観戦記2280 WBOアジアパシフィックバンタム級王座戦 ジェトロ・パブスタンvs勅使河原弘晶 | 人生マイペンライ

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今日は井上尚弥選手が21ヶ月ぶりの日本での試合となったが、正直・・・アメリカでタイ人のアラン・ディパエン(ケンナコーン・GPPルアカイムック)とでは客を呼べなくセミ以下のカードに埋もれてしまうのだろう。片やWBSS決勝で争ったノニト・ドネアは、井上選手に判定負けした後は、2021年5月にWBCバンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリを4RにKOして王座奪取~今月の11日にはカルフォルニア州のカーソンでWBC暫定王者のレイマート・ガバリョを4RにKOして世界中に‘まだまだドネアここにあり!‘を魅せつけた。

そして、その興業のセミファイナルにはIBFスーパーバンタム級王座挑戦者決定戦として元WBOバンタム級王者でIBF4位のマーロン・タパレスと、IBF3位の勅使河原弘晶選手が対戦している。勅使河原選手は、少年院に入っている時に輪島功一さんの自伝を読んで感動して出院後に輪島スポーツジムで世界を目指していたが2020年8月に世界挑戦を近づける為に三迫ジムに移籍していた。

 

1990年6月に群馬県佐波郡玉村町で生まれた勅使河原弘晶選手は、親の愛情が必要な小学1年生から5年生の間に、継母から食事は3日に1回や生ゴミをさせられたらしい・・・さらにトイレ禁止などの虐待も受ける~そして中学生からは暴走族に入り、少年院に2回入ってしまう。しかし、そこで3度スーパーウェルター級世界王者になった輪島功一さんの自叙伝を読み19歳で出所後に輪島スポーツに入会。

2011年7月に21歳でデビューし、田畑直門選手に3RにTKO勝ち。その後も5連勝2KOで、2012年11月に全日本東日本バンタム級決勝で立川雄亮選手と対戦も判定負け。しかし、その後は5勝2KO無敗1分~2016年10月に、元日本スーパーフライ級&WBOインターナショナルバンタム級王者の赤穂亮選手と対戦するが1-2の判定負け~しかし2017年4月に再起し、ジョニー・サルガオルに2RでTKO勝ち~さらに6月には、後の東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太選手に5RでTKO勝ち。

そして、輪島スポーツジム設立30年にして初のベルトを獲得するべくWBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王座に挑戦する!王者はフィリピンのジェトロ・パブスタン!

 

1989年11月にフィリピンのミサミスオリエンタル州カガヤン・デ・オロ州で生まれたジェトロ・パブスタンは‘サイレントオペレーター‘の異名を持ち、2008年1月に18歳でデビューしてジョマー・キャバサズに3Rで負傷判定勝ち~さらに11勝4KO無敗1分も、2010年3月にルーイ・バンティーゲに1-2の7R負傷判定負け~直ぐに再起して10勝2KO無敗4分も、2014年3月にモニコ・ローレンテのGAB比国バンタム級王座に挑戦も5Rに1-2の負傷判定負け。

それでも4勝1KO無敗1分後の2016年2月に、WBOバンタム級王者のプンルアン・ソーシンユーに挑戦するが7R負傷判定負け~またも直ぐに再起し、2勝2KO1敗後の2017年7月に高橋竜也選手とWBOアジアパシフィックバンタム級王座決定戦を7R負傷判定勝ちして王座栄冠。

 

勅使河原選手は「僕にとって輪島会長は神様」と話し、輪島スポーツジムに設立30年の夢であるチャンピオンベルトを持ち帰れるか!?世界挑戦経験のあるジェトロ・パブスタンが世界の厚さを魅せるか!?

 

2017年10月12日 WBOアジアパシフィックバンタム級王座戦 ジェトロ・パブスタンvs勅使河原弘晶

 

ジェトロ・パブスタン 29勝9KO4敗6分 初防衛戦

 

勅使河原弘晶 14勝8KO2敗2分 WBOアジアパシフィック5位

 

1R、ガード高く廻るパブスタンに、独特の構えから勅使河原選手が左を伸ばしていく

 

さらに勅使河原選手が、跳ねるような動きから右を振り落としていく!しかし、バッティングで勅使河原選手は左目尻から出血する

 

2R、ガードを固めて廻るばかりのパブスタンだが、フィリピン人らしい飛び込みも魅せる!

