観戦記2378 IBFスーパーライト級王座挑戦者決定戦 近藤明広vsアビヌン・コーンソーン | 人生マイペンライ

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4月9日に、IBFミドル級王者のゲンナディ・ゴロフキンとの統一戦に敗れた村田諒太選手 『観戦記2355』 ダメージと心のケアに努めているのだろうが、現役続行なのか!?引退してしまうのか!?ただの一ファンは気になってしょうがない。ボクシングは17階級あるが(WBCのブリッジャー級は除く)日本のジムから生まれた世界王者は96人だが、ちょうど真ん中のライト級(61.23kg)より下の階級がほとんどで、スーパーライト級(63.503kg)以上の階級での世界王者は、国籍はアメリカだが藤猛さん(スーパーライト級)輪島功一さん(スーパーウェルター級)工藤政志さん(スーパーウェルター級)浜田剛士さん(スーパーライト級)平仲明信さん(スーパーライト級)竹原慎二さん(ミドル級)石田順裕さん(スーパーウェルター級)そして村田諒太選手のミドル級と8人しか誕生していない。

世界的に層が厚く人気階級となる中で日本に中量級より上の世界王者を呼ぶのは、テレビ局とタイアップした興行やジムでないと難しい。そんな中で、元WBAスーパーライト級王者平仲明信さんは沖縄県の沖縄ジムでメキシコに乗り込みエドウィン・ロサリオを92秒でKOして王座を栄冠した。

それ以来スーパーライト級の日本人世界王者は出ていなく、しかもメキシコで1RにKOしての世界王座奪取した偉業は唯一無比なのでは!?同じくスーパーライト級でニューヨークで世界挑戦をして、さらに勝てばWBSSスーパーライト級トーナメント優勝者に挑戦できるかも知れない挑戦者決戦に出場したのが近藤明広選手!

 

1985年4月に埼玉県加須市で生まれた近藤明広選手は、小学生の頃から野球を始めて中学校でも部活とシニアリーグで活躍。しかし、中学3年生の時に畑山隆則さんの世界戦を観て埼玉池田ジムでボクシングを始める~白鷗大学足利高校に進学し、ボクシング部で3年時に夏の全国大会&インターハイでライト級準優勝~東洋大学経営学部に進学も、アマチュア戦績30勝17KO13敗でプロに転向する為に中退。

2006年6月に日東ジムからデビューし、田中隆仁選手に2RでTKO勝ち~しかし、8月に森田保選手に4R負傷判定負け~直ぐに再起して2連勝1KOし、2007年7月には新人王予選で細川バレンタイン選手に判定勝ち~さらに2連勝2KOして東日本ライト級新人王を獲得し、12月には高田繁選手を2RにKOして全日本新人王を獲得~さらに4連勝1KOして、2009年8月に三垣龍次選手を1RにTKOで降し日本ライト級王座を獲得。

12月に、日本1位の加藤善孝選手を2-1の判定で降し初防衛に成功~12月に、日本1位の加藤善孝選手を2-1の判定で降し初防衛に成功~しかし、2010年4月に日本1位の荒川仁人選手に0-2の判定負けし王座陥落。

8月に再起して3連勝も、2011年9月に小竹雅元選手とはドロー~2012年3月に、加藤善孝選手の日本ライト級王座に挑戦して1-2の判定負け~直ぐに再起して3連勝2KOするも引退届を出す。

一力ジムに移籍して復帰し、2014年7月に荒川仁人選手との再戦も判定負け~1勝1KO1敗後の、2015年3月に元東洋太平洋スーパーバンタム級王者のジムレックス・ハカを4RにTKOで降す~しかし、4月に原田門戸選手に1-2の判定負け~しかし、7月にIBFスーパーライト級10位のパトムサック・パトンパトンに4RでKO勝ち~さらに3連勝1KOして、2016年9月にWBOアジア太平洋ライト級王座決定戦でジェフリー・アリエンザを11RにTKO勝ちして王座獲得。

12月にパランペッチ・シスパーサクを3RにKO勝ち~2017年3月にパトンサック・パトンポートンを2RにKO勝ち~5月も岡崎祐也選手に6RでTKO勝ちして、IBFスーパーライト級3位に上げる。11月にニューヨークで、テレンス・クロフォードの返上したIBFスーパーライト級峰座を1位のセルゲイ・リピネッツと争うも大差判定負け 『観戦記1878』

 

2018年3月に再起し、リクヒット・サンリッツに4RでTKO勝ち~9月にも、宮崎辰也選手を5RにTKOで降す。そして、再びIBFスーパーライト級王座に挑むチャンスを掴む!挑戦者決定戦に4位として対戦するのは7位のアビヌン・コーンソーン!

