観戦記2583 WBOインターナショナルスーパーライト級王座戦 クリス・アルジェリvsトミー・コ | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

1ヶ月前になる4月16日、見事にIBFミニマム級暫定王座を獲得した重岡銀次郎選手 『観戦記2578』 1Rにダウンを奪われるも、見事9RにKO勝ちで王座を栄冠。しかし、けっして逆転KOでは無く7Rにはダウンを奪い返し中盤以降はポイントでもリードしていた。

ラウンドマストシステムが推奨され、ボクシングの採点ではギリギリでも10-9を付けるようになっている。よっぽどは無い限りダウンを奪わなければ10-9であり、ダウンを奪っても10-8。他のラウンドで微妙な感じでも手数が多いや、1発印象的なパンチを入れたでも10-9が2R続けばダウンで失ったポイントを取り戻せる。

フラッシュダウンは10-8、完璧なダウンは10-7にしないと、3Rに渡ってダウンを奪っても他のラウンドを微妙にでも10―9で取れば世界戦の12Rラウンドでは6ポイントづつ取って94-94でドローになる。

2014年6月に、WBOスーパーライト級王者のルスラン・プロポドニコフに挑戦したWBO13位のクリス・アルジェリは1Rにいきなり2度のダウンを奪われる。しかし、立ち上がったアルジェリに採点は10-7~その後はコツコツとパンチを当てるアルジェリと、当てられようとも倒せばいい!と剛腕を振るプロボドニコフの展開で試合は終わり、判定は117-109、112―114、112-114の1-2でクリス・アルジェリが新王者になった。

畑山隆則vsリック吉村を生で観て、アウトボクシングの素晴らしさに惚れた私はアルジェリにもボクシングの美しさに感銘を受けたがエキサイトマッチ解説陣にもアルジェリは不評だった。

 

1984年3月にアメリカのニューヨーク州ハンティントンで生まれた‘The Fighting Collegian(闘う大学生)‘クリストファー・マーク・アルジェリは、父親がイタリア人で母親はアルゼンチン人。10歳で中国拳法を始め、16歳でキックボクシングを始める~高校時代にはレスリング部でキャプテンを務める。大学時代はアマチュアキックボクシングで全米競技空手協会北西部王座など数々のタイトルを獲得し、19歳の時にキックボクシングでプロに転向~2006年にWKA世界ウェルター級王座、2007年10月にISKA世界ウェルター級王座を獲得など20戦無敗。

ボクシングに転向して、2008年4月にニューヨーク州ブルックリンでデビューしケン・ダナムに3RでTKO勝ち~さらに17連勝7KOして、2014年2月にエマニュエル・テイラーに判定勝ち~そして6月にWBO13位として、WBOスーパーライト級王者のルスラン・プロボドニコフに2-1の判定勝ちをして王座栄冠。

 

ファイトマネーで借金と奨学金を返し、11月にはマカオでWBOウェルター級王者のマニー・パッキャオに挑戦も6度倒され大差判定敗けも167万$を稼ぐ。

 

WBOスーパーライト級王座は剥奪されたが、2015年5月に元WBA&IBFスーパーライト級王者のアミール・カーンとWBCウェルター級シルバー王座決定戦で対戦も判定敗け 『観戦記918』 12月にも、ウェルター級契約でエリック・ボーンに判定勝ち~2016年4月に、エロール・スペンスJrと対戦も初のKO敗けとなる5RTKO敗け~2年半明けて、2018年11月にアンヘル・ヘルナンデスに判定勝ち~2019年1月に、アンヘル・ゴンザレスを判定で降しWBOインターナショナルスーパーライト級王座を獲得。

 

そして初防衛戦に迎えるのは、元IBFインターナショナルライト級王者のトミー・コイル!

 

イギリスのヨークシャー州ハルで生まれたトミー・コイルは、2009年9月に地元ヨークシャーでデビューしてクリスチャン・レイトに判定勝ち~さらに9連勝2KOして、2012年3月にグレアム・ヒギンソンを3RにKOしてBBBofc英国中部ライト級王座を獲得。さらに2連勝も、2012年10月の英国プロボクサートーナメントライト級準々決勝で判定敗け。

2012年11月に、アントニオ・ジョアン・ベントを1RにTKOで降しWBCインターナショナルライト級王座を獲得~2013年4月に、ジェイ・モリスを4RにTKOで降す~7月に、後にWBAライト級暫定王者になるデリー・マシューズとコモンウェルス英連邦ライト級王座決定戦で対戦も10RにTKO敗け~9月にウィリアム・ウォーバートンに判定勝ち~11月には、ジョン・シンプソンを7RにTKOで降しIBFインターナショナルライト級王座を獲得。

