観戦記2578 IBFミニマム級暫定王者決定戦 重岡銀次朗vsレネ・マーク・クアルト | 人生マイペンライ

人生マイペンライ

格闘技を愛し50歳過ぎても殴り合う

《本日のDVD鑑賞》

 

練習中の拳の怪我により7月25日になった、井上尚弥選手の4階級制覇を目指すWBC&WBOスーパーバンタム級王者スティーブン・フルトンへの挑戦。アンダーカードにはオリンピック2大会連続金メダルのロベイシー・ラミレスに、オリンピック銅メダルの清水聡選手が念願の世界初挑戦。さらに東洋太平洋バンタム級王者の武居由樹選手も出場し、フィリピンバンタム級王者のロニー・バルドナドとノンタイトル戦。7勝6KO無敗の快進撃を続ける、坂間叶夢選手のWBCライトフライ級ユース王者決定戦など楽しみなカードが揃う。

井上尚弥選手の実弟の井上拓真選手は、4月8日にリボリオ・ソリスを判定で降しWBAバンタム級王座を獲得したばかりなので 『観戦記2573』 7月は出場しない。井上尚弥選手と井上拓真選手が同じ興業に出場したのは、デビュー戦、2戦目、3戦目、4戦目、6戦目、7戦目、8戦目、10戦目、11戦目と最初は多いが、井上尚弥選手がWBSSに出場してからは、14戦目のノルディーヌ・ウバーリとのWBCバンタム級王座統一戦 『観戦記1835』 17戦目の古橋岳也戦 『観戦記2430』 18戦目のジェイク・ボルネア 『観戦記2499』 と少なくなっている。

まったくもってどうでもいい事だが、井上尚弥選手のWBSSから海外~単独での試合の価値が上がった事が関係していなくはないだろう。ましてや、兄弟なのだから体型や体質も似ているだろうから、階級も同階級で4団体制覇をした兄が同じジムなのだからマッチメイクも大変だろう。

そして、同じ兄弟ボクサーで同日に同階級で初の世界王座奪取を揃って偉業を狙うというのが重岡優大&重岡銀次郎の重岡兄弟!まずはセミファイナルに登場は、生涯無敗の重岡銀次朗選手!

 

1999年10月生まれ熊本県熊本市出身の重岡銀次朗選手は、幼稚園から空手をしていて小学校4年からはボクシングも始める~中学生からはボクシング1本に絞り、地元の開新高校に進学~2016年度高校選抜ピン級優勝~2016年度インターハイピン級優勝~2016年度国体少年の部ピン級優勝~2017年度高校選抜ピン級優勝~2017年度インターハイピン級優勝と高校5を達成。~アマチュア戦績56勝17RCS1敗、唯一の1敗は兄の重岡優大選手とインターハイ熊本予選の決勝で当たりゴングと同時に棄権敗け。

高校卒業後に上京して、ワタナベジムに兄の重岡優大選手と所属する~19歳になる寸前の2018年8月にデビューし、タイのサンチャイ・ヨップンに3RでTKO勝ち~2019年2月にギアッティポン・グムサワットを1RにTKOで降す~4月には、前年に谷口将隆選手とWBOアジア太平洋王座を争ったフィリピンのジョエル・リノに判定勝利~そして7月に、わずかデビュー4戦目でWBOアジアパシフィックミニマム級王座決定戦出場してWBOアジアパシフィック4位のクライデ・アザルゴンを1R72秒でKOし王座栄冠 『観戦記1952』

大晦日には、元IBOライトフライ級王者のレイ・ロリトを5RにKOして初防衛に成功~2021年7月に、WBOアジア3位の川満俊輝選手を2RにTKOで降し2度目の防衛に成功~WBOアジア王座は返上して、2022年3月に日本ミニマム級2位の仲島辰郎選手との日本ミニマム級王座決定戦に判定勝ちして王座獲得~7月にも、日本1位の春口直也選手を4RにTKOで降し初防衛に成功

 

そして日本王座を返上して、2023年1月に具志堅陽高さんと同じデビュー9戦目でIBFミニマム級王者のダニエル・バラダレスに挑戦も3Rバッティングで無効試合 『観戦記2515』

 

当然、再戦となるはずだがバラダレスは病院でMRI検査を受け 『結果は問題がなかったが左耳が聞こえなくなった、その後非常にめまいがする』 となり・・・・暫定王者決定戦となる。対戦するのは、IBF3位のレネ・マーク・クアルト!

 

1996年8月にフィリピンの北サンボアンガ州ホセ・ダルマンで生まれた‘Mighty‘レネ・マーク・クアルトことレネ・マーク・リヴィラス・クアルトは、アマチュアでは国内のミンダナオ島ビン級で準優勝。

2014年6月にフィリピンのダバオでデビューして、ロダンテ・スアカサに判定勝ち~さらに2連勝1KOするも、2015年1月にジェラルド・パクラに判定敗け。その後は12勝8KO無敗1分で、2018年8月に、銀次朗選手ともWBOアジア王座を賭けて闘う 『観戦記1952』 クライデ・アザルゴンを判定で降しWBOオリエンタルミニマム級王座を獲得~2019年3月には、サムエル・サルバとIBFミニマム級王座挑戦者決定戦で対戦も判定敗け。

直ぐに再起して2勝2KO1分~2021年2月に、IBFミニマム級王者のペドロ・タドゥランを判定で降し王座獲得~2022年2月に、ペドロ・タドゥランとのリターンマッチを2-0の負傷判定勝ちで初防衛に成功~しかし、7月にダニエル・バジャダレスに1-2の判定敗けし王座陥落~12月に再起し、デクスター・アリメンタを2RにKOする。

 

IBFミニマム級は1位と2位は空位なので、前王者でランキング3位のレネ・マーク・クアルトと暫定王者決定戦となったIBF4位の重岡銀次朗選手。銀次朗選手としてはバラダレスと決着をつけたかっただろうが、メインでWBCミニマム級暫定王者決定戦に出場する兄の重岡優大選手へ繋げられるか!?

