観戦記1533 WBCスーパーフライ級シルバー王座戦 井岡一翔vsマックウィリアムズ・アローヨ | 人生マイペンライ

人生マイペンライ

格闘技を愛し50歳過ぎても殴り合う

《本日のTV観賞》

 

「格闘家」なのだから、ある程度の武勇伝みたいな話なら楽しく聞ける。でも、私生活のドロドロした部分にはそれほど興味はない。よくある「英雄色を好む」みたいな話はどうでもいいし、ジム内でのゴタゴタ。ましてや親子間や夫婦間の事など他人がとやかくいう権利も本当の事を知るよしもない。

WBAフライ級を5度防衛し、3階級制覇した井岡一翔選手が引退会見をしたのが2017年の大晦日。様々な親子間の確執などが報道にでましたが、まだ30歳前なので復帰を期待していたら・・・・7月20日に電撃的な復活会見を開き、まさかの「SUPER FLY.3」への出場発表!

 

いままでは「ローマン・ゴンサレスから逃げた」や、強豪をかわすようなマッチメイクに批判もありました。しかし、それも含めたすれ違いが父である一法会長とあったのか!?

 

当時史上最速で3階級制覇した井岡一翔選手は、叔父に2階級制覇した井岡弘樹さんを持ち、中学1年生の時から井岡弘樹さんが所属したグリーンツダジムで練習をする。中学3年生の時に、井岡弘樹さんが設立した井岡ジムに移籍~興國高等学校に入学し高校6冠を達成~オリンピックを目指し東京農業大学に進学。2008年のキングスカップでは、後のIBFフライ級王者のアムナット・ルエンロンに敗北~大学2年生の全日本選手権の決勝で林田太郎選手に1ポイントの差で敗退~2年連続の準優勝となり、北京オリンピックの道が厳しくなりプロ転向。 2009年4月に、タイ国のフライ級王者のトンタイレック・ポーウォラシンを3RにTKOでデビュー。2戦目に世界挑戦経験もあり、日本ランカーの松本博志選手に2RにTKO勝ちで日本ランキング入り。3戦目は、世界ランカーの國重隆選手に判定勝ちしWBA&WBCとも14位にランク入り。4戦目は、インドネシア国内王者のヘリ・アモルにプロ初ダウンを 奪われるも判定勝ち『観戦記205』 6戦目には、同ジムの宮崎選手が返上した日本ライトフライ級王座を1位瀬川正義選手と争い10RにTKOで栄冠。そして、2011年2月にオーレイドン・シスサマーチャイを5RにTKOで降し、当時の最速タイの7戦目でWBAミニマム級世界王者になる。8月の初防衛戦は、1位のファン・エルナンデに判定勝ち。大晦日に初登場となった2度目の防衛戦は、ヨードグン・トーチャルンチャイをわずか98秒で担架送り 『観戦記69』 そして、2012年6月に日本人同士による統一戦となったWBC王者八重樫選手との戦いを 『観戦記210』 判定で完勝しWBA&WBCミニマム級統一王者。

 

王座を返上してライトフライ級に上げると、いきなり2012年の大晦日にホセ・ロドリゲスとWBAライトフライ級王座決定戦を6RにTKOで2階級制覇『観戦記361』  しかし・・・正規王者のローマン・ゴンサレスをスーパー王者に追いやって、5位のホセ・ロドリゲスとの決定戦はいかなるものなのか! WBAは90日以内にローマン・ゴンサレスとの統一戦を行うように指令を出し、入札が行われるハズだが・・・噂では井岡陣営が12万5千ドル払って回避したと・・・ 2013年5月の初防衛戦ではWBA3位のヴィサヌ・ゴーキャットジムを悶絶ボディーで9RにKO 『観戦記472』 2度目の防衛戦は、2013年9月にWBA5位のクワンタイ・シスモーゼンも7RにKOし 『観戦記575』 王座奪取から3連続KO!3年連続の大晦日出場となった、フェリックス・アルバラードとの3度目の防衛戦は、タフなアルバラードに判定までいくも完勝 『観戦記671』