2014年2月に、ダニエル・エドゥアルド・ブリズエラを12RにTKOで降しIBFインターナショナル王座初防衛に成功~5月に、マイケル・アンサーに判定勝ち~10月に、元WBOライト級暫定王者のマイケル・カティディスを2RにTKOで降しIBFインターナショナル王座2度目の防衛に成功~王座を返上し、2015年3月にマ―ティン・ゲシンを5RにTKOで降す~8月に、WBCインターナショナル王座とWBCライト級王座挑戦権を賭けてルーク・キャンベルと対戦も10RにTKO敗け。

2016年6月にレイナルド・モラに判定勝ちも、7月にBBBofc英国スーパーライト級王者のタイロン・ナースに挑戦も判定敗け~2017年2月に、コフィ・イエーツを3RにTKOで降す~2018年4月に、ショーン・ドットを6RにTKOで降しコモンウェルス英連邦ライト級王座獲得~10月に、ライアン・キエルチェスキに判定勝ち。

 

幼少からのライバルのルーク・キャンベルにTKO敗けして、念願の世界王座挑戦権を獲得できなかったトミー・コイル。元世界王者のクリス・アルジェリを倒し、世界王座挑戦の足掛かりをつけるか!?世界王座よりも、マニー・パッキャオとの対戦というキャリアのハイライトを持つクリス・アルジェリは167万$を獲得したが、その後はアミール・カーン、エロール・スペンスJrと大物に敗けるも再浮上と為に敗けられない防衛戦!

 

2019年6月1日 WBOインターナショナルスーパーライト級王座戦 クリス・アルジェリvsトミー・コイル

 

クリス・アルジェリ 23勝8KO3敗 初防衛戦

 

トミー・コイル 25勝12KO4敗 元IBFインターナショナルライト級王者

 

1R、コイルが忙しく動き上下に左を伸ばす~アルジェリはガード高く構えワン・ツーで出ていく

 

廻るコイルをアルジェリが追いかけ打つも、ディフェンシブなコイルにヒットしてない

 

2R、ジャブを突くアルジェリに、コイルはダッキングしたまま低く入り右オーバーハンド!

 

アルジェリ効いた!ズルズルとロープに下がる~必死に返すが、コイルの左フックを貰い連打される!

 

アルジェリ効いた!ズルズルとロープに下がる~必死に返すが、コイルの左フックを貰い連打される!耐えたアルジェリはジャブを打ちながら回復してくる~コイルは1発を狙いすぎて当たらない

 

3R、アルジェリが細かいジャブの連打から、右ストレートを伸ばすがコイルかわす

 

手数でアルジェリが押していくが、コイルも狙い済ました右カウンター!

 

4R、やっとコイルから出ていきアルジェリをロープまで押し込むも、やはり手数はアルジェリが多く右を振り落とす!

 

接近戦でも、アルジェリが細かくアッパー~右を振り落としてから左ボディー!コイル効いた!

 

下がったコイルをアルジェリが追いかける~コーナーに詰めてボディー連打でコイルはダウン!

 

立ち上がったコイルにアルジェリがボディー!しかし、コイルも左アッパーを振る!

 

5R、コイルのダメージはどうか!?まだまだ頭から突っ込んでくる!

 

アルジェリは細かくボディーを入れる~下がらせてワン・ツー!

 

6R、やはり頭から突っ込んでくるコイルも、パンチを当てているのはアルジェリ

 

しかし、コイルは止まらず出続ける~お互いに右のカウンターを狙う

 

7R、勢いよく出てくるコイルに、アルジェリが右クロス!

 

コイルは、ダメージと疲れか出れなくなる~アルジェリが手数多く攻める!右クロス!

 

8R、動きが止まったコイルに、アルジェリが上下に打ちまくる!

 

アルジェリが追い回してボディーも、なかなかフィニッシュに持っていけない

 

なんとか立っているコイルに、アルジェリが追い回して上下に打つ!

 

打たれるコイルに、レフリーは何度か覗き込むもラウンド終了

 

しかし、コーナーに戻ったコイルにセコンドは棄権を説得し・・・・終了!

 

見事に8R終了時TKO勝ちで、クリス・アルジェリがWBOインターナショナル王座スーパーライト級王座の初防衛に成功!綺麗な足捌きからジャブ~ワン・ツーと優等生な試合振りのアルジェリは流石のテクニックで、ロープを背にしながらのカウンターや上下の打ち分け~右クロスは見惚れる美しさ。

ストップを嫌がったトミー・コイルだったが、ポイントも8R終了時で77-74、77-74,79-72とリードされていただけにしょうがないか!?コイルは、この後は試合をしてないみたいなので5敗目を喫し引退をしたのだろう。アルジェリの次戦はコロナ禍もあり間が空き、2年2ヶ月後の2021年8月にミッケル・レピエールと対戦~12月に、イギリス期待のコナー・ベンと対戦!

 

★アルジェリはボクシング引退後に医学大学に通い医者になる予定 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村