 

2023年4月16日 IBFミニマム級暫定王座決定戦 レネ・マーク・クアルトvs重岡銀次朗

 

レネ・マーク・クアルト 21勝12KO3敗2分 IBF3位

 

重岡銀次朗 8勝6KO無敗1無効試合 IBF4位

 

1R、銀次朗選手がポンポン手を出していく~クアルトは前に出ていき大きく振る!

 

クアルトがガンガン出てくるが、銀次朗選手は廻りながらボディー~しかし、クアルトが踏み込んで右!

 

クアルトの頭が当たり銀次朗選手が倒れ、一瞬ヒヤッとする~クアルトが攻める!右!銀次朗選手は早くもダウン!

 

立ち上がった銀次朗選手に、クアルトが右を振るも銀次朗選手かわす

 

2R、ダメージは感じさせない銀次朗選手は動く~クアルトも踏み込んで交差する

 

サウスポーとオーソドックスが飛び込み合うので、度々バッティングになる~クアルトが振り回す!

 

3R、やはり、クアルトかガンガン振ってくる~銀次朗選手も左フックを合わせる!

 

銀次朗選手は細かく打ちながら、しっかりボディーを打ちダメージを与えていく

 

4R、ガンガン前に出て振ってくるクアルトに、銀次朗選手は廻りながらボディー!

 

出入り速い銀次朗選手は、クアルトの入り際をジャブで止める

 

5R、クアルトが速い踏み込みから左を突き刺す~銀次朗選手が左を振るも、かわしたクアルトがボディー!

 

振り回すクアルトのパンチをかわして、銀次朗選手が細かくジャブ~ボディー!左ストレート!

 

6R、ラウンド開始直後は、クアルトが身体で押し込んでいくが当たってはいない

 

銀次朗選手は動きを止めず、細かく細かく当てていく~さらにボディー!効いた!

 

それでも銀次朗選手は冷静に攻める~狙い済ましたボディー!クアルトは堪らずダウン!

 

と思われたが、バッティング?スリップ?でノーダウン~と、言ってもクアルトはボディーが効いている

 

7R、明らかに動きが落ちているクアルトだが、パンチは出してくる~素早くかわした銀次朗選手がボディー!

 

銀次朗選手は動きが落ちない~着いてこれないクアルトを狙い打つ!

 

クアルトも打ち合いには返していくが、かわした銀次朗選手のボディーに再びダウン!

 

立ち上がったクアルトは、クリンチしながらのアッパーで何とか逃れる

 

8R、ボディーが効いているだろうが、クアルトはラウンド始めは素晴らしい攻めを魅せる

 

しかし、銀次朗選手のボディーにクアルトは止まる~それでも銀次朗選手は、焦らずに攻める

 

9R、スピードが落ちたクアルトに、銀次朗選手が出入りからボディー!クアルト効いてる~さらに銀次朗選手がボディー!

 

クアルトは一発狙いで手数は出ない~銀次朗選手が出入り速くボディー!クアルトは腰を落とす!ダウン!

 

終わったと思われたが、クアルトは雄叫びを上げながら立つ~残り時間は少ないが、銀次朗選手がまとめる!

 

必死にガードするクアルトも、ボディーで悶絶し倒れる!

 

なんとか立ち上がったクアルトだが、ファイティングポーズはつくれず終了!

 

見事に9RにKO勝ちで、重岡銀次朗選手がIBFミニマム級暫定王座を獲得!1Rはフィリピン人らしい思いっきりのいいワンツーを喰らいダウンをしてしまった銀次朗選手だったが、ボディーを効かせて2度ダウンを奪い最後もボディーで沈めるとミニマム級っぽくない試合内容で1月の無念を晴らす。銀次朗選手はリング上で 『楽に倒してカッコいい姿見せるつもりだったんですけど、はじめてダウンして、貴重な試合でした。今日は熊本地震があった日でもあって、皆さんに笑顔を届けたかった』 と話す。

クアルトも鋭い踏み込みからダウンを奪うなど元世界王者らしい動きだったが、銀次朗選手のサウスポーからアウトを取って踏み込みレバー~鳩尾への左ボディーは美しくクアルトを断ち切った。れでもクアルトは 『体重を減らしすぎて、普段なら銀次朗選手のパンチは受けられる強さだったが、減量でやってしまった。2回ぐらい彼をノックアウトできたが、今回は減量が問題だった。銀次朗選手もいい技術はあるが、僕自身もいいコンディションだったらもっといい試合ができたと思う』 と言い訳を・・・

暫定王座を決定戦で獲得なので、主要4団体では暫定王者に厳格なIBFは正規王者のダニエル・バラダレスと次戦で統一戦になるだろうが銀次朗選手としたら望むところだろう。

 

★バラダレスはすんなりと対戦に応じるのか!?メキシコ開催か!? 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村