観戦記2485 ロシアの破壊神 ドミトリー・ビボルvsエウゲーニイ・マクティエンコ | 人生マイペンライ

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本来ならば昨日は(現地11月19日)テレンス・クロフォードとエロール・ス御苑素Jrの4団体統一ウェルター級王座統一戦のはずだった・・・・しかし、直前になってファイトマネーの配分?などで契約は成立しなくWOWOWの生中継枠まで取っていたのに、代替えでジャニベク・アリムハヌリの防衛戦が生中継された。一応、2月5日(現地4日)に延期となったのはホッとしたが、様々な思惑が重なる無敗同士の4団体統一戦だけに何とか実現して欲しい。バンタム級では12月に井上尚弥選手とポール・バトラーで4団体統一戦が開催される予定だが、ライトヘビー級でも3団体統一ライトヘビー級王者のアルツール・ベテルビエフが2023年1月にWBO1位のアンソニー・ヤードと防衛戦後に4団体統一へ向けてWBAライトヘビー級王者のディミトリー・ビボルと対戦する交渉が行われているらしい。

ディミトリー・ビボルは11月5日に元WBOスーパーミドル級王者のヒルベルト・ラミレスとの無敗対決を制してWBA王座を12度防衛中。なんと言っても2022年5月に、4階級制覇王者のサウル・アルバレスを大差判定で降し世界中の注目を集めた。

2023年5月5日のシンコ・デ・マヨ付近でディミトリー・ビボルとの再戦を既定路線らしいが、できれば4団体統一ライトヘビー級戦を夏ぐらいに実現して欲しい!

 

1990年12月に旧ソビエト連邦の中央アジアにあるキルギスで生まれたモルドバ人の父親と朝鮮系移民の母親を持つドミトリー‘ユルイェビッチ‘ビボル(ディミトリー・ビボル)6歳からボクシングを始め、最初に通ったジムでは空手も教えていてジャッキー・チェンの大ファンだったビボルは両方を習い映画のマネばかりしていたらしい。

11歳の時に家族でロシアに移住し 「ボクシングは五輪の正式競技で、大きな国際規模のマーケットがある。その分競争も激しく厳しいけれど、続けるならボクシングだと思った」 と、ボクシングに専念して2008年のユース世界戦建では銅メダルを獲得~2012年のロンドン五輪を目指したが、ロンドン五輪でライトヘビー級金メダルを獲得したイゴール・メコンチェフに立ち塞がれ五輪には出場できず。

AIBAとプロ契約してWSBに出場するも、アマでは300戦はし24歳になっていたビボルは 「プロで大きな成功を手にする為には、リオ五輪の後では遅過ぎると」 2014年11月にデビューして、ホルヘ・ロドリゲス・オリベラを6RにTKOで降す~さらに2連勝2KO後にアメリカに渡り、2015年8月にフェリペ・ロメロを8RにKOしてUSNBC全米ライトヘビー級シルバー王座を獲得~11月にはジャクソン・ジュニアを4RにTKOで降し、WBAインターコンチネンタルライトヘビー級王座を獲得~2016年2月にもクレイトン・コンセイソンを4RにKOする。

 そして、わずかプロデビュー7戦目でWBAライトヘビー級暫定王者のフェリックス・バレラに挑戦し大差判定勝ちでWBA暫定王座奪取 『観戦記2418』

 

この時点でWBAライトヘビー級王者はユルゲン・ブリーマーがいて、WBAスーパー王者にセルゲイ・コバレフがいるが統一戦という事にはならずに何故かノンタイトル戦・・・対戦するのは、世界ランキングに名もないエウゲーニイ・マクティエンコ!

 

ウクライナのカルシュで生まれたエヴゲーニ・マクティエンコは、チェコのプラハに移住してライセンスを取る。2012年12月にチェコ共和国でデビューして、ヴォイテク・クロコップに判定勝ち~しかし、2013年2月にベラルーシでシアルヘイ・カミツキに判定敗け~その後もドイツ、デンマーク、ポーランドなど様々な国で7勝7KO5敗。

 

ロシアのエカテリンブルクで調整試合となる、WBAライトヘビー級暫定王者になったばかりのドミトリー・ビボル!デビュー以来連続KO勝ちだったものの、前戦の暫定王座挑戦では初の判定となったビボルが再びKOロードに戻れるか!?

