《本日のDVD鑑賞》
4月4日にWBOフライ級王座決定戦で、WBO1位のジャーメル・マグラモとWBO3位の中谷潤人選手が対戦する予定だったもののコロナウィルスの影響で8月21日に無観客での開催に延期・・・・
しかし、まだフィリピンと日本の出入国制限が緩和されず再延期になってしまう。もう8月だというのに、今年は日本で世界戦が開催されていない!
あの2011年3月11日の東日本大震災の時も、格闘技どころではない状態で大会が中止や延期になった。そして原子力発電所が崩壊した影響で、諸外国からの来日が厳しい中 「日本は今、大変な状況にあるが、試合を行うなら俺は日本に行く。2年前のメキシコを襲った豚インフルエンザの中でも西岡利晃は来てくれた。長谷川と戦って日本の人たちを元気づけたい。いつものように試合を行えば『日本は大丈夫』という正しいメッセージが世界に伝わるだろう」 と、日本にいた外国人が日本を離れる中でWBCフェザー級1位として来日したのが‘Bombardero‘(爆撃機)ジョニー・ゴンサレス!
日本では「ジョニゴン」の愛称でも呼ばれるジョニー・ゴンサレスは、1981年9月にメキシコのイダルゴ州パチュカで生まれ。12歳の時に、元ボクサーの父親にボクシングを習う(父親はJOHNNYのつづりをJHONNYに間違えて役所に提出する)アマでは、ナショナル選手権で3度優勝し、メキシコの五輪チームに入るほどで164勝14敗。
1998年8月に17歳でデビューし、マリオ・ペレスに判定負け~11月にもウーゴ・バルガスに判定負けしデビュー2連敗。
2000年に入り13連勝11KO無敗で、2001年10月にアブロス・ソワーを10RにTKOで下しNABF北米バンタム級王座を獲得~しかし、2002年2月にリカルド・バルガスに判定負け~4月にNABA北米バンタム級王座を賭けて再戦も、7Rに負傷判定負けで連敗して王座陥落~2連勝2KOして、2002年12月にフランシスコ・マテオスを1RにKOしてWBC米大陸バンタム級王座を獲得~2003年6月には、ラモン・レイテを4RにTKOで降しメキシコバンタム級王座を獲得~10月に、ホルヘ・アルベルト・レイジェスを1RにKOして初防衛に成功~2004年2月にモイセス・サムディオを5RにTKOで降しWBC米大陸王座の初防衛に成功~5月にはアレハンドロ・モンティエルを6RにTKOで降し、NABO北米バンタム級王座を獲得~11月にガブリエル・エルソンドを2RにTKOで降し、WBC米大陸2度目&NABO初防衛に成功~2005年2月に、WBCバンタム級王座挑戦者決定戦を兼ねたWBC米大陸王座の防衛戦で、アドニス・リバスに判定勝ちしWBC米大陸3度目の防衛とWBC世界王座挑戦権を掴む。
9月にウィリアムス・ゴンザレスを3RにKOして、NABO北米王座の2度目の防衛に成功~10月、ラタチャイ・ソーウォラビンのWBOバンタム級王座に挑戦し7RにTKO勝ちして王座獲得。
2006年2月に、元2階級制覇王者のマーク・ジョンソンに8RでKO勝ち~5月にWBOスーパーフライ級王者で、後の3階級制覇王者になるフェルナンド・モンティエルを2-1の判定で降し初防衛に成功
9月には、WBOバンタム級王座を保持したままWBCスーパーバンタム級王者のイスラエル・バスケスに挑戦するも10RにTKO負け~2007年3月に元IBFスーパーフライ級王者のイレーネ・パチェコに9RTKO勝ちして、WBOバンタム級王座の2度目の防衛に成功~しかし、8月に元WBOスーパーフライ級王者のジェリー・ペニャロサに7RにTKO負けして王座陥落。
しかし、直ぐに再起して6連勝5KOでWBOスーパーバンタム級2位まで上げ、2009年5月に西岡利晃さんのWBCスーパーバンタム級王座に挑戦するも3RにTKO負けで2階級制覇ならず 『観戦記46』
フェザー級に上げ、トレーナーに名将イグナシオ・ベルスタインと契約~2連勝2KOし、2010年3月にWBCフェザー級挑戦者決定戦でアントニオ・デイビスに2RでTKO勝ち~5月には、へアン・ハビエル・ソテロを2RにTKOで降しWBC中央アメリカフェザー級王座を獲得。7月にアリスティディス・ペレスを2RにTKOで降し、WBC中央アメリカ王座の初防衛に成功~9月には、ジャクソン・アシクを6RにTKOで降しIBOフェザー級王座を獲得~そしてWBC1位指名挑戦者として日本に乗り込む!
