観戦記1780 WBOスーパーウェルター級王座戦 ミゲール・コットvs亀海喜寛 | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

「日本ボクシング最大の決戦」と銘打たれた1戦に帝拳ジムの亀海喜寛選手がカルフォルニア州カーソンに立つ!同じく帝拳ジムの西岡利晃さんがアメリカで、2011年10月にラファエル・マルケス 『観戦記392』 2012年10月にノニト・ドネア 『観戦記297』 と対戦したのも日本人が本場で本物のスター選手と対戦!と、心が躍ったが・・・・

なんと4階級制覇王者のプエルトリコの英雄 ミゲール・コットと対戦!しかもWBOスーパーウェルター級王座を賭けた1戦だというのだから堪らない。

 

スーパーウェルター級日本人では輪島功一さんが3度、1978年に工藤政志さんがWBA、1981年に三原正さんがWBA、2009年8月に石田順裕さんがWBA暫定王座を獲得している。日本で世界王者が多く出ているが、やはりライト級以下がほとんど。やはり世界的な中量級で、世界王者になるどころか挑戦できる事すら難しく2011年からはアメリカを主戦場にして激闘を重ねチャンスを待った。

 

スペイン語で教授の意味の 「MAESTRITO」 を名乗る亀海選手は、北海道出身で札幌商業高校時代にインターハイ優勝~大学時にも国体、全日本選手権で優勝。2005年11月にタイ人相手に1RにTKOでデビューし、2010年4月に小野寺洋介山選手を9RにTKOで日本スーパーライト級王座獲得~1度防衛後にウェルター級にあげる。 2011年10月には、日本ボクシング史にとって歴史的なラスベガスでの WBCスーパーバンタム級王座戦 西岡利晃vsラファエル・マルケス 『観戦記392』 のアンダーカードでヘクター・ムニョスを6RにTKOでアメリカ初陣を飾る。しかし、アメリカでの2戦目ホルヘ・シルバ戦はドロー。さらに2013年6月にはアメリカ・カリフォルニア州カーソンで、WBAインターナショナルウェルター級王座決定戦をヨハン・ペレスと戦い判定負けで初黒星。 再起戦を、2013年12月にティム・ハントと東洋太平洋ウェルター級王座を争い5RにTKOで王座栄冠 『観戦記664』 2014年4月の初防衛戦は、梁正勲を4Rにボディーで仕留める 『観戦記752』そして6月に元4階級制覇王者のロバート・ゲレロの、フロイド・メイウェザーに敗戦『観戦記469』からの再起戦に選ばれ、ロサンゼルスで戦うも判定負け 『観戦記752』

 

2014年12月にもアメリカでオスカー・ゴドイと戦い4RにTKO勝ち~日本人で初めてオスカー・デラ・ホーヤ率いるゴールデンプロモーションと契約。

しかし、2015年3月にWBCウェルター級17位のアルフォンソ・ゴメスに判定負け~2015年10月にフィリピンウェルター級6位のネルソン・グルペとスーパーウェルター契約で後楽園ホールで戦い3RでKO。そして再びアメリカに出陣~2016年4月に、激闘王の元NABFウェルター級王者のヘスス・ソト・カラスと対戦し大打撃戦のドロー 『観戦記1140』

 

しかし激戦が評価され、9月に再びソト・カラスと対戦し8R終了時にTKO勝ち 『観戦記1355』

 

そして何故かWBOスーパーウェルター級5位にランクされ、WBOスーパーウェルター級1位のミゲール・コットとサウル・アルバレスが返上したWBOスーパーウェルター級王座決定戦!