 

2016年10月29日 ロシアの破壊神 ドミトリー・ビボルvsエウゲーニイ・マクティエンコ

 

ドミトリー・ビボル 7勝7KO無敗 WBAライトヘビー級暫定王者

 

エウゲーニイ・マクティエンコ 8勝7KO5敗

 

1R、お互いによく動きながら、中間距離で左を突き合う

 

出入りで上下に左を伸ばすビボルに、マクティエンコはタイミングよく踏み込み右を被せる!

 

2R、マクティエンコが出てくるが、ビボルは廻りながらジャブで遠ざける

 

マクティエンコも返していくが、ビボルに打ち終わりを狙われる!

 

3R、距離を取られては勝負にならないマクティエンコが、身体ごと当たりながら打ってくる!

 

ビボルも廻らずに打ち合っていき、ついに右を振りぬいていく!

 

4R、ビボルは前後のステップでマクティエンコのかわし、打ち終わりを確実に当てていく

 

マクティエンコは廻りながら手は出しているが、ビボルが追い詰めていき顔も腫れてくる

 

5R、まだまだ慎重なビボルは、前後に動きながらジャブ~マクティエンコが出てきても左で止める

 

ついに、ビボルが極めにきているか!?マクティエンコをロープに詰めて連打!

 

マクティエンコも必死に返すが、ビボルの右!右!

 

6R、このままでは倒されるのを待つだけのマクティエンコが、右を振りながら出ていく!

 

ビボルは、固いガードから動き廻りながら返していく

 

7R、マクティエンコが手数多く出してくるが、ビボルは足を使ってかわし上下に打つ

 

ビボルがスタンスを広げ強く打つ~下がるマクティエンコにボディー!

 

8R、ビボルがラフに打ちまくる~必死に耐えるマクティエンコに打ち込む!

 

マクティエンコはスイッチをしたり、ヒットはしていないが手数は多く攻める

 

9R、運動量落ちずに動き廻り手数も出していくビボルだが、マクティエンコに決定的なダメージを与えられない

 

マクティエンコが手を出していけば、ビボルは打ち終わりに打ち込むが倒せない

 

10R、倒しきりたいビボルがラッシュをかけるが、マクティエンコもガードで防ぎながら返す!

 

ビボルの右に一瞬腰が落ちたマクティエンコも、耐えて返していく~最後までビボルが攻めるが、柔らかいマクティエンコを倒せず終了

 

判定は、ジャッジ3者ともフルマークの100-90でドミトリー・ビボルの判定勝ち!

 

うぅ~ん・・・ドミトリー・ビボルの完勝だったのは間違いないが、デビュー以来のKO勝ちが前戦で止まったものの暫定ながら世界王者になっての初試合だけに倒し切って欲しかった。ビボルの槍のようなジャブに顔を跳ね上げられ、右ストレートで顔をボコボコにされながらもマクティエンコは倒されずに頑張った。

そして全勝を続けるビボルの次戦は4ヶ月後の2017年2月にロシアで、元PABAライトヘビー級王者でWBAライトヘビー級13位のロバート・ベリッジとWBA暫定王座の初防衛戦というWBAレギュラー王者のネイサン・クレバリー、WBAスーパー王者のアンドレ・ウォードとは全く絡まないWBA3王者体制時代の象徴のような状態。

格の違いを魅せつけられながらも判定まで粘ったエウゲーニイ・マクティエンコは、5ヶ月後の2017年3月にスウェーデンで再起して翌年にセルゲイ・コバレフのWBOライトヘビー級王座に挑戦する 『観戦記2020』 イゴール・ミカールキンと対戦し判定敗け。

 

★なんだかんだ言っても2023年5月にカネロと対戦するのでは 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村