観戦記2601 WBOインターコンチネンタルヘビー級王座戦 タイソン・フューリーvsトム・シュワ | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

5月20日の「ザ・リング」によるパウンド・フォー・パウンド(階級が一緒なら誰が1番か)でWBAスーパー&IBF&WBOヘビー級王者で元4団体統一クルーザー級王者のオレクサンドル・ウシクが1位、元4団体統一バンタム級王者で3階級制覇の井上尚弥選手が2位、元4団体統一スーパーライト級王者で現WBOウェルター級王者のテレンス・クロフォードが3位と元4団体統一王者がトップ3を埋める。こんなランキングを楽しみ酒のツマミにするのも、クラスは軽いが「体重が一緒なら軽量級の王者のほうがテクニックもあり強い」 という風潮があるのだからだろ。

日本語でも「ウドの大木」という表現もあり、デカいヤツはデカいだけ!という風潮があることは否めない。しかし、ヘビー級のファイターが「俺は体重が低かったらスピードは軽量級の選手より速い」という言い分もあるだろう。どうしても1発当たったもん勝ちの試合が喜ばれるヘビー級だが、ヘビー級でテクニックもスピードもタフさもパンチ力も備えた無敗の選手なら‘パウンド・フォー・パウンド‘ランキングなんてものは不要だろう。

そんな世界最強を名乗ってもいい、巨体でパンチは爆発的かつテクニック&スピードも抜群な無敗の元3団体ヘビー級王者のタイソン・フューリーはMMAをやっても強いのでは無いかと思わせるファンタジー溢れた最強を語っていい選手!

 

1988年8月にイングランドのマンチェスターに生まれたタイソン・ルーク・フューリーは、アイルランドの移動民族の家計でなんと6ヶ月の早産で生まれ未熟児だったらしい。父親が素手で闘うベアナックル・ボクシングと通常のボクシングの選手で、元統一ヘビー級王者のマイク・タイソンから因んだ名前を付けたらしい。

12歳で父親に習いボクシングを始める~ベアナックルの試合もしていたらしいが、北京オリンピックを目指す~オリンピック選考からは漏れたのを機にアマ30勝4敗で、2008年12月に20歳でプロデビューしベラ・ハディクを1RにTKO勝ち~デビュー7連勝7KOで、2009年9月にジョン・マクダモットとのBBBofcイングランドヘビー級王座決定戦を判定勝ちし王座栄冠~王座は返上するがノンタイトル戦を2連勝し、2010年6月にジョン・マクダモットとBBBofcイングランドヘビー級王座決定戦&英国ヘビー級挑戦者決定戦を9RにTKO勝ち~9月にリッチ・パワー、12月にザック・ページに判定勝ちし2011年2月にもマルセロ・ルイス・ナシメントを5RにTKOで降す~2011年7月に、BBBofc英国&コモンウェルス英連邦ヘビー級王者のデレック・チゾラを判定で降し王座獲得 『観戦記2133』

9月、ニコライ・フィルサに5RTKO勝ち~11月にネベン・パイケッチを3RにTKOで降し初防衛に成功~2012年4月にアイルランドヘビー級王座決定戦で、マーティン・ローガンを5RにTKOで降し王座栄冠~7月に、ビニー・マダローンとのWBOインターコンチネンタルヘビー級王座決定戦を5RにTKO勝ちし王座栄冠~12月にケビン・ジョンソンとのWBCヘビー級王座挑戦者決定戦を大差判定勝ち~ノンタイトル戦を2連勝し、2014年11月にEBU欧州&WBOインターナショナルヘビー級&BBBofc英国ヘビー級王座決定戦でデリック・チゾラと再戦し10Rに棄権に追い込む 『観戦記2494』

 

世界ランキングもWBA4位、WBC5位、IBF3位、WBOは1位まで上げ、2015年2月にクリスチャン・ハマーを8R終了TKO勝ちしWBOインターナショナルの初防衛に成功 『観戦記2424』そして、11月にWBAスーパー&WBC&IBFヘビー級王者のウラジミール・クリチコに挑戦し判定勝ちしで3団体王者に輝く 『観戦記1048』

 

鬱やらドーピング問題やらで2年7ヶ月のブランクをつくるも、2018年6月にセフェル・セフェリとの再起戦を4R終了時棄権に追い込む 『観戦記1614』 8月にも、元IBOヘビー級王者のフランチェスコ・ピアネタをフルマークの判定で完封 『観戦記2184』そして、12月にデオンテイ・ワイルダーのWBCヘビー級王座に挑戦も1-1のドロー 『観戦記2257』

 

2019年に入り、ワイルダーとの再戦を睨み対戦するのはWBOインターナショナルヘビー級王者のトム・シュワルツ!