 

プエルトリコ人初の4階級制覇王者のコットは、なんと!幼い頃に太っていたからボクシングを始めたらしく、18歳で世界ユース選手権でウェルター級準優勝~1999年の世界選手権では、ライトウェルター級で出場も1回戦負け~2000年のシドニー五輪に出場も1回戦負け。

2001年3月にアメリカでデビューし、ジェイソン・ドゥセットを1RでTKOに降す~その後も12連勝9KOで、2003年2月にセサール・バサンとのWBCインターナショナルスーパーライト級王座決定戦を11RにTKOで降し王座獲得~6月にロッキー・マルチネスを2RにKOして、WBCインターナショナルの初防衛とNABO北米スーパーライト級王座を獲得。9月にWBAスーパーライト級挑戦者決定戦も兼ねた、デメトリオ・セバレスとのWBCインターナショナル王座の防衛戦も8RにTKO勝ち~12月にカルロス・マウサを8RにTKOで降し3度目の防衛に成功、2004年2月にもビクトリアーノ・ソーサに4RでTKO勝ちして4度目の防衛に成功。5月にもラブモア・ヌドゥを判定で降し、5度目の防衛とWBAラテンアメリカ王座と、IBFスーパーライト級王座挑戦権を獲得。

2004年9月にWBOスーパーライト級王座決定戦で、ケルソン・ピントを6RにTKOで降し王座獲得~12月に、ランドール・ベイリーを6RにTKOで降し初防衛に成功~2005年2月にデマーカス・コーリーを5RにTKOで降し2度目、6月にモハメド・アブドゥラエフを8RにTKOで降し3度目、9月にリカルド・トーレスを7RにKOして4度目、2006年3月にジャンルカ・ブランコを9RにTKOで降し5度目、6月には元IBFスーパーライト級王者のポール・マリアッジを判定で降し6度目の防衛に成功。

12月に、同じプエルトリコ人で無敗のカルロス・キンタナとのWBAウェルター級王座決定戦を5R終了時にTKOで降し2階級制覇達成。

2007年3月に、オクタイ・ウルカルを11RにTKOで降し初防衛に成功~5月には、元2階級制覇王者のザブ・ジュダーを11RにTKOで降し2度目の防衛に成功

 

2007年11月には、元3階級制覇王者のシェーン・モズリーを判定で降し3度目の防衛に成功

 

2008年4月に、WBA9位のアルフォンソ・ゴメスを5R終了時TKO勝ちで4度目の防衛に成功~7月には、IBFウェルター級王座を返上してまで挑戦してきたアントニオ・マルガリートとの挑戦を受けるが11RにTKO負けで初黒星を喫し王座陥落 『展望記3』 しかし、2009年2月にマイケル・ジェニングを5RにTKOで降しWBAウェルター級王座を獲得 『観戦記417』 6月に元IBFウェルター級王者のジョシュア・クロッティをに2-1の判定勝ちで初防衛に成功~そして11月に5階級目の王座を目指すマニー・パッキャオの挑戦を受けるが12RにTKO負けで王座陥落 『観戦記467』

 

2010年6月に再起戦でいきなりWBAスーパーウェルター級王者のユーリ・フォアマンに挑戦し、9RにTKO勝ちして3階級制覇達成 『観戦記207』 2011年3月に、元2階級制覇王者のリカルド・マヨルガを12RにTKOで降し初防衛に成功

 

12月に初黒星を喫したアントニオ・マルガリートの挑戦を受け、10R終了時にTKO勝ちで2度目の防衛に成功 『観戦記44』

 

2012年5月に5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーの挑戦を受けるも、判定負けで王座陥落 『観戦記174』 12月にオースティン・トラウトのWBAスーパーウェルター級王座に挑戦するも判定負けで連敗 『観戦記380』 2013年10月に9年振りのノンタイトル戦で、デルビン・ロドリゲスを3RにTKOで降す 『観戦記637』 そして2014年6月にWBCミドル級王座に挑戦し10RにTKO勝ちして4階級制覇達成 『観戦記813』

 

サウル・アルバレスとの対戦交渉がまとまらず、2015年6月に元WBA&IBFミドル級王者のダニエル・ギールの挑戦を4RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記900』

 

そして、元WBC&WBAスーパーウェルター級王者のサウル・アルバレスの挑戦を受けるが判定負けで王座陥落 『観戦記1009』

 

その後ジェームス・カークランドとの対戦がカークランドの骨折で流れ、引退まで残り2戦を宣言し・・・まさかまさかの亀海選手とWBOスーパーウェルター級王座決定戦!