挑戦する王者は‘日本のエース‘この時点で2階級制覇したWBCフェザー級王者の長谷川穂積選手!
1980年12月に兵庫県西脇市で生まれた長谷川選手は、元プロボクサーでバンタム級にて3戦するが心臓の欠陥がみつかり引退した父親の影響でボクシングを教わる~しかし、思春期の反抗もあり中核制時代は卓球部に所属~高校時代は、現夫人との遠距離恋愛で同棲する為もあり留年後に中退~実家を離れ、同棲する条件として父親と約束したボクシングを再開するのに千里馬神戸ジムに入会して1999年11月にデビューして黒岩修一選手に判定勝ち~2000年4月に石塚英樹選手に2RでTKO勝ちするも、7月の西日本新人王では竹田津孝選手に判定負け~2001年1月に判定勝ちするも、5月の新人王戦では荒川正光選手に1-2の判定負け~しかし、その後は8連勝3KO~2003年5月に、ジェス・マーカの東洋太平洋バンタム級王座に挑戦して2-1の判定勝ちして王座栄冠。
7月、宇野スナオ選手に2-1の判定勝ちして初防衛に成功~11月にも、アルビン・フェリシルダを10RにTKOで降し2度目の防衛に成功~2004年2月にノンタイトル戦を判定勝ちし、5月にはノラシン・ギャットプラサンチャイを判定で降し3度目の防衛に成功~そして10月にWBV5位の長谷川選手とWBA5位の鳥海純選手で、WBCバンタム級王者のウィラポン・ナコンルアンプロモーションへの挑戦者決定戦を判定勝ち 『観戦記97』
そして2005年4月に、WBCバンタム級王座を14度防衛しているウィラポン・ナコンルアンプロモーションに挑戦して判定勝ちで王座奪取 『観戦記188』
9月の初防衛戦はWBC1位のディエゴ・モラレスとの指名試合予定も、モラレスが怪我でWBC8位のヘラルド・マルチネスに7RでTKO勝ちして初防衛に成功~2006年3月には地元の神戸でウィラポンとのリターンマッチを9RにTKO勝ちして2度目の防衛に成功 『観戦記462』
11月には、WBC1位のヘナロ・ガルシアと指名挑戦試合を判定で勝利し3度目の防衛に成功~試合後に、当時WBCスーパーフライ級王者の徳山昌守選手から挑戦状を受ける~2007年5月に、WBC4位のシンピウェ・ベチェカを判定で降し4度目の防衛に成功~山下トレーナーが真正ジムを開設し、長谷川選手も日本では初の現役世界王者が移籍~2008年1月に、WBC1位のシモール・マルドロットを大差判定で降し5度目の防衛に成功~6月に、WBC9位のクリスチャン・ファッシオを2RにTKOで降し6度目の防衛に成功~10月には、WBC2位のアレハンドロ・バルデスを2RにTKOで降し7度目の防衛に成功~2009年3月にも、WBC1位のプシ・マリンガを1RにTKOで降し8度目の防衛に成功~7月には、WBC4位のネストール・ロチャをまたも1RにTKOで降し9度目の防衛に成功 『観戦記847』 『観戦記847』 12月にもWBC10位のアルベル・ペレスを4RにTKOで降し、5連続KO防衛で10度目の防衛に成功
そして2010年4月に、当時のWBOバンタム級王者フェルナンド・モンティエルと事実上の統一戦をするも4Rにアゴを割られTKO負け 『観戦記178』
顎の手術を受けて11月に、2階級上げての再起戦でファン・カルロス・ブルゴスとの、WBCフェザー級王座決定戦を判定で制して二階級制覇。
長谷川選手が世界戦で闘った13人のうちメキシカンは6人目となり、モンティエル戦から3戦連続となる。ゴンサレスは世界戦では意外や3勝3敗だが、2敗はサウスポーに負けたデータもある。リーチで9cm勝るゴンサレスに、長谷川選手がスピードでどう対抗するか!?