 

ドイツのアンハルト州ザクセンで生まれたトム・シュワルツは、2013年6月に地元ザクセンでデビューしてマリオ・シュミットに1RでKO勝ち~4連勝2KOして、2014年5月のヘビー級ワンデイトーナメントで優勝~さらに7連勝4KOして、2015年11月にイリヤ・メゼンチェフを7RにKOしてWBOヘビー級ユース王座を獲得。

2016年3月に、ゴギータ・ゴルギラゼを1RにTKOで降しWBOヘビー級ユース王座初防衛に成功~6月にも、デニス・レヴァンドフスキを判定で降しWBOユース王座2度目の防衛とWBCユース王座も獲得~2017年3月に、イビツァ・バキュリンに判定勝ち~4月にも、アドヴァン・レゾビッチを2RにKOしてWBOインターコンチネンタル王座を獲得~2018年2月には、サミール・ネポを4RにTKOで降しWBOインターコンチネンタル王座初防衛とBDBドイツ王座も獲得~9月にも、ジュリアン・フェルナンデスを2RにKOしてWBOインターコンチネンタル王座2度目の防衛に成功~11月に、クリスチャン・レヴァンドフスキ―を6RにTKOで降す~2019年3月にも、クリスティジャン・クルスタッチッチを2RにKOしてWBOインターコンチネンタル王座3度目の防衛に成功。

 

WBOで2位、IBFで9位にランクされる無敗のトム・シュワルツ!なんと前日計量で1RでのKOを予告する!初のラスベガス登場となるタイソン・フューリーは、ロッキー4のアポロ・クリードのごとく‘リビング・イン・アメリカ‘で登場し星条旗コスチュームで入場!

 

2019年6月15日 WBOインターコンチネンタルヘビー級王座戦 トム・シュワルツvsタイソン・フューリー

 

タイソン・フューリー 27勝19KO無敗1分 元3団体統一ヘビー級王者

 

トム・シュワルツ 24勝16KO無敗 5度目の防衛戦

 

1R、シュワルツが前に出てくるも、フューリーは軽快なステップから左!

 

フューリーの多彩な左と動きに、シュワルツはガードを固めるだけ~フューリーがコンパクトなワン・ツー!

 

さらにリズムカルにジャブを出すフューリー~スイッチもしながら、シュワルツのガードの真ん中にパンチを突き刺す!

 

2R、サウスポーに構えたフューリーが、長いジャブを伸ばす~シュワルツは全く入れない

 

なんとか反撃しようとするシュワルツも、柔らかくかわしたフューリーが豪快に振る!

 

シュワルツが必死に前に出る~フューリーの左を貰っても打ち返す!

 

しかし、フューリーは身体を入れ換えて右を打ち降ろす!

 

フューリーが、ノーガードで挑発しながらポンポン当てていく~鼻血が吹き出すシュワルツに左ストレート!

 

シュワルツの必死の連打も、フューリーは身体を振って見事にかわす

 

フューリーが極めにいく~ズルズル下がったシュワルツに、フューリーはよく見てガードの隙間にパンチを捩じ込む!シュワルツ崩れた!ダウン!

 

顔面血だらけながら立ち上がったシュワルツに、フューリーは走って仕留めにいく!

 

コーナーに詰まったシュワルツにフューリーが連打!

 

フューリーは豪快かつ、冷静にガードの隙間を打ち込む!

 

シュワルツ危ない!レフリーは走って止めに入る!

 

流石の貫録で、タイソン・フューリーが2RにTKO勝ち!前戦のデオンテイ・ワイルダー戦に続いてアメリカのリング登場となったフューリーは、リング上での得意の歌はエアロスミスの‘I Dont‘ Wanna Miss a Thing‘を歌いMGMガーデンアリーナをホッコリさせる。そしてフューリーは次戦について 『次は何かって?来年、俺たちはデオンテイ・ワイルダーの持つあの緑のベルトを取りにいく』 と話す。

いやぁ~強い!あの巨体で軽やかな身のこなしに、変幻自在にスイッチをしながらパンチの角度も自在に操る。しかも、1発の強さもあるのだから・・・・ヘビー級だからという訳ではなくパウンド・フォー・パウンドに余り上がらないのが不思議だ。ヘビー級の雄アンソニー・ジョシュアが、この試合の2週間前に初のアメリカリングで急遽代打出場のアンディ・ルイスJrにTKO敗けし 『観戦記2589』 デオンテイ・ワイルダーを追い込むもドローで全勝を止めたタイソン・フューリーが‘ヘビー級の主役は俺だろう?‘と言わんばかりの圧倒劇。

初黒星となったトム・シュワルツは、その後2連勝2KOしてIBFインターコンチネンタルヘビー級王座を獲得。

 

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