観戦記2148 WBAインターナショナルスーパーミドル級王座戦 ヒョードル・チュディノフvsナジ | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

当初は2020年秋から始まると言われた、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)シーズン3。シーズン1がクルーザー級とスーパーミドル級で開催、シーズン2がバンタム級スーパーライト級、クルーザー級で開催された。そしてシーズン3はライト級、ミドル級、スーパーミドル級で開催と話が出ていたがコロナウィルスの影響で延期・・・・

2021年初めに再スタートと言われていたが、4月も終わりになりワクチン接種は欧米を中心に進んでいるが夏ぐらいにはWBSSシーズン3を開始してもらえないだろうか!?ライト級となるとワシル・ロマチェンコと中谷正義選手の対戦が6月26日に開催されるニュースもあり、4団体ライト級王者のテオフィモ・ロペスはスーパーライト級への転向も噂されるし欧州勢には勢いがない階級。

そうなると、スーパーミドル級とミドル級での開催が有力なのか!?ミドル級なら村田諒太選手に是非とも参戦して欲しいが、トップランク社との契約でどうなるのか!?

まだblogでは第1回WBSSだが、スーパーミドル級は王者がWBAスーパーミドル級スーパー王者のジョージ・グローブスが参加したのみ。しかしカラム・スミスやクリス・ユーバンクJrなど有力選手が揃い、トーナメントのアンダーカードでもそのジョージ・グローブスとWBAスーパーミドル級スーパー王者決定戦で敗れたヒョードル・チュディノフも参戦している!

 

1979年8月にロシアのイルツーク州ブラツークで生まれたヒョードル・アレキサンドロビッチ・チュディノフは、兄が元WBAミドル級暫定王者のディミトリー・チュディノフなのでそれなりのアマ戦績があるだろう!?

兄と同じ日の2009年7月にアメリカのネバタ州でデビューし、ショーン・キークを1Rの33秒でKOする~その後も8連勝7KOして、2014年3月にステパン・ボジッチとCISBB独立国家共同体及スロベニアスーパーミドル級王座決定戦で対戦し5Rに棄権に追い込み王座獲得~6月にもアンディ・ペレスを3RにTKOで降し、WBAフェデカリブスーパーミドル級王座を獲得~7月に、WBAスーパーミドル級王者のスタニスラフ・カシュタノフとの指名挑戦の指令がWBAから出るもカシュタノフが引退。12月に、WBA4位のベン・マカロックとWBAスーパーミドル級暫定王座決定戦で対戦し2RにKO勝ちして暫定王座を獲得~2015年5月に、元3団体ミドル級王者のフェリックス・シュトルムとWBAスーパーミドル級正規王座決定戦を判定勝ちして初防衛とともに正規王座に昇格~9月に、WBA4位のフランク・ブグリオーニを判定で降し2度目の防衛に成功~なぜかWBAスーパー王者に昇格するが、2016年2月にフェリックス・シュトルムとの再戦を手数では圧倒するが判定負けして王座陥落。しかし、シュトルムが試合後の薬物検査で陽性反応が出る!王座を返上して、ドイツのドーピング機関から逃れるようにボスニアヘルツェゴビナに移住。

試合自体の結果は覆らなかったが、チュディノフはWBAスーパーミドル級1位にランクされWBA2位のジョージ・グローブスと空位のWBAスーパーミドル級スーパー王座決定戦に挑むも6RにTKO負け 『観戦記1695』

 

直ぐに再起し、7月にホナタン・ヘルニモ・バルバディージョを2RにTKOで降す~12月にはライアン・フォードとの、WBAインターナショナルスーパーミドル級王座決定戦を大差判定勝ちして王座栄冠~2018年2月には、ティモ・レインを7Rに棄権に追い込む初防衛に成功。

WBSSスーパーミドル級トーナメントには参加できなかったが、アンダーカードで初防衛戦に挑戦するのはナジブ・モハメディ!

 

ナジブ・モハメディ(ナジブ・モハメッド)は生まれたのはアルジェリアだが、国籍はフランスで2005年3月にデビューしてマギド・ベン・ドリスに判定勝ち~さらに12連勝4KOして、2008年6月にカリム・ベンナーマを判定で降しフランスライトヘビー級王座を獲得~9月にアブラカダ・ベンジニアを4RにTKOで降し初防衛に成功~11月にもアマール・マンサーを5RにTKOで降し2度目の防衛に成功~2009年2月にも、マルテアル・ベラ・オレムに判定勝ちし3度目の防衛に成功~4月には、ブレイドアッサムに5RでKO勝ちして4度目の防衛に成功~6月にも、ジョセ・タバレスを7RにTKOで降し5度目の防衛に成功~王座は返上するが、9月にトリニティー・カリに1RでTKO負け~しかし直ぐに2連勝1KOして、2010年4月にトーマス・アダメクを4RにTKOで降しEBU欧州連合ライトヘビー級王座を獲得~10月にジェメル・セリニを6RにTKOで降し初防衛に成功~12月に、ネイサン・クレバリーとのWBOライトヘビー級暫定王座決定戦も判定負け。

2011年6月に再起し、ジョルジ・テブドラヴァシリに判定勝ちしてWBFインターコンチネンタルライトヘビー級王座を獲得~しかし10月に、ディミトリー・スクホトスキー2RでTKO負けして王座陥落~11月に再起して8RでKO勝ちし、2012年4月にWBFインターコンチネンタルライトヘビー級王者のモハメド・ベルカセムに判定勝ちして王座獲得。