そして、2014年5月に井岡家悲願の3階級制覇を目指し、IBFフライ級王者でアマ時代に苦杯を飲まされたアムナット・ルエンロンに挑戦するも・・・天才的なダーティーテクニックに翻弄され判定負け 『観戦記778』

 

ノン・タイトル戦を挟んで、WBAフライ級王座を日本で黒田雅之選手を含む 『観戦記412』 8度防衛中の2階級制覇王者のファン・カルロス・レベコに挑戦し、2-0の判定勝ちで3階級制覇 『観戦記861』 5年連続の大晦日での闘いは4月に王座を奪った前王者でWBAフライ級2位のフアン・カルロス・レベコとの再戦を 『観戦記1055』 レベコにキャリア初のKO負けを味あわせて2度目の王座防衛成功。7月には3度目の防衛戦では、WBAフライ級6位でWBCラテンアメリカ・フライ級王者のキービン・ララを11RにKO 『観戦記1164』 4度目の防衛戦は、6年連続の大晦日に18才のWBAフライ級暫定王者スタンプ・キャットニワットを迎え7RにTKO勝ち 『観戦記1256』 2017年4月の5度目の防衛戦で、WBA2位のノクノイ・シッチパラサートを判定で降す 『観戦記1298』 そして1ヶ月後の5月20日には、比嘉大吾選手がWBCフライ級王座を獲得し 『観戦記1319』 井岡選手との統一戦をアピールなどがあったが・・・・父である一法会長が、WBAが指名する1位のアルテム・ダラキアンとの対戦準備不足と、結婚を機に東京に拠点を移した事などを理由に井岡選手が不在の中で王座返上を発表。そして大晦日には井岡選手自身が引退を発表して、新しい夢の為に進むと・・・・

そして、様々な噂が流れるなかで2018年7月に井岡選手の電撃的な復帰と大手K2プロモーションと契約しアメリカで 「SUPER FLY.」 への参戦が発表される。

 

4階級制覇を目指してスーパーフライ級での(52.163kg)復帰戦で闘う相手は!WBCスーパーフライ級シルバー王者のマックウィアムズ・アローヨ!

 

プエルトリコ出身のアローヨは双子の弟マックジョー・アローヨもボクサーで、2人ともアマ時代から頭角を現し、マックジョー・アローヨは元IBFフライ級王者。マックウィアムズ・アローヨは、2006年度中央アメリカ・カリブ海大会ライトフライ級優勝~2007年度パンアメリカン大会フライ級優勝~2008年の北京オリンピックに出場も2回戦で敗退~2009年度世界選手権フライ級優勝~2010年2月にプロデビューし、エリエセール・サンチェスを1RでKO~4月、5月も連続KO勝利するも、6月に岡田隆司選手に判定負け~その後は7連勝6KOして、2012年3月にルイス・マルドナドとWBOラテンアメリカ・フライ級王座決定戦で対戦し判定勝ちで王座栄冠~6月にリゴベルト・カシジャスを7RにTKO勝ちし、9月にはロナルド・ラモスを5RにTKOで降し2度目の防衛に成功~2013年2月にはミゲール・タマヨと、WBCラテンアメリカ・フライ級暫定王座決定戦で対戦し4RにKOして王座栄冠~6月には元WBOミニマム級王者ビック・サルダールの兄、フローイラン・サルダールとIBFフライ級王座挑戦者決定戦で闘い2RにTKO勝ちで挑戦権を獲得~2014年9月にIBFフライ級王者のアムナット・ルエンロンに挑戦も1-2の判定負け~2015年4月にビクトル・ルイスを3RにTKOで降し、2016年4月にWBCフライ級王者のローマン・ゴンサレスに挑戦するも大差判定負け 『観戦記1117』

 

しかし、2017年2月の「SUPER FLY.2」で元WBCスーパーフライ級王者のカルロス・クアドラスとWBCスーパーフライ級シルバー王座決定戦で対戦し判定勝ちで王座栄冠

 

井岡選手は日本を離れ、7年振りにイスマエル・サラスと組む。さらに内山高志さんについていた佐々木修平さんにも師事を受け、4階級制覇を目指すステップを踏めるか!?念願の双子世界王者を目指すアローヨも3度目の世界戦の為に負けられない!?


