《本日のDVD鑑賞》
元K-1ウェルター級王者の久保優太選手が、唐突にさえ思えたオリンピックでボクシングのメダルを取る為にボクシングに転向。東京オリンピックの予選が終わっている事もあまり分かっていなかったようだが、K-1を離脱する為のオリンピック発言だったりして!?と、ゲスな想像をしてしまうぐらいビックリな出来事。東京オリンピックではフライ級、フェザー級、ライト級、ウェルター級、ミドル級、ライトヘビー級、ヘビー級、スーパーヘビー級が開催予定だが開催国枠は4階級(女子は2階級)自力で出場できなかった場合の開催国枠なので、フライ級の田中亮明選手、ライト級の成松大介選手、ウェルター級の岡澤セオン選手、ミドル級の森脇唯人選手以外にどんな選手が現れるのか期待したい。
しかし、フェザー級はまだしも・・・・残る枠でライトヘビー級、ヘビー級、スーパーヘビー級は日本人には酷な階級だなぁ~。日本人でミドル級以上の選手がオリンピックに出たのは、前回の1964年東京オリンピックでのヘビー級代表だった丸山忠行選手まで遡る。
ヘビー級はボクシングが近代オリンピックの正式種目となった1904年のセントルイス五輪からあり、ライトヘビー級は1920年アントワープ五輪から~スーパーヘビー級は1984年のロサンゼルス五輪から。
日本人にはプロも含めて未開の地のミドル級以上だが、世界的にはライトヘビー級~ヘビー級は人気と名声を集める階級。村田諒太選手が金メダルを獲得したロンドン五輪でヘビー級金メダルを獲得したのが、オレクサンドル・アレクサンドロビッチ・ウシク!
1987年1月にロシアのクルミア共和国で生まれたオレクサンドル・アレクサンドロビッチ・ウシクは、少々の時はサッカーをしていたらしいが、15歳からボクシングを始める~2006年欧州選手権のミドル級でマット・コロボフに判定負けし銅メダル~2008年の欧州選手権はライトヘビー級金メダル~同年の北京オリンピックはベスト8~2009年の世界選手権も銅メダル~2011年の世界選手権は後のIBFライトヘビー級王者になるアルツール・ベテルビエフに勝利し金メダル獲得~2012年の北京オリンピックでは準々決勝で再びアルツール・ベテルビエフに勝利し金メダルを獲得!
アマでは93勝16敗の戦績を残し(335勝15敗説も)クリチコ兄弟が率いるK2プロモーションと契約しプロ転向~2013年11月に、フェリペ・ロメロを5RにTKOで降しデビュー~3連勝3KOし、2014年10月にダニエ・ブルワーとWBOインターコンチネンタル・クルーザー級暫定王座決定戦で争い7RにTKO勝ちし王座獲得~正規王者認定され、12月にダニエ・ベンダーを9RにTKOで降し初防衛に成功~2015年4月にアンドレイ・クニャゼフ8RにTKOで降し2度目の防衛に成功~8月にはジョニー・ミラーを3RにTKOで降し3度目の防衛に成功~12月にもペドロ・ロドリゲスを7RにTKOで降し4度目の防衛に成功。そして、2016年10月にわずか10戦目でWBOクルーザー級王者のクシシュトフ・グロワツキに挑戦し大差判定勝利で世界王座栄冠 『観戦記1446』 12月に、WBO12位のサビソ・ムチュヌを9RにKOして初防衛に成功 『観戦記1592』
2017年4月にも、WBO9位のマイケル・ハンターに判定勝ちして2度目の防衛に成功。そして、WBSSクルーザー級トーナメントに参戦!1回戦で元WBOクルーザー級王者のマルコ・フックを10RにTKOで降す 『観戦記1815』
そして、これぞWBSS!準決勝で対戦するのはWBCクルーザー級王者のマイリス・プリエディス!