2011年4月8日 WBCフェザー級王座戦 長谷川穂積vsジョニー・ゴンサレス
長谷川穂積 29勝12KO3敗 初防衛戦
ジョニー・ゴンサレス 47勝41KO7敗 WBC1位
1R、長谷川選手が、素早い動きからジャブを伸ばす!
さらに長谷川選手は左ストレートを上下に伸ばすが、流石にゴンサレスの懐は深い
ゴンサレスも長い左フック!沈みこむような体勢からの右!
さらにゴンサレスが左フックを、サウスポーには見えない角度から廻す!
長谷川選手も足を止めて、打ち合いに応じる~ゴンサレスの左フックが当たる!
2R、開始直後から長谷川選手が出る~ジャブの連打から左ストレート!
ゴンサレスも右フック~外からの左フック!長谷川選手はかわす!
しかし、ゴンサレスの沈み込みながらの伸びる右がかわせない!
長谷川選手は動きたいが、ゴンサレスのパワーに押される~左ボディー!
3R、長谷川選手が、前後に素早くステップしながらゴンサレスのパンチをかわす~右で長谷川選手が入ってきたところにゴンサレスの右!
長谷川選手は打ち合う!ボディーストレート~ボディーアッパー!飛び込んでの左!
正面から打ち合うと、長谷川選手は分が悪いか!?ゴンサレスの右!
長谷川選手も左ストレートを当てるが、ゴンサレスが入っていき左アッパー!
4R、長谷川選手が右を伸ばすが、ゴンサレスはタイミングも読めてきたのか!?長いリーチから得意の左フックをかぶせる!
長谷川選手が追い詰められてくる~右を伸ばしたところに、またもゴンサレスが低く伸びる右!
長谷川選手はロープまでフッ飛ぶ!立ち上がるがフラつきレフリーが止める・・・・
見事にジョニー・ゴンサレスが4RにTKO勝ちで飛び級での2階級制覇!メキシカンにとっては格別な緑のベルトを始めて巻きゴンサレスは大喜びだが、長谷川選手に丁寧に挨拶をする。
やはり、同じバンタム級王者からのフェザー級といってもゴンサレスの体格とパワーは階級の壁を感じさせ、長谷川選手はスピードを生かすよりも踏ん張ってパワー負けしないようにした為か!?本来のアウトボクシングの動きも、パンチスピードを生かした連打も見せられないままメキシカン特有の遅れてくる見えない角度のパンチに翻弄されてしまった。
それでも3Rまでの採点、29-28 30-27 28-28でリードはしていた。ゴンサレスは、3ヶ月後にはアメリカでWBC14位のトマス・ビジャと防衛戦をして4RにTKO勝ち。長谷川選手は「引退か!?」と言われていたが、1年後の4月にフェリペ・カルロス・フェリックスと再起戦をして7RにTKO勝ち 『観戦記159』 その後も命を削るような世界前哨戦を3連勝 『観戦記355』 『観戦記462』 『観戦記761』 そして2014年4月にIBFスーパーバンタム級王座に挑戦するも、7Rに壮絶なTKO負け 『観戦記763』
これ以上は壊れてしまうのではないか!?と心配する声も多い中で、1年後に復帰し2連勝するが 『観戦記871』 『観戦記1022』 内容的には不完全燃焼の判定勝ち~しかし、2016年9月に大号泣のウーゴ・ルイスを9R終了TKOで降しWBCスーパーバンタム級王座を奪取して3階級制覇!王者のまま感動の引退をする 『観戦記1202』
★ジョニゴンは2019年8月以来試合をしていないが・・・・ 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村