観戦記2486 WBOウェルター級王座戦 アントニオ・マルガリートvsポール・ウィリアムス | 人生マイペンライ

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《本日のDVD鑑賞》

 

5月にドン・ムーア、9月に朝倉未来選手、11月にデジ・オラトゥンジと、フロイド・メイウェザーとしたYouTuberとの3連戦をサラッと終わらせて何十億円も稼いだ。小遣い稼ぎのエキシビションと思いながらも、やはり動くメイウェザーを観たくて那須川天心戦 『観戦記1745』 からデジ・オラトゥンジ戦まで全て観てしまう。ローガン・ポール戦はPPVで100万件売れたというのだから、まだまだMONEYの名は健在なのが切ない。気が付けば‘Pretty boy‘から‘Money‘さらに‘The Best Ever‘とニックネームの移り変わり事に楽しませてくれているフロイド・メイウェザーだが、試合を振り返るとPretty boy時代のボクシングは面白く凄まじい才能振りに見惚れる。オスカー・デラ・ホーヤとスーパーウェルター級で対戦する頃には、やはり体格差もあり打たれない事を中心でMoney振りのトラッシュトークで盛り上げている。

ウェルター級に上げた2006年から、スタイル的にはディフェンシブなメイウェザーになりKO勝ちは減った。その頃のウェルター級に、大きくタフな身体ごと当たってくるブルファイターで 「メイウェザーが対戦を回避している」 と云われたのが当時WBOウェルター級王者のアントニオ・マルガリート!

 

1978年3月にアメリカのカリフォルニア州トーランスに生まれた‘Tijyuana Trnado(ティファナの竜巻)‘アントニオ・マルガリート・モンティエルは、メキシコ人の両親を持ち国籍はメキシコ。フリオ・セサール・チャベスに憧れてボクシングを始め、16歳でプロデビューしてホセ・トルヒージョに判定勝ち~わずか1週間後にも判定勝ちするなど5連勝も、10月にビクトル・ロソヤに判定敗け~その後も4勝2敗だったが、1996年12月から11連勝6KO~2000年2月には、後に2階級制覇王者になるセルヒオ・マルチネスに初黒星を与える7RにTKO勝ち。

2000年6月に、デビッド・カマウを2RにTKOで降しNABO北米ウェルター級王座を獲得~さらに、元WBA&WBCスーパーライト級王者のフランキー・レンドールなどに3連勝3KO~2001年7月にダニエル・サントスのWBOウェルター級王座に挑戦も、1Rに偶然のバッティングで無効試合~しかし2002年3月、階級を上げる為にダニエル・サントスの返上したWBOウェルター級王座決定戦でアントニオ・ディアスを10RにTKOで降し王座獲得。

10月に、ダニー・ペレスを判定で降し初防衛に成功~2003年2月に、元WBAウェルター級王者のアンドリュー・ルイスを2RにTKOで降し2度目の防衛に成功~2004年1月にも、無敗のハーキュレス・キベロスを2RにTKOで降し3度目の防衛に成功~9月には無効試合で決着の付いていなかった、ダニエル・サントスのWBOスーパーウェルター級王座に挑戦も10R1-2の負傷判定敗け。

WBOウェルター級王座は返上していなかったので、2005年2月にセバスチャン・ルハンを10RにTKOで降し4度目の防衛に成功~4月にも、WBO暫定王者になっていたカーミット・シントロンとの統一戦を5RにTKOで降し5度目の防衛に成功~2006年2月には、マヌエル・ゴメスを1R74秒でTKOに降し6度目の防衛に成功~12月にも、後のIBFウェルター級王者になるジョシュア・クロッティを判定で降し7度目の防衛に成功。

 

そして8度目の防衛戦に迎えるのは、無敗のアメリカのホープ!ポール・ウィリアムス!

 

1981年7月にアメリカのサウスカロライナ州で生まれた‘The Punisher(懲罰者)‘ポール・ウィリアムスは、2000年7月に19歳でデビューしてジェレミー・ミケルソンに判定勝ち~その後も早いラウンドでのKOを連発し27連勝20KOで、2006年4月にセルジオ・リオス2RにKOしてUSNBCウェルター級王座を獲得~月には、25勝25KO無敗のワルテル・マティセとのNABO北米ウェルター級王座決定戦を10RにTKOで降し王座獲得。

8月には、元WBA&IBFスーパーライト級王者のジャンバ・ミッチェルを4RにKOしてUSNBC&NABO王座の初防衛に成功~11月にも、サントス・パカウを6RにTKOで降す。

 

激戦区ウェルター級で5年4ヶ月の長期政権を築くアントニオ・マルガリートが、無敗で75%のKO率を誇るWBO1位の指名挑戦者ポール・ウィリアムスを迎える!リーチ201cmを誇るウィリアムスが、マルガリートの竜巻の連打に巻き込まれずに王座獲得なるか!?メイウェザーも避けたと呼ばれるタフなマルガリートが、暴風雨のような連打でアメリカのホープを吹き飛ばすか!?

