《本日のTV鑑賞》
前回のblogで 『観戦記2124』 4月3日にウズベキスタンで、IBFスーパーバンタム級暫定王者の岩佐亮佑選手と対戦するWBAスーパー&IBF王者のムロジョン・アフマダリエフのデビュー3戦目を書くのに岩佐選手の発言などをネットで見ていたら、岩佐選手は王座を統一後になんと!あの、悪童ルイス・ネリとの対戦を熱望していたのはなんとも震えるものがあった。
ネリとは関わらない雰囲気の日本ボクシング界だが、やはり岩佐選手としたら激闘の日本バンタム級王座戦で対戦した 『観戦記172』 山中慎介さんの仇を討ちたいのか!と、勝手に熱いものを感じてしまう
ルイス・ネリと云えば、アメリカとの国境にあるメキシコのバハ・カリフォルニア州ティファナ出身でボクシング熱が高い地域。あの‘ティファナの竜巻‘元WBA&IBF&WBOウェルター級王者のアントニオ・マルがリート、4階級制覇の‘恐怖の男‘エリック・モラレスなどが有名。そして、サウル・カネロ・アルバレスの後継者と呼ばれるハイメ・ムンギアもティファナ出身の世界王者!
1996年10月にメキシコのバハ・カルフォルニア州ティファナで生まれたハイメ・アーロン・ムンギア・エスコベドは、父もプロボクサーだったので幼い頃からボクシングを始める~メキシコでは珍しくアマチュアで128勝10敗の豊富なキャリアを持ち、メキシコ国内大会で銅メダルを獲得~2012年のロンドン五輪は若くて狙えず、2016年のリオデジャネイロ五輪までは待てないだろうとプロへ。
2013年7月にわずか16歳でデビューして、マヌエル・モラを2RにTKOで降す~ハイペースで試合をこなし、2014年末までさらに7連勝5KOする~2015年は4連勝3KO、2016年はなんと!7連勝7KOして、2017年もモンティエル一家のファン・マシエス・モンティエルを2RにKoするなど7連勝6KOの快進撃。
2018年2月に、初の王座戦となるWBCラテンアメリカスーパーウェルター級王座決定戦でホセ・カルロス・パスを3RにTKOで降す 『観戦記2014』
さらに3月にも、ホニー・ナバレッテを3RにKOする~5月に開催予定だったサウル・アルバレスとゲンナディ・ゴロフキンの2戦目が、アルバレスのドーピング問題でバーネス・マーティロスヤンに代わる前にムンギアが抜擢される話が出たが・・・ネバタ州のコミッションがムンギアのミドル級での実席不足からバーネス・マーティロスヤンになった 『観戦記1452』 そして、その1週間後にWBOにスーパーウェルター級王者のサダム・アリに挑戦し4RTKO勝ちして王座栄冠 『観戦記2073』
本来はこの試合も、WBO1位のリアム・スミスが挑戦予定だったがスミスが皮膚炎でムンギアが代打出しての王座奪取。
そして、わずか2ヶ月での初防衛戦には挑戦予定だったリアム・スミスがムンギアに挑戦!
1988年7月にイギリスのマージーサイド州リバプールに生まれた‘Beefy(屈強な男)‘リアム・スミスは、世界ランカーの長男ポール・スミス、元WBAスーパーミドル級スーパー王者のカラム・スミス、世界ランカーのステファン・スミスの4兄弟の3男。
2008年10月にデビューして、ダンカン・コティエスに判定勝ち~その後も4連勝1KOするが、2010年9月にテリー・カラザースとドロー~その後は7連勝4KOして、2012年12月にスティーブ・オメーラを判定で降しコモンウェルス英連邦スーパーウェルター級王座を獲得~2013年6月に、マックス・マクスウェルを判定で降す~9月にも、エリック・オチーンを判定で降してBBBofc英国スーパーウェルター級王座を獲得。
12月に、マーク・トンプソンを4RにTKOで降しBBBofc英国王座の初防衛に成功~2014年7月に、ジェイソン・ウェルボーンを6RにKOしてBBBofc英国王座2度目の防衛に成功~10月には、ゾルタン・セラを3RにTKOで降しWBAコンチネンタルスーパーウェルター級王座を獲得~2015年3月に、ロバート・タラレクを8RにTKOで降す~4月には、デビッド・エセキエル・ロメロを7RにTKOで降しWBOインターコンチネンタルスーパーウェルター級王座を獲得~10月には、ジョン・トンプソンとのWBOスーパーウェルター級王座決定戦を7RにTKO勝ちして王座獲得。
12月には、WBO8位のジム・ケリーを7RにTKOで降し初防衛に成功~2016年6月にも、WBO11位のプレドラック・ラドセビッチを2RにKOして2度目の防衛に成功~9月には、アメリカのテキサス州でサウル・アルバレスの挑戦を受けるも9RにKO負けで王座陥落 『観戦記1207』
2017年3月に再起し、マリアン・カザックに判定勝ち~4月にWBO2位のリアム・ウィリアムズとWBOスーパーウェルター級暫定王座決定戦で対戦する予定も、スミスが前日計量でオーバー・・・・試合は、スミスが9R終了時TKO勝ちで王座空位。
11月にリアム・ウィリアムズとの、WBOスーパーウェルター級王座挑戦権を賭けた再戦を2-0の判定勝ちし挑戦権を獲得。
しかし、2018年5月にサダム・アリに挑戦する前に急病でハイメ・ムンギアに挑戦を譲る。
全勝86%のKO率で世界王座を奪取したハイメ・・ムンギアが、ランキング1位の元王者リアム・スミスの挑戦を受ける初防衛戦!カネロⅡ世と呼ばれるムンギアがカネロ9RでKOしてスミスを倒して初防衛なるか!?