 

1995年7月にタイのトラン出身のダオヌア・ルアワイキンことアビヌン・コーンソーンは、タイなので幼い頃からムエタイをしていたのだろう・・・・なんと!アマチュアボクシングで100戦以上を経験し、17歳でナショナルチーム入りしたらしい。2016年6月に国際式でデビューし、パタポーン・ライラムパンに1RでTKO勝ち~さらに6ヶ月の間に6連勝3KOして、2017年2月に丸岡裕太選手を1RにTKOで降しIBF環太平洋スーパーライト級王座を獲得。

4月に、エディ・コマロに3RでTKO勝ち~6月に、ジュナール・アダンテを2RにTKOで降しIBF環太平洋王座の初防衛に成功~さらに3連勝2KOして、2018年11月にもレイ・ラハルジョを5RにTKOで降しIBF環太平洋王座の2度目の防衛に成功~12月にも、ソニー・カティンダーゴを3RにTKOで降しIBF環太平洋王座3度目の防衛に成功。

 

40戦目となる近藤選手は、前月に7回目となるタイでのスパーリング合宿で180Rのスパーリングをしてきたらしく 『調子はバッチリ。経験とパワーは上。前半は気をつけて、中盤からはリードしたい。できれば早く終わらせたい』 と話す。挑戦を狙うIBF世界王者イバン・バランチェクは、前年の10月にWBSSスーパーライト級トーナメント1回戦でアンソニー・イギットを7R終了時TKOで降し 『観戦記2249』 王座を獲得。4月に準決勝でWBCシルバー王者のジョシュ・テイラーと対戦予定だが・・・

 

2019年2月18日 IBFスーパーライト級王座挑戦者決定戦 近藤明広vsアビヌン・コーンソーン

 

近藤明広 31勝18KO8敗1分 IBF4位

 

アビヌン・コーンソーン 14勝11KO無敗 IBF6位

 

1R、コーンソーンがジャブをポンポン出していく~近藤選手はガード高くかわしながら、ゆっくり廻る

 

さらにコーンソーンが攻める~振り回す訳ではなく、コンパクトに連打から右ストレート!

 

コーンソーンが止まらない~しかし、近藤選手もカウンターの右!

 

お互いにガードが良く、クリーンヒットしない~コーンソーンの打ち終わりを近藤選手は狙う!

 

2R、やはり、コーンソーンが伸びる左で近藤選手を突き放す

 

それでも近藤選手は、コーンソーンの左を掻い潜って右!

 

近藤選手が出ていく~しかし、コーンソーンがタイミングいい右アッパー!

 

それでも近藤選手は出ていく~しかし、入るとコーンソーンはアッパーを突き上げる!

 

3R、左を突き出すコーンソーンも、近藤選手はタイミング良く左で入る

 

タイミングが掴めた近藤選手が、左を突き上げる!

 

近藤選手がプレスを掛け続ける~お互いに右を狙う!

 

近藤選手がコーンソーンを追い回すが、コーンソーンの右が危ないタイミングでカスる!

 

4R、近藤選手が、さらに出ていき左を突き上げる!

 

お互いに廻りながら手は出すが、両者ともディフェンス良くヒットしない

 

近藤選手の左が当たるが右には繋げられず、コーンソーンにダメージは与えられていないか!?

 

5R、振ってくるコーンソーンに、近藤選手が綺麗に左を当てていく

 

しかし近藤選手も、コーンソーンの右を警戒して攻め切れない

 

それでも近藤選手が入り込む~しかし、コーンソーンは待ち構えた右アッパー!

 

ゆっくりと倒れる近藤選手!なんとか立ち上がったが・・・終了

 

見事にアビヌン・コーンソーンが5RにKO勝ち!豪快に振り続けるコーンソーンに、コツコツとパンチを当てた近藤選手だったが・・・懐が深いコーンソーンは呼び込んでのアッパーを見事に決めた。近藤選手は 『1R~2Rで相手がアッパーを狙っているのも分かっていたが、ジャブが当たり、ここからというところで深く入りもらってしまった。気がついたら寝ていました。この結果は、日本開催に力を尽くしてくれた会長に申し訳ない。年齢もあるし真剣に考えたい』 と肩を落とし引退をも匂わせる。
見事にIBF王座挑戦権を獲得したコーンソーンは 『近藤が入るタイミングをずっと計っていた。今日の試合で課題となった接近戦とディフェンスを鍛え、必ず世界チャンピオンになる』 と話す。

近藤選手は5ヶ月後に再起し、平岡アンディ選手と新旧対決。アビヌーン・コーンソーンがIBF王座に挑戦するのは、WBSSスーパーライト級トーナメントが終わり2020年9月と1年7ヶ月後。

 

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