観戦記2571 IBFフェザー級王座挑戦者決定戦 キコ・マルチネスvs阿部麗也 | 人生マイペンライ

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《本日のDVD鑑賞》

 

バスケットボールのアニメ映画のスラムダンクが日本でも人気だが、中国では凄まじいらしい人気らしい!舞台となった鎌倉の踏切にも多くの中国人が撮影に来ているらしいが、1990年に中国がNBAを放送しマイケル・ジョーダン全盛期~日本アニメの人気でスラムダンクは大人気だったらしい。子供が好きだったので何回かアニメは観たことがあったが、主人公の桜木花道が怪我をして唐突に終わったような印象だった。
そのスラムダンクの主人公で元不良だった桜木花道は‘自称天才‘を豪語しながら恵まれた体と地道な努力で成長していく。格闘技界でも 「俺は神だ」 や 「選ばれた人間」 というワードは多く使われ、トラッシュトークを含め自分を鼓舞していく選手は多い。
王者になる人間は実力や運、タイミングや環境など様々な要素が重なり呼び寄せ王者になるからランキング1位の上に王者がいるのだろう。

スラムダンクの桜木花道が‘自称天才‘と身体能力と努力でグングン実力を付けていったが、やはり‘自称天才‘と言いながらも敗けを糧にして会社員をしながらコツコツと世界ランキングを上げてきたのが‘自称天才‘阿部麗也選手!

 

1993年3月に福島県耶麻郡で生まれた‘大和の雷神‘阿部麗也選手は、中学校ではバスケットボールや陸上部に所属する~福島県立会津工業に進学し‘あしたのジョー‘の影響でボクシング部に入る。インターハイ、国体、選抜と主要な全国大会に出場を果たすものの、全国では1勝で通算戦績は7勝2RSC8敗。「もうボクシングはいい」と就職し、故郷を離れ神奈川県で就職。しかし、趣味程度のつもりで会社の同期とKG大和ジムに入会。

2013年6月に20歳でデビューし、広川哲矢選手に判定勝ち~しかし、7月に小林光希選手に判定敗け~直ぐに再起して6連勝4KOで、東日本フェザー級新人王に輝く~2014年12月に、殿本恭平選手を判定で降し全日本フェザー級新人王に輝く。

2015年3月に草野慎悟選手に判定敗けも、その後は6連勝3KO。2017年10月に、世界王座に2回挑戦経験のある細野悟選手に9R負傷判定勝ち~さらに4連勝2KOして、2019年5月に日本フェザー級王者の源大輝選手に挑戦もドロー~9月に湊選手が返上した日本フェザー級王座を、日本2位の佐川遼選手と決定戦で対戦も判定敗け。1年1ヶ月空け、2020年10月に再起して2連勝~2021年11月の最強後楽園で、日本2位として日本1位の渡部大介選手を3R終了時棄権に追い込み日本王座挑戦権を獲得~2022年5月に、日本フェザー級王者の丸太陽七太選手を判定で降し日本王座とWBOアジア太平洋フェザー級王座を獲得。

 

12月にWBOアジア1位&日本2位の前田稔輝選手を判定で降し初防衛に成功。

 

そして、IBFフェザー級3位としてIBFフェザー級王座挑戦者決定戦に出場!対戦するのはIBFフェザー級2位のキコ・マルチネス!

 

