《本日のＤＶＤ鑑賞》
ジェルウィン・アンカハスとの統一戦が流れたのは残念過ぎるが、なんとか大晦日に岡一翔選手の防衛戦は開催されそうで安心した。村田諒太選手とゲンナディ・ゴロフキンという、日本ボクシング史に残るだろう統一戦が延期となったのは残念だが・・・やはり、大晦日に１０度目の出場となる井岡一翔選手がＴＢＳの大晦日の看板になっている事がボクシングファンとしては嬉しい！今や世界戦でさえ地上波の放送がない時代に、大晦日の武器に使われるボクサーは流石の４階級制覇王者。
村田諒太選手のＡｍａｚｏｎＰｒｉｍｅでの放送は、ゴロフキンのファイトマネーをつくる為にはしょうがない事だが・・・・井上尚弥選手のＡＢＥＭＡプレミアムと、ひかりＴＶでの有料ネット配信はどれぐらい売れたのだろうか！？確かに大橋会長の話す 「これは歴史的なこと。感無量です。ＰＰＶはこれから進まなくてはいけない道だと思う」 は、井上尚弥選手の価値（１億円のファイトマネー）を守る為に仕方がないが、せっかく１５．２％（最高２０．５％）を記録したノニト・ドネア戦 『観戦記１８３２』 以来の２年振りの日本での試合で生中継のチャンスだっただけに、まだまだ日本では一般層に響くように地上波での放送もして欲しかった。井上尚弥選手はボクシングファンには崇められていたが、視聴率は苦戦していてＷＢＳＳ準決勝のエマニュエル・ロドリゲス戦で 『観戦記１７２３』 １０．３％を記録するまでは２桁の視聴率はいかなかった。井上選手は大晦日ではなく１２月２９日や３０日に試合をしていたスーパーフライ級の最後の年末は２０１７年３０日のヨアン・ボワイヨ戦で 『観戦記１４１６』 ８．３％だった。ヨアン・ボワイヨを３ＲにＫＯしてバンタム級への転向を宣言した井上選手だが、敗けたヨアン・ボワイヨも井上戦後にバンタム級に上げてＷＢＳＳのアンダーカードに出場している。
１９８８年１月にフランスのコートドール生まれの‘Ｙｏ Ｂｏｙ‘ヨアン・ボワイオは身長１７０ｃｍでリーチ１７６ｃｍの恵まれた体型で、２００９年１１月に２１歳でカメルーンのトーマス・エッサンバを判定で降しデビュー戦を飾る～３戦目に、後の２階級制覇王者になるカール・フランプトンに判定負けし初黒星～その後は４連勝も、２０１０年９月にジョシュ・ウェールに判定負け～２０１１年３月にも、フランスバンタム級王座決定戦でジェローム・トーマスに１－２の判定負け～４月に再起戦を飾り、６月にジェローム・アーノルドとフランスバンタム級王座決定戦で４Ｒに棄権に追い込み王座獲得～２０１２年１月に、後にノニト・ドネアと対戦する 『観戦記９４８』アントニー・セットウルに判定負け～その後３連勝も、２０１３年１月にカリム・ゲルフィとフランスバンタム級王座決定戦で判定勝ちするがドーピング検査に引っ掛かり無効試合で王座獲得ならず～アルゼンチンに拠点を移して７連勝して、２０１３年１１月にウォルター・ロハスとＷＰＣバンタム級王座決定戦を２ＲにＴＫＯ勝ちして王座獲得～さらに連勝を９戦６ＫＯ（ＴＫＯ）して、２０１５年１月にロベルト・ホアキン・イトゥラを６ＲにＫＯしてＷＰＣバンタム級王座の初防衛に成功～その後は何故か？６回戦を中心に１０連勝６ＫＯでＷＢＯスーパーフライ級６位につけて、２０１７年１２月に井上尚弥選手に挑戦も３ＲにＴＫＯ負け。
そして１１ヶ月開けての再起戦は、ＷＢＳＳバンタム級＆スーパーライト級が開催されたイギリスのグラスゴーで地元のポール・バトラーと対戦！
１９８８年１１月にイングランドの北西部チェスターで生まれたポール・バトラーは、マルコ・アントニオ・バレラばりの 『童顔の暗殺者』 のニックネームを持つ～アマチュアで目立った戦績はなく、２０１０年１２月に２２歳でデビューしてアジワル・アルファドリに判定勝ち～さらに７連勝３ＫＯして、２０１２年１１月にジョン・ドネリーとＢｂｂｏｆｃ英国スーパーフライ級王座決定戦を１ＲにＫＯして王座獲得。
２０１３年３月にアンワル・アルファドリを４ＲにＴＫＯ勝ちし、４月にはヤクブ・カレンに５ＲでＴＫＯ勝ちしコモンウェルス英連邦スーパーフライ級王座を獲得～６月にナジーム・アリを４ＲにＫＯして初防衛に成功～９月にも、ミゲール・ゴンサレスを判定で降しＷＢＯインターコンチネンタルスーパーフライ級王座を獲得。
１２月にもルーベン・モントーヤを大差判定で降し、ＷＢＯインターコンチネンタル王座初防衛に成功とともにＷＢＡインターコンチネンタルスーパーフライ級王座を獲得～２０１４年３月にも、オレステ・ベルナベ・二エバを４ＲにＫＯしてＷＢＡインターコンチネンタルバンタム級王座を獲得～２０１４年６月に、スチュアート・ホールのＩＢＦバンタム級王座に挑戦し２－１の判定勝ちで王座獲得。