 

2007年7月14日 WBOウェルター級王座戦 アントニオ・マルガリートvsポール・ウィリアムス

 

アントニオ・マルガリート 34勝24KO4敗 8度目の防衛戦

 

ポール・ウィリアムス 32勝24KO無敗 WBO1位

 

1R、マルガリートがガード高くプレスをかけていくが、ウィリアムスは軽やかに廻りながらパンチが速い!

 

突っ込んでくるマルガリートを、ウィリアムスはヒラヒラかわしていく

 

2R、やはり突っ込んでくるマルガリートに、ウィリアムスは廻りながらも左ストレートで押し返す

 

ウィリアムスは、軽快に動きながらパンチをポンポン出していく~マルガリートは掻い潜ってボディーで止めにいく

 

3R、くっついてくるマルガリートにウィリアムスは速い連打も、マルガリートが絶妙なホールディング~しかし、離れればウィリアムスのジャブが速い

 

それでもマルガリートは、大歓声に押されながら左ボディーで突っ込む!

 

4R、ウィリアムスが軽快なジャブを連射するが、マルガリートは出続ける~ウィリアムスは、マルガリートを右フックで廻す

 

動くウィリアムスをマルガリートが追うが、ウィリアムスは華麗に抜けていく

 

5R、ジャブでは全く止まらないマルガリートに、ウィリアムスは左ストレートを打ち込んでいく!

 

手数は圧倒的にウィリアムスだが、マルガリートは前へ前へ出ていき右!

 

6R、やはり、ジャブを打ちながら軽快に廻るウィリアムス~マルガリートが入ってきたところに、左フックを大きく廻す

 

マルガリートも大きい右を振る~さらに飛び込んでのレバー打ち!

 

ウィリアムスも返してはいるが、マルガリートがボディー~アッパー!

 

7R、ウィリアムスが様々な角度で右を打つ~マルガリートが、低く入ろうとしても狙い打つ!

 

マルガリートも右で追いかけるが、ウィリアムス廻る~そるでもマルガリートが打ち合いに持ち込み、ウィリアムスも応戦!

 

8R、足を使いながら、長いジャブで綺麗なアウトボクシングをするウィリアムス

 

さらにウィリアムスが、マルガリートの前進を捌きながらアッパー!

 

それでもマルガリートは、頭から入ってボディーで押し込んでくる!

 

9R、ウィリアムスがリズミカルに動きながら、ジャブを当ててからワン・ツー!

 

それでもマルガリートは出続ける~ウィリアムスが細かく打とうと、潜り込んでアッパー!

 

マルガリートが止まらない~まさにトルネードの連打!

 

10R、終盤になってもウィリアムスのフットワーク、手数ともに落ちずに軽快なジャブを打つ

 

マルガリートは必死にボディーで突っ込む~ウィリアムスは足を使い、マルガリートを右フックで廻す

 

それでもマルガリートは、止まらずに出続けて打ちまくる

 

11R、大歓声に押されてマルガリートが振りまくる~ウィリアムスは、クリーンヒットは貰ってないが手が出ない

 

マルガリートの連打が止まらない~しかし、ウィリアムスの足も止まらず当てては動く

 

12R、最終ラウンドでも落ちない、ウィリアムスの足とハンドスピード

 

マルガリートは前には出ているが、ウィリアムスの動きに着いていけない

 

判定は、112-116 113-115 113-115 3-0でポール・ウィリアムスがIBFウェルター級新王者!

 

うぅ~ん・・・微妙な判定だなぁ~。ポール・ウィリアムスが、スピードあるジャブは当てていた。しかし、常に前に出てプレスをかけパンチを出していたのはマルガリート。しかも、ボディーは効かせていてがポイントには反映しづらかったのか!?コンピューターの集計だと、ウィリアムスが1083発のパンチを放ち243発を当てる。マルガリートは、571発のパンチを打ち155発を当てていたらしい。

確かに数字だとそうだとは思うが、マルガリートが強いパンチを当てた数を2倍と数字を換算したらマルガリートが上回っていたと感じた。KOだけがボクシングではないので、しょうがないがサウスポーに対して真っすぐに突っ込みすぎてウィリアムスの右フックで廻されてジャブを当てられる。そんな場面が印象を悪くしたのか。

マルガリートは「勝敗を盗まれた」と再戦を訴えたが、ポール・ウィリアムスは7ヶ月後の2008年2月に初防衛戦でカルロス・キンタナに判定敗け~6月に、キンタナとダイレクトリマッチとマルガリートにチャンスは来ない。マルガリートは4ヶ月後の11月に再起し、ゴールデン・ジョンソンを1RにKOしてWBOインターコンチネンタルウェルター級王座を獲得。そして2008年4月に、IBFウェルター級王者のカーミット・シントロンに挑戦して6RにKO勝ちして王座栄冠。

 

★この時期チャベスを降したデラホーヤとの対戦を煽ったマルガリートは避けられる 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村