右を狙うのでエスピノサは入れなくなる

 

9R、右で踏み込んでいくエスピノサに、カシメロは動きながら左フックで合わしていく

 

カシメロはスイッチもしたりするが、エスピノサは突っ込んで振り回す!

 

10R、カウンター狙いのカシメロに、エスピノサは密着していきボディー!

 

クリンチばかりのカシメロに、エスピノサが打ちまくるがクリーンヒットは奪えない

 

11R、カシメロはスタミナも切れたのか!?エスピノサの猛攻に耐えるだけ

 

クリンチばかりのカシメロたが、エスピノサも狙い過ぎて空振りばかり

 

12R、ポイントはどうか!?ゴングと同時に激しく打ち合う~カシメロの右!エスピノサ効いた!

 

一気にカシメロがラッシュ!右ストレートから左フック!

 

よろけるエスピノサに、カシメロが凄まじい連打でエスピノサをなぎ倒す!

 

カウント中のエスピノサに、カシメロらしいパフォーマンスを魅せる

 

立ち上がったエスピノサに、カシメロが右ストレートで極めにいく~エスピノサも必死に返す!

 

しかし、カシメロの暴風は止まらず、エスピノサがよろけたところでレフリーが走って止めに入る

 

最終回に見事!ジョンリエル・カシメロがTKO勝ちで、暫定王座とはいえ3階級制覇達成!ワイルドな大振りと野獣のようなラッシュ、おどけたような態度と悪態や無礼な振る舞い。なんとも魅力的なファイターのカシメロだが、試合後の顔を見ても打たれた感じはなくパンチの芯を外すのが上手いのが分かる。攻撃は狂暴でワイルドな振りから強烈なパンチを打ち、王座を奪った3階級は総てKO(TKO)勝ち。

そしてカシメロの次戦は、WBSS準決勝を棄権した正規王者のゾラニ・テテでは無くフィリピンのマニラでWBバンタム級10位のセサール・ラミレスと初防衛戦。初の世界戦でKO敗けをしたリカルド・エスピノサは、8ヶ月後の12月にメキシコで再起してアンドレス・ガルシア・グスマンに1RでKO勝ち。

 

★カシメロの3階級制覇は総てフィリピン以外で獲得 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村