2018年7月21日 WBOスーパーウェルター級王座戦 ハイメ・ムンギアvsリアム・スミス
ハイメ・ムンギア 29勝25KO無敗 初防衛戦
リアム・スミス 26勝14KO1敗1分 元WBOスーパーウェルター級王者
1R、ムンギアが軽快に長い左を出していくが、スミスはかわしながら前に出て右!
ムンギアは振り回す!スミスのガードを吹き飛ばす左フック!左ボディー!
踊るように豪快に打つムンギアだが、スミスもブロッキングから右ストレート!
3R、スミスが前に出て、大きいパンチを打ち込んでいく~ムンギアも押し返していき左アッパー!
ムンギアが前に出ると、スミスは距離を取りながら左を当てていく
4R、ムンギアが、前へ前へ手数多く攻める~スミスの下がりながらの左では止められず、ムンギアの左フック!
頭を付けての闘いが得意なスミスだが、ムンギアの豪快なパンチをブロックするのに精一杯
5R、長いリーチを生かして、ムンギアが遠い位置から左ボディーをフルスイング!
スミスも、下がりながらパンチを当てる~ムンギアは無茶苦茶に打ち返す!しかし、直ぐに冷静に距離を計りながらボディー!
6R、体を振りながら、反動を生かしてアッパー~フックを上下に打ちまくるムンギア!
それでもスミスは、ガードを固めながら左を突く~ムンギアは多少貰いながらも、豪快な左フック!スミスはダウン!
立ち上がったスミスは、残り時間も少なく必死にクリンチ
7R、ラウンド開始のゴングが鳴ると、ダメージがあるスミスにムンギアが走って極めにいく!
ガードを固めるスミスに、ムンギアは左右のアッパーでガードを壊す!
スミスは必死に耐える~ムンギアが、スミスのカードの隙間に右ボディー~左フック!
8R、ムンギアが勢いよく出るが、スミスはガードしてから細かく当てる!
見映えのいいパンチはムンギアだが、軽いながらもスミスも当てていく!
9R、さらにムンギアが出る~踏み込んでのアッパー!
ムンギアが上下にフルスイングで打ちまくる~ボディーも効いて、スミスはコーナーに詰まる!
しかし、ムンギアは疲れたか!?スミスがショートで返す!
10R、前に出るムンギアに、スミスは下がりながらも打っていく~しかし、なかなかクリーンヒットは奪えない
前に出るムンギアと、廻りながらカウンターのスミス~それでもムンギアの手数は止まらずに打ちまくる!
11R、スミスも、ムンギアの手数に耐えながら右クロス!しかし、ムンギアの豪快なパンチが止まらない
スミスも打たれながらも返す~ムンギアはブロックの上だが、ダメージが堪っているスミスを効かせる!
12R、流石にフルスイングのムンギアも疲れてきているが、強引に倒しにいく~しかし、スミスはインサイドから左フック!
ムンギアも振り回して押し返す~凄まじいボディーでスミスの体が折れるも、スミスも倒れず最後まで返す
判定は、116-111 119-110119-110 3-0でハイメ・ムンギアが大差判定勝ちで初防衛に成功!
豪快なパンチを振りまくったムンギアだが、流石に最後はスタミナが切れ気味だったがそれ以上にスミスはダメージが堪っていた。ムンギアは倒しまくってきたので10Rまで闘ったのも1度だけだったので、これも経験としてさらに強くなっていくのだろうが連続KOは6で止まる。解説の浜田剛士さんも、再三ムンギアの顎の上りを指摘してきたがそれを補う攻撃力だった。
スコアカードを見ると、ジャッジ3者がスミスに10点を付けたのは3Rのみ。ジャッジ2者がスミスの10点を付けたのは1Rと11Rのみの圧勝だった。ハイペースで試合をこなすムンギアは、3ヶ月後の9月にサウル・アルバレスvsゲンナディ・ゴロフキン2戦目のアンダーカードでWBO3位のブランドン・クックと2度目の防衛戦。
2敗目を喫したリアム・スミスは、8ヶ月後の2019年3月に再起してサム・エギントンとWBCスーパーウェルター級シルバー王座決定戦で対戦。
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