 

勅使河原選手は前へ前へ出ながら打つも、的中率が悪くかわされる

 

3R、サウスポーだが左廻りするパブスタンに、勅使河原選手はジャブを難なく当てる

 

パブスタンも、手数は少ないが強振してくる~かわした勅使河原選手が、打ち終わりに右!

 

4R、さらに勅使河原選手が、プレッシャーを強めて追う~勅使河原選手が右!かわしたパブスタンが左!

 

パブスタンは、大きく廻りながら距離を取る~勅使河原選手は、パブスタンをコーナーに追い込み右!

 

5R、ガード高く大きく廻るパブスタンを、勅使河原選手は捕えられない

 

手数が少ないパブスタンを、勅使河原選手がコーナーに追い込む!右!

 

パブスタン効いた!勅使河原選手が一気に連打~廻るパブスタンを、勅使河原選手は逃がさない!しかし、パブスタンも必死に打ち返す!

 

6R、分が悪いパブスタンは、前に出て振ってくる~勅使河原選手は力で押し返す!

 

再び廻るばかりのパブスタン~勅使河原選手は追い回してワン・ツー!

 

7R、劣勢のパブスタンが飛び込んでボディー~右フックを振るが、勅使河原選手はバックステップでかわす

 

勅使河原選手がボディーでパブスタンを止めようとするも、逆にパブスタンのボディーに押し込まれる

 

8R、低く頭から入るパブスタンを、アップライトな勅使河原選手は頭を嫌がる

 

ガンガン入ってくるパブスタンに、勅使河原選手は後手になりパンチを貰う!

 

9R、頭から入ってボディーを連打するパブスタンに、勅使河原選手はクリンチで逃れる

 

勢いに乗って、パブスタンが左ストレートで踏み込む~かわした勅使河原選手が右!

 

パブスタン効いた~一気に勅使河原選手がラッシュ!極めきるか!?

 

しかし、パブスタンも必死に抱きついてくる

 

パブスタンが振り回す~勅使河原選手も応える~勅使河原選手のパンチがインサイドから捕えて、パブスタンはついにダウン!

 

立ち上がったパブスタンを、勅使河原選手が詰めに行ったところでラウンド終了

 

10R、勅使河原選手が極めにいく~下がるパブスタンをコーナーに追い込みボディー!

 

パブスタンはクリンチにいくが、ホールディングで減点1~それでも左フックを振っていく!

 

パブスタンが必死に振るが、疲れたところに勅使河原選手の右!

 

パブスタンはクリンチも、勅使河原選手は振りほどいて連打!

 

廻りきれないパブスタンに、レフリーは止めに入る!

 

見事に10RにTKO勝ちで勅使河原弘晶選手が、WBOアジアパシッフィックバンタム級王座を奪取!勅使河原選手はサウスポーが苦手らしく、この時点でIBFスーパーバンタム級王者の岩佐亮佑選手、元日本王者の中川健太選手、世界ランカーの阿部麗也選手などとスパーリングを重ねたらしい。そして、リングサイドでも見つめていた元3階級制覇王者の長谷川穂積さんからも指導を受けていた。

そして勅使河原選手は4ヶ月の2018年2月に、ジェイソン・カノイを判定で降しWBOアジア王座初防衛に成功~さらに6月には、帝里木下選手を5RにKOしてWBOアジア王座2度目の防衛に成功~10月には、グレン・スミンゲを5RにKOして東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得~2019年2月にも、入口裕貴選手を8RにTKOで降し東洋太平洋王座初防衛に成功 『観戦記1765』 8月には大森将平選手を12RにTKOで降し2度目の防衛に成功 『観戦記1789』 12月には、川島翔平選手を5RにKOして3度目の防衛に成功~2020年10月にも、河村真吾選手を6RにTKOで降し4度目の防衛に成功して世界に挑んだが・・・・

 

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