1986年3月にスペインのバレンシア州で生まれた‘スペインの衝撃‘ キコ・マルチネスはスペインらしくサッカー少年だったが、14歳からボクシングを始める~アマで40戦32KO無敗の戦績を残し、2004年6月に18歳でデビューしデビット・カセロに3RにTKO勝ち~その後も7連勝7KOで、2005年7月にマヌエル・ゴメスを4RにKOしてTWBAスーパーバンタム級王座を獲得~さらに2連勝2KOして、2006年3月にサレム・ブレイタのEBU―EUスーパーバンタム級王座に挑戦し初の判定も王座獲得~5月のノンタイトル戦をTKO勝ちし、7月にジョン・ビカイを判定で降し初防衛に成功~2連勝1KO後の2007年8月に、後にWBAスーパーバンタム級王者になるバーナード・ダンを1RにTKOで降しEBU欧州スーパーバンタム級王座を獲得~しかし2008年3月に、後に西岡利晃さんのWBCスーパーバンタム級王座に挑戦する 『観戦記386』 レンドール・ムンローに初黒星となる判定負けして王座陥落~3連勝後の2009年2月にレンドール・ムンローと再戦するが、判定負け。9月に南アフリカでタカラニ・ヌドロフとWBA&IBFスーパーバンタム級王座挑戦者決定戦で対戦するも、地元判定に泣き判定負けで連敗~12月に再起戦をKO勝利し、2010年4月にフェリシアーノ・ダリオ・アズアガを3RにTKO勝ちしてWBOラテンアメリカ・スーパーバンタム級王座を獲得~3連勝1KOして、2012年3月にアルセン・マーティロスヤンとの再戦を12RにTKO勝ちしてEBU欧州スーパーバンタム級王座の初防衛に成功~7月にドギー・コンランに勝利し、2013年2月に後の2階級制覇王者のカール・フランプトンの保持するIBFインターコンチネンタル・スーパーバンタム級王座との統一戦も9Rに¥TKO負け~しかし、4月にはダミアン・デビッド・マルシアノを2RにTKOで降してWBCラテンアメリカ・スーパーバンタム級王座を獲得~8月にアメリカに乗り込み、IBFスーパーバンタム級王者のジョナサン・ロメロに挑戦し6RにTKO勝ちして世界王座獲得~12月に、元IBFスーパーバンタム級王者のジェフリー・マゼブラを9rにTKO勝ちして初防衛に成功~そして、2014年4月に日本で長谷川穂積さんの3階級制覇を賭けた挑戦を受け、7RにTKO勝ちして2度目の防衛に成功 『観戦記763』

 

7月に再起するも、エウセビオ・オセホとドロー~11月にレオネル・エルナンデスに判定勝ち~2017年5月に、ジョシュ・ワーリントンのWBCインターナショナルフェザー級王座に挑戦も0-2の判定敗け 『観戦記1697』 しかし、直ぐに再起して2連勝2KO~2018年5月に、マルク・ビダルのEBU欧州フェザー級王座に挑戦も3R負傷ドロー~10月にマルク・ビダルと再戦し、判定勝ちでEBU欧州フェザー級王座に挑戦も3R負傷ドロー~10月にマルク・ビダルと再戦し、判定勝ちでEBU欧州フェザー級王座を獲得~2019年5月に、WBCフェザー級王者のゲイリー・ラッセルJrに5RでTKO敗け 『観戦記2538』

 

直ぐに再起して3勝1KO1敗で、2021年11月にIBF15位としてIBFフェザー級王者のキッド・ギャラード(キッド・ガラハッド)に挑戦し6RTKO勝ちで2階級制覇達成。

しかし、2022年3月にIBF4位のジョシュ・ワーリントンの挑戦を7RTKO敗けで王座陥落~それでも10月に、ジョーダン・ギルを4RにTKOで降し挑戦者決定戦へ!

 

WBA12位、WBC3位、WBOでも7位のランキングを持つ阿部選手が、37歳になった元2階級制覇王者のキコ・マルチネスの強打を防いで挑戦権を獲得するか!?9年前の4月のように、マルチネスが日本で期待を破壊するか!?

 

2023年4月8日 IBFフェザー級王座挑戦者決定戦 キコ・マルチネスvs阿部麗也

 

キコ・マルチネス 44勝31KO11敗2分 IBF2位

 

阿部麗也 24勝10KO3敗1分 IBF3位

 

1R、やはり、ゴング同時にマルチネスが大きく振っていく!

 

阿部選手は、ジャブを突きながら距離を取る~左ストレート!

 

2R、廻る阿部選手に、マルチネスは低く突っ込むがパンチは当たっていない

 

阿部選手も低く待ち構えるが、マルチネスが左アッパー!阿部選手は腰が落ちる!