しかし、スーパーフライ級に階級を下げる為に王座を返上～１０月にＩＢＦスーパーフライ級王者のゾラニ・テテに挑戦予定も、テテが怪我で王座戦は延期され代役のイスマエル・ガルニカに判定勝ち～２０１５年３月に改めて、ＩＢＦ王者のゾラニ・テテに挑戦も８ＲにＴＫＯ負け 『観戦記８５７』
しかし、直ぐに再起して３連勝３ＫＯ～２０１６年３月に、セバスチャン・サンチェスを９ＲにＴＫＯで降してＷＢＯインターナショナルスーパーフライ級王座を獲得～さらに３連勝１ＫＯして、２０１７年９月にＷＢＡ１４位のスチュアート・ホールとＷＢＡバンタム級王座挑戦者決定戦を判定勝ちしてＷＢＡ王者のジェイミー・マクドネルへの挑戦権を獲得。
しかし、マクドネルはスーパーバンタム級に上げる上げないで対戦が決まらず・・・ＩＢＦ３位のエマニュエル・ロドリゲスとＩＢＦ４位のポール・バトラーで王座決定戦となり、イギリスＯ２アリーナからは地元のバトラーに大歓声！しかし・・・・バトラーは前日計量で１．５ｋｇオーバー！ロドリゲスが勝利した時のみ新王者誕生という王座決定戦になり、しかも大差判定負けしてしまう 『観戦記２０８７』
井上尚弥選手に粉砕された次戦で、ＷＢＳＳのアンダーカードに組まれたボワイヨがバンタム級に上げて再起戦！元ＩＢＦバンタム級王者のバトラーは、自分に勝利したエマニュエル・ロドリゲスがＷＢＳＳバンタム級トーナメントに出場しているだけに意地を魅せたいところ！
２０１８年１１月３日 再起戦！ ポール・バトラーｖｓヨアン・ボワイヨ
ポール・バトラー ２６勝１４ＫＯ２敗 元ＩＢＦバンタム級王者
ヨアン・ボワイヨ ４１勝２６ＫＯ５敗 元フランスバンタム級王者
１Ｒ、開始早々からボワイヨが打ち込んでいく～バトラーは、ドしっかりガードしながら廻る
バトラーは多彩な左を上下に打つ～左右に動くバトラーにボワイヨが出るが、バトラーが左アッパー！ボワイヨ効いたか！？バトラーが連打！
２Ｒ、中間距離での打ち合い～バトラーが入っていき、得意の左ボディーフック！
バトラーの手数が増す～ボワイヨも右クロスを狙う！
３Ｒ、バトラーが手数多く、コンビネーションで打ち分けていく！
ボワイヨが前に出てくるも、バトラーは廻りながら手数は落ちない
お互いにダメージを与えるパンチは無く、カウンターも狙うが当たらない
５Ｒ、ボワイヨは左だけしか出なく、バトラーに読まれて当たらない
バトラーはタイミングよく右を当てていくが、それほど効かせられていないか！？
６Ｒ、ポンポン手数を出していくバトラーだが、ボワイヨも動きは落ちずに返していく
手数は圧倒的なバトラーだが、ボワイヨはガード固くダウンを奪えない
７Ｒ、お互いに手数は落ちていないが、確実に当てているのはバトラー
廻るバトラーを、ボワイヨが追いかけ打つが当たらない～ラウンド後半はバトラーが打ちまくる！ボワイヨは必死にガードする
８Ｒ、ポイントでは厳しいだろうボワイヨが、やっとガムシャラに打ってくる！
バトラーは、足を使い大きく廻りながら左で距離をキープ
９Ｒ、このラウンドはバトラーが腰を落として打ち込んでいく～下がるボワイヨに右！右！
ボワイヨは廻りながら左～バトラーが強く振る！ボワイヨはガードを固めて耐える
１０Ｒ、このままでは勝てないだろうボワイヨが、さすがに右を振り回していく！
ポイントは大差が付いているだろうが、ダウンの１つでも取りたいバトラーが打ちまくる！
判定は欧州でたまにあるジャッジ１者で、しかもレフリーで９９－９１ バトラーの勝利！
ポール・バトラーが、ここまで圧倒するか！という程のテクニックの違いを魅せたが・・・・スーパーフライ級でも非力だったので、バンタム級ではとても倒すような展開にはならなかった。前戦ではエマニュエル・ロドリゲスに大差判定負けをしてＩＢＦバンタム級王座を奪われたバトラーだったが、そのロドリゲスを還付無きままにＫＯした井上選手の凄さを改めて痛感する。三段論法に意味がないのも分るが、それにしてもバトラーがダウンを奪えなかったバトラーも粉砕している井上選手の強さを考えてしまう試合だった。
しかしバトラーは、次戦でスーパーバンタム級、バンタム級、スーパーフェザー級！スーパーバンタム級で５連勝して、２０２１年６月にウィリバルト・ガルシアに２－１の判定勝ちしてＷＢＯインターナショナルバンタム級王座を獲得。
★ヨアン・ボワイヨもその後は判定勝ちで２連勝 格闘技blogランキングをクリック⇒
格闘技 ブログランキングへ
にほんブログ村