5月にメディー・アマーに4RでTKO勝ちし、6月にはドゥドゥ・ヌグンブに5RでTKO勝ちしてWBFライトヘビー級王座を獲得~さらに2連勝2KOして、2013年4月にハキム・チオイを3RにTKOで降しWBAコンチネンタルライトヘビー級王座を獲得~5月のノンタイトル戦も3RにKO勝ちし、10月にはパトリック・ボイスを判定で降しフランスライトヘビー級王座を獲得~11月にも、オレクサンドル・チェヴィリークを6RにTKOで降しWBAコンチネンタルライトヘビー級王座を獲得。

さらに3連勝3KOして、2015年7月に3団体統一ライトヘビー級王者のセルゲイ・コバレフに挑戦するも3RにKO負け 『観戦記959』 2016年4月に再起し、NABFライトヘビー級王座決定戦でオレクサンドル・グヴォジークに2RでKO負け。

10月にスーパーミドル級に落として再起し、ローマン・シャカルパを判定で降しWBCフランス圏スーパーミドル級王座を獲得~11月にもノンタイトル戦を判定勝ちし、2018年3月にWBAコンチネンタルスーパーミドル級王座決定戦でハディラ・モハマディに判定勝ちして王座栄冠。

 

元WBA王者でWBAインターナショナル王者のチュディノフは、現王者が1人だけのWBSSトーナメント本戦に出てもおかしくは無かったがWBAコンチネンタル王者のアンダーカードで防衛戦となる!

 

2018年7月21日 WBAインターナショナルスーパーミドル級王座戦 ヒョードル・チュディノフvsナジブ・モハメディ 

 

ヒョードル・チュディノフ 17勝12KO2敗 2度目の防衛戦

 

ナジブ・モハメディ 40勝23KO5敗 WBAコンチネンタル王者

 

1R、お互いに遠い距離で左を出し合う~チュディノフが踏み込んで左!

 

さらにチュディノフが攻める~左を突きながら、右を振り落とす!モハメディは廻りながら左を返す

 

2R、モハメディがジャブを当てながら、クリンチも使い上手く攻める~チュディノフは強振するがヒットしない

 

軽いながらも、モハメディがジャブ~右アッパー!左フックを上手く当てていく

 

3R、前に出ていくのはチュディノフだが、当てているのは廻るモハメディ

 

チュディノフの振りが大きく当たらない~しかし、スウェーしたモハメディに左フックが届く!しかし、モハメディも下がりながら右アッパー!左フック!

 

4R、やはり、ガンガン前に出て手を出していくチュディノフ~モハメディは柔らかくかわす

 

さらに、チュディノフが手数を増して出る~モハメディも右カウンターを出すが、チュディノフが手数で押しまくる

 

5R、お互いに手数が止まる~それでも近づくと、右の相打ち!効いたのはモハメディか!?

 

それでも、モハメディの方が出始める~しかし下がりながらでもチュディノフが手数で勝るも、モハメディは打ち終わりを狙う!

 

6R、距離が詰まり、お互いにショートで打ち合う~回転力はモハメディか!?

 

チュディノフも必死に手を出すが、モハメディは体を振ってかわし打ち終わりを狙う!

 

それでもチュディノフは止まらない!大きく振っていく!

 

7R、両者とも綺麗にジャブを打つが、そこから次につなげられない

 

接近しての打ち合いも、お互いにクリーンヒットは奪えない

 

8R、ラウンド開始直後から、モハメディが連打出る~しかしチュディノフが、またも右を被せてくる!

 

左をモハメディが多く当てるが、チュディノフは見映えがいい右を返す

 

9R、チュディノフが、左をボディーから顔面に持っていく~左フック!

 

モハメディは低く構え、ダイレクトの右!スイッチしながら右をジャブのように使う

 

10R、なぜか引きながら廻るチュティノフに、モハメディは変則的に追いかける

 

モハメディが、さらにプレスを強めてチュディノフをコーナーに追い込み連打!

 

11R、モハメディが、さらに柔らかく変則的に動きながら手を出していく!

 

さらに軽いながらも、モハメディがパンチをまとめてチュティノフを下げる~チュディノフも下がりながらカウンターの右!

 

12R、お互いに極め手が無いままだが、どちらも勝負をかけない~左を打ち合い打ち込まない

 

チュディノフがワン・ツー~モハメディ右アッパー!突っ込むチュディノフに、ヒラヒラ動いて当てるモハメディで終了のゴング

 

判定は、115-113 11-118 116-112 2-1でヒョードル・チュディノフがWBAインターナショナル王座の2度目の防衛に成功!ナジブ・モハメディは判定に不服を表し、場内からのブーイングを煽る!

 

うぅ~ん・・・ジャッジの好みが勝敗を分けた試合かなぁ。前に出て振っていくチュディノフと、下がりながらジャブを当てるモハメディだがモハメディの118は付け過ぎかな!?チュディノフがモハメディをグラつかせる場面でもつくれれば、チュディノフの勝ちで誰しも問題なかったのだろうか。しかし、この下がりながらチョンチョン当てながらボクシングで日本人が世界王座を失ったり奪取できなかった試合も多々あった。チュディノフはこの後も連勝を続け、何故かWBAコンチネンタル王座も獲得~そして、2019年12月にWBAスーパーミドル級ゴールド王座決定戦で、村田諒太選手とWBAミドル級王座戦で2度闘ったアッサン・エンダム(ハッサン・ヌダン・ヌジカム)と対戦する。

 

★ナジブ・モハメディも2019年にIBF欧州ライトヘビー級王座を獲得 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村