 

それでも阿部選手は、廻りながら左ストレートでマルチネスを止める

 

3R、入ってくるマルチネスに、阿部選手は大きく廻って右を引っかける

 

阿部選手は跳ねるように動く~マルチネスは着いていけなく手が止まり、阿部選手がワン・ツー!

 

4R、前には出てくるマルチネスも、阿部選手にパンチは届かず狙い打たれる!

 

さらに阿部選手が、廻りながらコンビネーションで当てる

 

マルチネスは追うもスピード無く、阿部選手が左ストレート!

 

5R、リーチなくスピード無いマルチネスに、阿部選手はバックステップでパンチをかわして左!

 

阿部選手まとめるも、マルチネスは顔を腫らしながら止まらない~当てているのは阿部選手だがマルチネスに押し込まれる

 

6R、やはり、マルチネスが突っ込む~真っ直ぐ下がった阿部選手にボディー!阿部選手は嫌がったかクリンチ

 

マルチネスがガンガン押し込んでくる~阿部選手は下がりながらも、コンビネーションからアッパー!マルチネス効いた!

 

7R、まだまだ出てくるマルチネスに、下がりながらも阿部選手は左ストレート!

 

阿部選手は、徹底して接近戦には付き合わない~マルチネスの打ち終わりに左ストレート!

 

8R、突っ込むしかないマルチネスだが、阿部選手も左ストレートでは止められなくボディー!

 

細かく当てる阿部選手も、下がりながらでマルチネスは止まらない~入れば恐いショートフック!

 

9R、マルチネスがダイレクトの右で入っていく~阿部選手も大きく廻りながらダイレクトの左!

 

足を使う阿部選手に、マルチネスは着いていけない~真っ直ぐ追いかけるマルチネスに、阿部選手は軽いながら左をポンポン当てる

 

阿部選手が、ボディー~右フック~左ストレート!効いた!

 

10R、鼻血が激しいマルチネスに、阿部選手はガードを下げた状態からのジャブを当て動く

 

阿部選手は跳ねるようなステップからパンチを当てるも、単発で極めにはいけない

 

11R、ポイントではリードしているだろう阿部選手が、自分から攻めずにマルチネスが来たところに合わせる

 

阿部選手もパンチをまとめる場面はあるも、打ち合いにはならないように動く

 

12R、最終ラウンドも変わらず、突っ込んで振るマルチネスに廻りながら単発の阿部選手

 

最後まで左フックを振って逆転を狙うマルチネスに、当てては動いて抜けていく阿部選手で試合終了

 

判定は、111-117 109-119 109-119 3-0の判定勝ちで、阿部麗也選手がIBFフェザー級王座挑戦権を獲得!

 

見事に大差判定でIBFフェザー級王座挑戦権を獲得した阿部選手は、当たり前だが勝利を優先しマルチネスの打ち合いには全く付き合わずに廻って廻ってポイントを稼いでジャッジ3者は8Rのみマルチネスに10点、1R、2R、8Rをマルチネスに10点、2Rのみマルチネスに10点と完璧な内容。阿部選手は 『相手がプレッシャーをかけてくることは分かっていたので、サイドに動くことを考えていた。無事勝ててほっとしていています。あまり実感はないですけど、4回戦からデビューして仕事をしながらやって、気付いたらこの位置まで来た。家に帰ったら実感がわいてくると思うが、家に帰ったらあした日曜は休んで、月曜から仕事が始まるのでサラリーマンとして普通の自分に戻ります。サラリーマンがここから世界に向けて出発します』 と話す。

そして、IBFフェザー級王者のルイス・アルベルト・ロペスは、5月27日にイギリスのベルファストに乗り込み地元の英雄でロンドン五輪銅メダリスト&元WBAフェザー級王者のマイケル・コンランの勝者への挑戦をフルタイムで仕事をしながら待つが、コンランが王座奪取なら日本には呼べないだろうな・・・・

 

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