 

2018年9月8月日 WBCスーパーフライ級シルバー王座戦 井岡一翔vsマックウィリアムズ・アローヨ

 

井岡一翔 22勝13KO1敗 元3階級制覇王者 WBA2位

 

マックウィリアムズ・アローヨ 17勝14KO3敗 WBC&WBO3位

 

1R、井岡選手が軽快な動き!手数が多く上下に打ち分ける~アローヨはガードを固めながら前に出る

 

2R、アローヨが前に出る!井岡選手は細かく廻りながらジャブ~ボディー!さらに珍しいオーバーハンド!井岡選手が止まらずガンガン前に出る!

 

3R、アローヨをついに出始める!井岡選手も手数は落とさずボディーを中心に押し返す!アローヨが強く打ち下ろしてくる!

 

それでも井岡選手は止まらない!ワン・ツーを打ち抜きダウンを奪う!

 

立ち上がったアローヨに、井岡選手は走って詰めていくがラウンド終了のゴング

 

4R、さらに前に出てくるアローヨに、井岡選手はジャブを通して右!

 

しかし、アローヨがラフに振ってくる!やはりパワーはアローヨがあるが井岡選手も押し返す!

 

5R、井岡選手がジャブ~ボディー!ボディー!それでもアローヨのガードは固い

 

6R、やはり手数で井岡選手が勝る~先に先に仕掛けていきアローヨをロープに詰めていく

 

7R、さらに井岡選手のパンチの回転があがる!左フック!しかし、アローヨのガードは固く打ち終わりにパンチを合わせてくる

 

8R、アローヨが出る!井岡選手は誘っているのか!?下がりながらもカウンター!しかし、アローヨがアッパーをねじ込んでくる

 

9R、再び井岡選手が出る!アローヨも頭を着けての打ち合いに応じる!しかし、井岡選手のコンビネーションの多彩さにアローヨは下がる

 

廻ったアローヨを井岡選手は追いかけて左フック!効いた!

 

井岡選手がラッシュ!アローヨは下がる~井岡選手の左アッパー!

 

10R、最終ラウンドでも井岡選手の手数は落ちない!ポイントでは厳しいだろうアローヨも逆転を狙う!

 

最後まで前に出続け、流石のテクニックで井岡選手がパンチを当てる!

 

判定は、99-90 97-92 97-92 3-0で井岡選手が大差を付けての判定勝ちでWBCスーパーフライ級シルバー王座を奪取!

 

いやぁ~実にアグレッシブなニュー井岡選手で見事な勝利。基本的に広くスタンスを取り、待ちながらカウンターを当てていたイメージの井岡選手が行くわ行くわ!スーパーフライ級でパンチ力はどうなのか?は、なんとも言えないところだが・・・やはり上手さは流石であり今戦のプレスと手数は並々ならぬ覚悟を感じた。

採点表を見ると、1R~4Rまではジャッジ3者とも井岡選手。3者ともアローヨに付いたラウンドは無く、2者アローヨに付いたラウンドが7R、8Rのみでスタミナも問題なく完璧な内容。

今後は大晦日に4階級制覇を目指して挑戦するのだろうが、イギリスのWBA王者ヤファイを呼ぶのは困難だろうし、WBC王者のシーサケットは失恋騒動で防衛戦が空いてしまったがMMA団体ONEの主催で10月に防衛戦が決まっている。WBOスーパーフライ級は井上尚弥選手が返上した王座を、この日に決定戦で1位ドニー・ニエテスvs2位アストン・パリクテが争うもドロー。IBFは大手トップランクとパッキャオ率いるMPプロモーションにジェルウィン・アンカハス。

 

★日本ではフリーで闘えるのか!?外国人扱い!? 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村