 

WBOスーパーウェルター級王座は、2016年9月にミドル級で試合をしていたサウル・アルバレスがスーパーウェルター級に戻しWBO王者のリアム・スミスを9RにKOして王座獲得 『観戦記1207』 しかし、その後はフリオ・セサール・チャベスJr 『観戦記1341』 さらに、ゲンナディ・ゴロフキンとのメガマッチに向かう為に防衛戦をしなく返上。そしてWBO1位のミゲール・コットと、何故かスーパーウェルター級でWBO6位にランクされた亀海選手で王座決定戦となる!

 

2017年8月26日 WBOスーパーウェルター級王座決定戦 ミゲール・コットvs亀海喜寛

 

ミゲール・コット 40勝33KO5敗 WBO1位

 

亀海喜寛 27勝24KO3敗2分 WBO6位

 

1R、亀海選手がガードを固めながら前に出る~コットは左を突くが、亀海選手のボディー!

 

コットは廻りながら返すが、亀海選手が追いかけ詰める!右!

 

2R、動くコットに、亀海選手が走って追いかける!ロープに追い込みアッパーを上下に!

 

それでもコット左右に動きながら亀海選手のガードの間にパンチを入れる!亀海選手は鼻血が吹き出す!

 

3R、前に出て追いかけているのは亀海選手だが、パンチを当てているのはコット!

 

4R、亀海選手は接近戦でボディーも、コットは動き廻り右!亀海はスリッピングアウェーで流すも印象は悪いか!?

 

5R、体ごと押し込む亀海選手だが、コットがコンビネーションから右!

 

それでも亀海選手は距離を詰める事を止めないが、コットはロープを背にしてもガードしながら右!

 

6R、コットが素晴らしい技術で、下がりながらも確実に当てていく~手数は亀海選手もヒットしているのはコット!

 

7R、亀海選手が突っ込み、コットがプッシュする事を亀海選手がアピールするもののレフリーは流す~密着されながらもコットが左フック!

 

コットは足を使い動く~亀海選手は追うが、コットが細かく当てる!亀海選手はロープに詰めてボディー!

 

8R、コットが左フックを廻してから、真ん中に左を突いて亀海選手の顔を上げさせる!

 

亀海選手はガムシャラに突っ込むが、コットは自分のパンチを当てながらヒラヒラかわす

 

9R、ボディーで追いかける亀海選手だが、コットは廻りながら当てていく!

 

亀海選手はとにかく詰める!コットは動きながらカウンター!

 

10R、亀海選手は前には出ているが、コットに体を入れ替えられ先に打たれてしまう

 

11R、亀海選手が走って打ちにいく!コットは左を突きながら廻る~クリンチも使いながら左フック!亀海選手は詰めてボディー!

 

12R、最終ラウンドでも突っ込む亀海選手!しかし、コットに逃げ切りに入られると、クリンチとアウトボクシングで翻弄される

 

亀海選手は最後まで勝負に出るが、コットの上手さに試合終了

 

判定は、119-109 118-110 120-108 3-0でコットが新王者!当たり前だけどコットは上手いなぁ~!肉弾戦には持ち込ませずに確実にパンチを当てていき、完全に試合を支配していた。亀海選手が取ったラウンドは、ジャッジ1者が1Rのみ、ジャッジ1者が11Rと12R。確かに完敗だが、この舞台に立てた亀海選手に大拍手でしょう~!

アメリカに主戦場を移してから戦績は五分で、スーパーウェルター級での実績に?があり、決定戦に出場を疑問符する意見もあった。しかし、コット相手にこれだけ攻め続けた姿勢にそんな事はどうでもいいように思えるファイトだった。

新王者のコットは36歳で1年9ヶ月振りの試合で『亀海はタフだった。もう十分に戦った。12月にもう1試合やって終わりにしたい』 と、次戦が引退試合になると話す。

日本ボクシング最大の闘い挑んだ亀海選手は 『もっと強くなって戻って来る』 と話し、1年後にやはりアメリカのカルフォルニア州でグレグ・ベンデティと対戦

 

コットは4ヶ月後にWBO7位のサダム・アリと防衛戦 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村