1985年1月生まれのブリエディスは、旧ソ連から独立した北ヨーロッパの共和国出身。元々はキックボクサーで、2002年にはラトビアのキックボクシング王者になり2007年の世界アマチュアキックボクシング選手権3位、2008年の欧州選手権では優勝~ボクシングでも2008年の北京オリンピック予選では、ヨーロッパ選手権でベスト8。
2009年10月にボクシングでのデビューをしてラウリス・エアシャウスカスに判定勝ち~その後も9連勝8KOして、2013年11月にルーポス・スダを5Rに棄権に追い込みIBAクルーザー級王座を獲得~2014年7月にも、ジョーイ・ベガスを9RにTKOで降しWBCバルト海クルーザー級王座を獲得~9月にもクサバ・ウォールを1RにKOして、11月にイスマイル・アブゥドゥルに判定勝ちしてIBAクルーザー級王座の初防衛に成功~2015年にもマヌエル・チャーを含む4連勝4KOし、2016年2月にはダニー・ベンダーを2RにTKOで降してIBFインターコンチネンタル・クルーザー級王座を獲得~5月にも、WBCクルーザー級シルバー王者のオランレワジャ・デュオドラを9RにTKOで降し王座獲得~10月にサイモン・バリリーを3RにTKOで降し、2017年4月にマルコ・フックとトニー・ベリューがデビット・ヘイとの対戦で間が空いた為によるWBCクルーザー級暫定王座決定戦を判定価値して暫定王座を獲得。
9月にWBSSクルーザー級トーナメントに参戦して、1回戦で!WBC12位キューバのマイク・ペレスを判定で降す 『観戦記1824』
この時点では優勝賞金1000万$、同時開催のスーパーミドル級と合わせて総額5000万$に相応しい舞台!まさに、世界統一を掲げた大会のセミファイナル準決勝をウラジミール・クリチコも観戦!
4団体王者が全員勝ち抜いてのたまらない組み合わせとなり、無敗同士のWBO王者vsWBC王者というビックマッチはプリエディスの地元である北ヨーロッパのラトビアで実現!
2018年1月27日 WBC&WBOクルーザー級王座統一戦 オレクサンドル・ウシクvsマイリス・ブリエディス
オレクサンドル・ウシク 13勝11KO無敗 WBOクルーザー級王者
マイリス・ブリエディス 23勝18KO無敗 WBCクルーザー級王者
1R、ウシクが細かく手足を動かしながら、ジャブでブリディーズを入らせない~それでもブリディーズはガードを固めて突っ込む!右!
2R、ブリディーズがプレスを強める!ウシクをロープに詰めて連打~廻ったウシクにブリディーズの右!さらに右!
ウシクも下がりながらだが、手数多く返す~ウシクが流れるようなコンビネーションで、ブリディーズをロープに追い込む!
3R、前に出ているのはブリディーズだが、手数はウシクが上回る~お互いに出入りが激しくなり頭が当たる!さらに、ブリディーズ低く突っ込む!
4R、やはり、体ごと当たっていくブリディーズにウシクは廻りきれない
ジャブを打ちながら、ウシクが動き廻る~ブリディーズは強烈な右ボディー!打ち合いになる!
5R、ゴングと同時に、ブリディーズが前に出て打っていく~しかし、バックステップしたウシクがワン・ツー!
ブリディーズもボディー連打~しかし、ウシクの手数が凄まじい右を中心に打ちまくる!
6R、動きながらも、ガード固いウシクがサイドを取り着実にパンチを当てていく
ブリディーズは潜り込む~密着していってアッパー!
7R、高いガードが崩れないウシクに、ブリディーズは強引に抉じ開けようと打ちこんでいく!
しかし、冷静にガードしてウシクが動きながら左!さらにロープに詰めて連打!
8R、ウシクが前に出る~ロープ、コーナーにブリディーズを追い込んでいく!それでも打ち込まずに、手数でブリディーズを守り一辺倒にさせる
9R、ウシクがポンポン手を出しながら、下がるブリディーズを追い回す~大声援を受けたブリディーズが右!さらにアッパー!
10R、テンポが落ちないどころか、さらに上がっていくウシクが当てながらブリディーズを追い廻す!
11R、ラウンド開始直ぐに、ウシクがブリディーズをロープ、コーナーに追い込む~しかしブリディーズもダイレクトの右を返す!ウシクは打ちまくるが、ブリディーズも柔らかくかわす
12R、ポイントは競っているのか!?最終ラウンドも打ち合う~ブリディーズがウシクをロープに詰める!
ウシクは当てながら自在に廻り、手数は落ちずにカウンターの左!
判定は、114-114 115-113 115-113 2-0でウシクが判定勝利しWBSS決勝に進出!しかも、WBO王座の4度目の防衛とともにWBCクルーザー級王座も獲得。
しかし、90.719kgの闘いとは思えないスピードとテクニックが溢れる素晴らしい試合。これは、まだまだ日本人にはとてつもなく遠い階級だなぁ~。特に決勝進出のウシクは、ミドル級より約18kg重くて滑るようなフットワークから多彩なパンチを打つ。サウスポーにあれだけアウトを深く取られたら、オーソドックスは右のパンチを打ち込むのは不可能で見えない角度から左ストレートが飛んでくるんだろうなぁ~
ブリエディスは離れるときは離れてウシクの動きに捉われず、一気に接近戦に持ち込根み強烈な右ボディーでジャッジ1者はドローを付けるこれまでのウシクのキャリアでは1番の苦戦。しかし、手数とパンチのバリエーションでウシクの勝利は敵地でも間違いのないもの
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